- 華僑 大資産家の成功法則 お金がなくても夢をかなえられる8つの教え
-
- 発売元: 実業之日本社
- スタジオ: 実業之日本社
- 価格: ¥ 1,470
- 発売日: 2005/05/14
★★★★★
前半は、留学先の中国で、華僑の成功者に出会い、
ビジネスに関するアドバイスを受けるお話。
後半は、帰国後実際にビジネスを立ち上げ、
何度となくトラブルに遭いながらも進んでいくというお話。
こう書くと、よくある形式で特に目新しいものではないのだが、
なぜかとてもおもしろく読み進めることができた。
理由を考えてみたところ、こんなことかと思う。
- 「華僑の教え」でありながら、内容は他の成功法則と重なる部分が多い
- つまり、今までに読んできたビジネス本と重なる内容が多く、良いおさらいになった
- 後半の起業の話では、現実に起きたトラブル事例と、その際に考えたことや対応が描かれている
内容が他の成功法則と重なる部分が多いというのは、
例えば以下のような内容。
「理想とする人だったらどう振る舞うか考える」
「成功したければ目の前の仕事に感謝すること」
これらは福島氏や喜多川氏の話と重なるし、
「信頼」が重要
という内容は、中村天風氏や西田文郎氏の話と重なる。
まぁ、ビジネスの成功に関する本は数多く出ているので、
画期的な新しい理論というのはなかなか出てきにくい。
なので、昔から語られている内容を、表現方法や注目する部分を変えることで
独自性を出しているというのが、私がビジネス本に感じる印象である。
だから、数を読んでいると、だいたい共通する部分がわかってくる。
それが大事なのかなと思う。
以下、いいこと言った!と思いメモした部分。
- 『必要』そのものは、状況に応じて絶えず変化している。しかし、それらがなくなったためしはない。成功者は、この変化に敏感なんだ。(中略)変化に気付いただけではビジネスにはならない。重要なのは、『必要』とされるものが何か、に気づくことだ。
- もし、君が会社を作るなら絶対的に市場に『必要』とされるもの、それも欲しい人が売りたい人よりも圧倒的に多い市場に参加するように心がけるんだ。
- 自分で信じたことをやって失敗しても後悔はしない。むしろ、それをやらなかったときに後悔するんだ。成功を信じていないのにやった場合も後悔する。だから、自分の心の声に耳を傾けることがとても大事なんだ。
- 高い価値観を持った人たちは、君が失敗したそのときにこそ、本当の君を見ようとする。だから失敗したときにこそ、信頼できる人を増やせる重要なタイミングだといえるんだ。
- 信頼してくれる人の数は、君たちがまじめに努力し続けるかぎり確実に増え続けるものだ。
- 自分が思い描く、理想の人を自分の中に作り出し、その人だったらこんなときどうするだろうと、自問自答する習慣を作り出すことだ。その理想の人こそ、目ざすべき本当の自分ということになる。
- 岐路に立たされたら良く考え、よく調べて十分に納得し、自分自身できちんと決定することが重要なんだ。(中略)ひとたび決定したあとは、もうどんなに悩んでもさほど意味はない。悩むべきは決定する直前まで、ということになる。
- 失敗には一定の法則がある。それは問題を人のせいにする習慣だ。
いっぱいメモしてしまった。
ということは、それだけおもしろかったということ。
一方惜しいのは、個別のエピソードを整理した形式だが、
章のタイトルと合わない内容も多々あること、
時系列が逆だろうとはっきりわかる部分があること。
もう少し整理されるとよりスッキリしたと思う。
良著。★4つ。
関連:
- ある成功者の秘密 ★★★★☆
- 成功者の告白 ★★★★★
- 客家大富豪 18の金言 ★★★★★
- 「福」に憑かれた男 人生を豊かに変える3つの習慣 ★★★★★
- 仕事が夢と感動であふれる5つの物語 ★★★★★
その他の書評などはこちら。
→Socialtunes – haru