- 平常心を鍛える 自衛隊ストレスコントロール教官が明かす「試練を乗り切るための心の準備」 (講談社プラスアルファ新書)
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- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 920
- 発売日: 2011/10/21
★★★☆☆
この本でいう「平常心」とは、
人前に立つとあがってしまうんです、
というレベルのものではなく、
震災などの惨事を体験したことで、
PTSDや自殺に至ってしまうのを防ぐ、
というレベルのかなりハードな話。
著者は自衛隊のストレスコントロール教官。
今回の震災での、自衛隊の方々の活躍は目覚しい。
その一方で、その精神的なストレスも
恐ろしく過酷であるのも間違いない。
そうした状況、隊員の方々の心が「壊れない」
ようにメンタル面から支援するのが著者の役割とのこと。
さて、平和な一般人には全く馴染みがないが、
惨事による心のダメージの段階には
パターンがあるそうだ。
惨事そのものによるファーストショック、
その後時間を経てから現れるセカンドショック。
注意が必要なのは、実はセカンドショックの方らしい。
その出来事(惨事)がその人にとって悲惨なのかどうかは、
ファーストショックよりもむしろセカンドショックの大きさで
決まるといっていい。
セカンドショックは、もっと何かできたのではという
自責感、自信の低下、不安感。
PTSDやうつなどという形で現れる。
これを防ぐのが、情報と疲労のコントロール、感情の発散など。
惨事に遭わないに越したことはないが、
それは残念ながら選ぶことはできない。
となると、例え完全でなくとも、こうしたことを
知っておくことは必修科目なんじゃないかと感じた。
オススメ度は★3つです。
いつ何が起こるともわからない世界に生きる上では、
「なぜ私だけが苦しむのか」と合わせて一読をオススメします。
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