感想メモ:上司は思いつきでものを言う

上司は思いつきでものを言う (集英社新書)
上司は思いつきでものを言う (集英社新書)
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 693
  • 発売日: 2004/04

★★★☆☆

 ここで言う「上司が思いつきでものを言う」のは、「景気が悪いときに」「部下が建設的な提案をした」ケース、とされている。

 景気が良いときは、そのまま方針維持でやっていれば特に問題ない。しかし景気が悪くなると、やり方を変える必要が出てくる。その時に部下から建設的な提案が出てくると、上司はそれを今までのやり方の否定と受け取る。

 現場に戻れない上司が、今の現場をよく理解している部下への嫉妬をするという要素もある。そして、自分の優位性が脅かされた上司は、イチャモンをつけずにいられなくなる。と書かれていると読んだ。

 が、正直わかりにくかった。タイトルがキャッチーで、要素要素にはおもしろい考え方も書かれている。しかし話があっちこっちに行ったり来たりして、さっと目を通しただけでは筋道が追いにくい。ので★3つ。

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感想メモ:マッキンゼー流図解の技術

マッキンゼー流図解の技術
マッキンゼー流図解の技術
  • 発売元: 東洋経済新報社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 2004/08/20

★★★★★

 プレゼンでチャートを作ることがある全ての人にとって、
読んでおいて損はない本。

 チャートは理解を助けるための強力なツールだが、
使用法を誤るとその効果が得られず、更には見る側の理解を
妨げることになってしまう。

 この本では、効果的な図を作るための3つのステップが説明されている。
その3つのステップとは以下の3つ。

  1. 伝えるメッセージを決める
  2. 比較方法を見極める
  3. チャートフォームを選択する

 データの比較方法は大まかに5つしかなく、
それぞれのケースでどのチャートを使うとよいかが説明されている。

 こう書くとややこしそうだが、読んでみると図を用いて
シンプルに説明されており、とてもわかりやすい。
演習問題や実例も多く載っているので、適切なチャートを作る力もつくだろう。

 チャートはExcelからなんとなく作ってしまいがちだが、
その作業をあらためて見直す良い機会になった。
プレゼンをする全ての人にオススメ。★5つ。

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感想メモ:成功の教科書 熱血!原田塾のすべて

成功の教科書 熱血!原田塾のすべて
成功の教科書 熱血!原田塾のすべて
  • 発売元: 小学館
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2005/02/26

★★★★☆

 著者は高校の先生で、生徒に目標管理をさせることで、部活で驚異的な結果を残すことに成功している。その手法と考え方を紹介しているという本。なまじ社会人がやっている目標管理よりずっと真剣。結果が出るのも頷ける。

 説明も具体的で参考になる部分が多かった。

・成功すると決める
成功している状態を、より具体的に鮮明にイメージする。そこからの逆算でやることを決める。「目標」は与えられるのではなく「本人にとって本当に価値のある目標」にする。

・目標設定
二週間先から。「最高」「絶対できる」「中間」の3つのレベルで設定。ノルマ(何件達成)にしない。感情を目標にしない。できることを達成し続けることで、自信に繋がり心が強くなる。立派な大きな目標にしすぎない。

・過去の分析
最高の自分と最低の自分を把握し、日々の生活から最高の自分に近づくようにする。成功する人はよく準備し、最高の自分の状態に置くことがうまい人。

・継続するために
目標を目につくところに。他人に伝える。成功イメージを口に出す。元気が出る動作、言葉を決める。達成した自分へのごほうび(利益)を考えておく。物心両方。

・成功する人は「真面目・素直・一生懸命」。

 参考になる部分が多かった。★4つ。

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感想メモ:タクシー王子、東京を往く。

タクシー王子、東京を往く。—日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」
タクシー王子、東京を往く。—日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,418
  • 発売日: 2008/05

★★★★☆

 タクシー会社日本交通の3代目社長川鍋一朗氏が、1ヶ月社長業務を休んでタクシー業務を行った際の体験記。川鍋氏は小さい頃から日本交通の社長になるものと考え、いかに良い経営者になるかという視点でキャリアを築いてきたというから驚きだ。

 日本交通と言えば、黒タクやドアサービスなど独自のサービスで有名だが、それ以外にも無線GPSの全車導入による配車効率の向上や、六本木ヒルズやリッツカールトン、ミッドシティなどに黒タク専用乗り場の設置も行っているそうだ。こういった新しい方策の策定や業務改善の源として現場の経験が必要、と決意し、周囲の様々な反応を押しきって実行したそうだ。

 体験記形式なのでサラッと読めるのだが、随所にタクシー業務のトリビアがちりばめられており(平均日収、乗車回数、走行距離、一日の業務の流れなど)、その辺りもおもしろく読めた。★4つ。

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感想メモ:60分間・企業ダントツ化プロジェクト

60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法
60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2002/12/07

★★★★☆

 中小企業向けの戦略を、60分間で立てられるようになりますよ、という本。

 MBAホルダーという肩書きからすると市場分析やらマーケティングやらして戦略を立てるのかと思いきや、それじゃ60分じゃ出来ないので切り口は違っている。ライフサイクルから考えて、成長していくものに乗るという判断基準や、顧客の心理的な障害を取り除いていくという観点から、システマティックに売るシナリオを考えていくというもの。

 ホントかよ、と疑うのも当然だが、紹介されていく流れに沿って考えていくことで、顧客の心理を考えた売り方が考えられるようになっているのは確か。ただし、パッと考えた方針をすぐに採用できるような小さい会社でこそ、この方法が活かせる。逆に大きな会社では、慣性モーメントが大きく方針の転換には手間と労力がかかるので、パッと立てた戦略をスピーディーに利用するのが難しいかもしれない。

 読みやすいので、物を売る仕事に関わっている人は一読するとよいと思う。顧客の心理を考えた売り方については、「感性」のマーケティングもオススメ。★4つ。


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感想メモ:マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男

マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男
マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男
  • 発売元: ランダムハウス講談社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2004/03/18

★★★★☆

 日本では巨人が金満球団だが、メジャーリーグではヤンキースがそれにあたる。しかし一方でアスレチックスは、年俸総額がヤンキースの1/3にも関わらず、プレーオフ常連というコストパフォーマンスの良さを見せている。その理由は、ベテランスカウトの経験に勘に頼ったドラフトをバッサリ改め、他球団が見向きもしない選手をデータに基づきお買い得に手に入れる方針が成功したから、という。

 そのデータ基づく方針もドラフト以外にもいろいろあるのだが、これがおもしろい。「出塁率重視 ≒ 四球重視」「盗塁は禁止」「バントやエンドランもしない」「守備は対して影響がないので攻撃重視」などなど。精神的な要素を排除していて、それがどの程度範囲まで確かなのかはわからない。しかしこの方針変更をしてから強くなっているようなので、かなり有効なのだろう。

 データ好きなアメリカ人の面目躍如だが、これはアメリカの中でも主流ではないと思われる。メジャーの解説を聞いていても、あまりこういう話は聞かないので。

 野球好きの人なら、楽しんで読めるだろうから★4つ。それ以外の人には、ほどほどだろうということで★3つ。


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感想メモ:徹底予測 これが新成長ビジネスだ!

徹底予測 これが新成長ビジネスだ!—日本をリードする55のフロンティア
徹底予測 これが新成長ビジネスだ!—日本をリードする55のフロンティア
  • 発売元: 日本経済新聞出版社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2007/05

★★★☆☆

 日本で、今後10年GDPを1%成長させる可能性を秘める先端技術を紹介している本。IT・ライフサイエンス・ナノテクなどの技術を、社会面・生活面での成長ビジネスにするための、筋道を紹介している本とも言える。

  「大予測 日本の3年後、5年後、10年後」「2015年の日本—新たな「開国」の時代へ」など、同じ日本の将来について政策的な面も語っている本とは毛色が異なり、技術トレンドの紹介にフォーカスを当てている点が特徴。

 基本的にどの項目も、先端技術とその応用についての紹介なのだが、現状その技術がどの程度の実力であるかについては詳しく書かれておらず、描かれている未来における実現可能性がよくわからない。

 小項目いっぱい本によくあるように、項目ごとの関連がないため、流して読むだけでは頭に残りにくい。ああ、こういう技術が育ちつつあるのだな、という感想を持てればよいのではないか。★3つ。


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感想メモ:2015年の日本—新たな「開国」の時代へ

2015年の日本—新たな「開国」の時代へ
2015年の日本—新たな「開国」の時代へ
  • 発売元: 東洋経済新報社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2007/12

★★★★☆

 似たテーマの本として「大予測 日本の3年後、5年後、10年後」を以前読んだが、今回のこちらの本の方が頭に入りやすかった。その理由としては、全編の内容が関連しあっている(互いに言及もある)こと、章毎のまとめがあること(結構大事)、一つの項目についての説明が豊富で具体的であることが挙げられる。

 内容は、1〜2章で日本の現状と今後の説明、3章で日本と似た境遇だが成長を続けているイギリスの事例紹介、4章以降は「新たな開国」の提言。

 主張はクリアで、これまでの日本は1億人という均質な市場のみを見ていても成長してこれたが、今後は労働人口も総人口も減っていくため、成長を見込むことはできない。非製造業もグローバル化を考えないといけませんよ(第三の開国をしましょう)、ということ。

 データも豊富で、国際競争力を持つ人材育成のために大学を強化すべき、外国観光客の地域へ直接誘致を伸ばすべきなどの主張にも説得力がある。

 ただし、金融危機以前の本なので、かなり前提条件が変わってしまった。イギリスは大きく沈み込み、「イギリスを見習おう」とは言いにくい状況になった。日本の強みとは何なのか、考え直す材料ともできるだろう。

 全体を通じて、読む価値はある。★4つ。


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感想メモ:大予測 日本の3年後、5年後、10年後

大予測 日本の3年後、5年後、10年後
大予測 日本の3年後、5年後、10年後
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2006/10/31

★★☆☆☆

 日本の政治・経済・医療・教育などについて、識者たちが将来を予想している本。1項目につき2〜3ページずつ。

 「そうだろうな」と思う項目もあれば、「それはどうかな」と思う項目もあるのだが、説明が短いので妥当か判断できない。また章によって執筆者が違うことから、微妙にテイストも異なっていて一貫性に欠け読みにくかった。結局のところ、疑問を持ったという記憶は残ったのだが、内容はあまり記憶に残っていない。

 個人的な印象だが、こういう「項目+短い説明」が多く並んでいる概論タイプの本は、頭に残りにくい。むしろ薄くても、一つのトピックについてストーリーを伴って説明している本を読む方が、最終的には理解が早かったりする。

 ということで★2つ。


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感想メモ:適当日記

適当日記
適当日記
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2008/02/01

★★★★☆

 「適当日記」だけあって、さすがの適当さだ。まだ読んでないけどさ。
↑といった感じの適当な文章が踊る本。(ちゃんと読みましたよ)

 文字になっていても十分おもしろいですな。強いて言えば、フォントいじりが逆効果だと思った。いじらなくても落とし所がわかるにに、ここで笑え!と強制されているようで微妙だった。

 他にも「適当」シリーズはいろいろ出ているらしいのだが、「適当手帳」は使用がためらわれるネーミングだ。「適当必勝祈願御守り」とか「適当定規」とかも、あったら相当手に取ることをためらわれることだろう。

 ざーっと羽毛のように軽く読めるので、重い本を読む気分じゃないときにでも。


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読んできた本の内容をまとめて紹介。