感想メモ:身体のホームポジション

身体のホームポジション
身体のホームポジション
  • 発売元: BABジャパン
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2010/08/09

★★★★☆

日頃なんとなく忙しく暮らしていると、
あまり身体のことを気にする余裕がなくなってしまう。
しかし、健康は失って初めてありがたみがわかるもので、
また失ってからでは遅い場合もある。

この本では、身体を無理なく、
うまく使うためのヒントが書かれている。

私が特におもしろいと感じたのが、
視覚野と聴覚野の話。
今さら、目や耳の使い方を学ぶとは思わなかったが、
試してみると確かに効果があるのだ。驚き。

我々はなんとなく、目で物を見ていると考えている。
しかし、目は機能としては光を通すだけで、
情報を処理するのは脳の視覚野なのだ

確かに、言われてみればその通り。

この視覚野は左右の後頭部にある。
見るときは、目ではなくこの部分を
意識すると良いそうだ。
試してみると、確かに視野が広がり、
姿勢が前かがみになりにくくなる。

音を聞くときも同じ。
耳は音を通すだけで、
情報を処理するのは脳の聴覚野

これは左右の耳の上あたりの側頭部にある。

聞くときは、耳ではなくこの部分を意識すると、
集中して話を聞けるようになるそうだ。

おもしろいことに、
片足立ちなどでバランスを取るときも、
この部分を意識すると良いらしい。
これは、バランスを司る三半規管が
耳の中にあることと関係するらしい。
不思議だ〜。

著者の藤本氏はロルフィングの有資格者なので、ロルフィングについても書かれている。
ロルフィングに特徴的な筋膜リリースについても、かなりわかりやすく説明されている。
藤本氏のサイトはこちら→all blue -ロルフィング・ルーム in 目黒-

他にも、ケガをした部分が体のバランスを崩す
理由についても説明されている。
脳には、「あのときケガをして痛かった!」
という記憶が残っているので、
肉体的に治っても、機能として元に戻らないのだ。
しかしこれは脳の思い込みなので、
治すことができるようだ。

かなりマニアックなことまで書いてあって、
私はこういうのが大好きなので楽しかったのだが、
普通の人はそうでもないと思うので、
オススメ度は★4つです。
体に興味がある人は必読!

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その他の書評などはこちら。
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