感想メモ:デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
  • 発売元: 日本実業出版社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2008/10/09

★★★☆☆

デューデリジェンス(企業精査)と、バリュエーション(企業価値評価)からなる。
9つの視点とは、以下のもの。

社会動向、マクロ経済、資本市場
市場構造、収益構造(P/L)、資本価値(B/S)
競争構造、事業構造、資本政策

覚え切れなさそうだが、それぞれの視点について1社ずつ、
計9社の分析が紹介されている。
まぁ、それでも覚え切れない気がするが。

また、その分析の間にキャッシュフローやB/S、P/Lなどの
見方についても書かれているので、勉強したことがある人は
復習がてら、ない人も知識として読める。

P/Lの順序が分配を受ける順番を表している

仕入れ先、従業員、債権者、税金、役員、株主、ということ。
また、プロは、P/L、B/Sではなくキャッシュフローを重視するそうだ。

多くの人は、財務分析というと、P/Lを見て、次にB/Sを見て、
時間があまったらC/Fを見る、という感じではないか。
ところが企業分析のプロは全く逆の順序で分析する。

つまり企業にとって大事なのは、
利益と資産のバランスであり、
少ない資産でたくさん利益を出している企業が、
結果としてたくさんのキャッシュを稼ぐことになるのだ。

このように、企業の栄枯盛衰をキャッシュフローマトリクスで見ると、
右下の投資期から始まって、ぐるっと反時計回りに進み、
左下よ破綻期で終わるということになるのである。

利益は会計というルールに基づいた評価で、
キャッシュフローは事実だということらしい。

というように、知っている起業に対する
プロによる分析のやり方を見るのはおもしろい。
勉強になりました。オススメ度は★3つです。

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