★★★☆☆
小笠原諸島で行われる、
「新しい認知を確立させ、新しい生き方の指針となるセミナー」。
全国から参加者が集まったそのセミナーにおける、
参加者の行動や内面が描かれている。
4人のタイプが異なる中心人物がいて、
誰もが、誰かしらに共感する部分があるように
書かれていると感じた。
何も問題を抱えずに生きている人なんていない。
それならば、そんな自分をどのように認識し、
どのような姿勢で生きていくか。
それこそが、その人の人生の質を
規定するものなのだろう。
そして、そんなこと言われても、すぐに
はい、そうですか、と自分の考え方を
変えられる人なんていない。
この物語を読むことで、自分のなかにある
何かに気づくヒントを得る機会となれば、
読んだ価値は十分あると言えるだろう。
私の中に刺さったのは以下の部分。
無意味な心の規制さえはずせば、
足の竦みなどなくなる。
…
ただし、その自由と引き換えにするもの……つまりは覚悟だ。
私がこの本を読んで連想したのは、喜多川泰氏の著作。
この本がおもしろいと思った人は、
喜多川氏の作品がヒットする確率は高いでしょう。
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