★★★☆☆
なぜプロジェクトは遅れるのだろうか?
どうやらそれは、人の性質に関わるものであるらしい。
つまり、納期を守らなければいけないという
責任感があるから、人はサバをよむのだ。(p24)
プロジェクトにまつわる6つの問題行動
1. サバよみ
2. 予算と時間をあるだけ使う
3. 一夜漬け
4. 過剰管理
5. 早く終わっても報告しない
6. マルチタスク
確かに…
それに対し、「ザ・ゴール」で有名な
TOC理論(Theory Of Constraint:制約理論)と
CCPM(Critical Chain Project Management)について、
数多く実践し、成果を出してきた著者の
知識やノウハウが書かれている。
印象的だったのは、ゴールドラット博士の以下の言葉。
TOCの考え方はあまりに日本の文化に自然なのだ。
だから、それがQCと同じように日本がいち早く取り入れてしまい、
ほかの国が追いつけないほどの競争力を手につけるのを、
本当に恐れたのだ。
『ザ・ゴール』を翻訳するのを許さなかった国は
世界でたった一つ日本だけ。
そして、翻訳された今、世界でもっとも私の本が売れているのも日本。
そして、その理論を進化させ、
成功事例をもっとも活発に出しているのも日本だ。(p210)
日本が持つポテンシャルへの評価、
と受け取って間違いないだろう。
ともすると日本の悪い面ばかりに目がいってしまうが、
良い面を自覚することも必要だろう。
プロジェクトに関わるすべての人にオススメです。
その他の書評などはこちら。
→Socialtunes – haru