★★★★☆
50年のキャリアを持つ治療家の、
ノウハウが詰め込まれた本。
残念ながら、体のこと、特に手技のテクニックを
文字で表すのは非常に難しい。
豊富な経験から得られたノウハウなのだが、
一般の人には読んでも、なぜそれが効くのか
理解できないことが多いと思われる。
著者の持つ知識の1%が得られればいい方だろう。
読み手を選ぶ本かもしれない。
ただ、症状別に一人でもできる調整法が
いくつも紹介されているので、
それらを試してみるだけでも、
その膨大なノウハウの恩恵にあずかれるはず。
それだけでも一読の価値がある。
身体バランス法では、患部に遠い方のツボから操作します。
ヘソを中心にして、体を上下に分け、
上半身が悪ければ足首に近いツボを、
下半身が悪ければ手首に近いツボ、というわけです。
かぜの治療は、伸筋と交感神経の緊張をゆるめ、
肺の働きを正常にするための操作です。
プロかそれに近い知識がなければ、
読んで覚えるのは難しそう。
本棚に置いておいて、困ったときに試してみる、
常備薬のような使い方が良さそう。
体は奥が深い。