- 今すぐできる「戦略思考」の教科書 ビジネス本を何冊読んでも身につかない人のための
-
- 著者: 筏井 哲治
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 1,470
- 発売日: 2010/11/19
★★★☆☆
著者は、元マイクロソフトで、
トップスピーカーという経歴を持つ筏井氏。
これは賢い人だ、というのがパラパラ読んでみた第一印象。
これだけ戦略的な考えをして日々仕事をしていれば、
確かに結果もついてくるだろう、と思わさせられる。
本書は「戦略思考の教科書」なので、
紹介されていたものをいくつかピックアップしてみる。
リデル・ハートによる「関節アプローチ」という戦略
・目的を手段に適合させよ
→ムチャな目的を立てない
・目的を常に念頭に置け
・最小予期線を選択せよ
→相手が予期していないところ(最小予期線)から攻める
・最小抵抗線を活用せよ
→弱点、手薄なところを攻める
・代替目標の選択が可能な作戦線を取れ
→複数の目標を立て、相手の戦力を分散させる
・計画および配置が状況に適応するよう柔軟性を確保せよ
→いかに素早く計画を修正し、再配分するか
・敵が油断していない時は、味方の兵力を打撃に投入するな
→消耗戦はしない
・作戦が失敗した場合、同一の作戦線に沿った打撃を再開するな
サイレントブレインストーミング
そもそも全員の「声」を封印することにしました。
そして意見があるならアイデアにしてホワイトボードに書く、
あるいはパソコンに打ち込む、という
ルールにしてしまったのです。
アイデアが通常のブレストの数倍出るそうだ。
これはやってみようと思う。
代わりに考えたのは自分たちが属している数名のチームで
Experiment(実験)-Adapt(適応)を繰り返すことでした。
このEAチェーンの方が、PDCAよりもずっと早く回るだろう。
しかしきちんとPを立てないとEをやれない、というのが
硬直した組織の罠。スピード感が大事ですな。
商談の時間が1時間であれば、製品説明に充てられる時間は20分。
そこで20分を測りながら鏡の前で練習する、それだけです。
「それだけです」といわれても、その「それだけ」を
やっている人がどれだけいるだろうか。
これまでの標準やルールを変革しようとするマイノリティは、
最初は必ず批判や反発に晒されます。
でも誰かが変革を起こさなければ硬直した組織は変わらないし、
状況を打破することはできないのです。
結局の所、分析のツールをいくつ知っている、
ということが問題なのではなく、
結果を出すために、できることは全てやる、
というような強い信念の元に動いていることこそが
ポイントであるのだろう。
オススメ度は★3つです。
手元に置いて、何度も参照するような本です。
- 今すぐできる「戦略思考」の教科書 ビジネス本を何冊読んでも身につかない人のための
-
- 著者: 筏井 哲治
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 1,470
- 発売日: 2010/11/19
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