感想メモ:「心のブレーキ」の外し方

「心のブレーキ」の外し方〜仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー〜
「心のブレーキ」の外し方〜仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー〜
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/11/21

★★★☆☆

潜在意識のクセを知って自分をコントロールしよう

 潜在意識、無意識、そのような言葉で語られる、
脳の表層意識に上らない部分。
その部分が習慣や意思決定にも大きな影響を与えている。

 コールドリーディングで有名な石井裕氏が、
潜在意識の特徴やクセについて説明している。
自分をコントロールする術を身につけよう、という本。

 メモしたのは以下の部分。
はしょっているので、意味が通らないのは気にしない。

・現状維持メカニズム・・・潜在意識は変化を嫌がる
→スタートの一歩を丁寧に、徐々に慣らしていく

・感情を長続きさせる・・・感情は冷めるもの
→気分が高揚したら感情を行動に変える。受動的な体験を能動的な行動に

・潜在意識はつながっている
→一つの成果だけを求めず、人生全般での成長に心を配る

・潜在意識は答えを見つけるまで探し続ける
→やらずに後悔を続けるよりも、やってみる

・潜在意識には時間というものがない
→過去も未来も解釈で意味付けを変えられる

・潜在意識には「ないもの」が理解できない
→今、できること、に集中する

・知識や経験が意識レベルでフィルターをかけ潜在意識に落ちない
→実績や経験に頼らず、根拠がなくても自信を持つ

・目標を実現した自分を演じる

 他で目にしたことがあることがあることが度々出てくる印象。
「現状維持メカニズム」は、「1つの習慣」で述べられていることだし、
「目標を実現した自分を演じる」というのも、数々の本で述べられている。
そういった知識を確認することができた。
逆に、あまり新しい知識を得られなかった印象。

 付録のCDで通信講座「ダイナマイトモチベーション」の第1回分が聞ける。★3つ。

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感想メモ:イチロー思考

イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫
イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫
  • 発売元: 東邦出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2004/12

★★★★☆

イチローの成功の基準は自分の中にある

 イチローの言葉を元に、成功の秘訣を演繹しようとしている本。
しかし私の印象に残ったのは、イチローの言葉の方だった。

自分の中に立てた目標を成し遂げた。
そのことを成功というのならわかります。
でも他人が言う成功を追いかけ始めたら
何が成功かわからなくなってしまいます。

第三者の評価を意識した生き方はしたくない。
自分が納得した生き方をしたい。

 これらの言葉から伝わってくるのは、
・努力をしてきたという強力な自負
・努力を必要なものと考え、し続けられること
(「継続は力なり」「一歩ずつ進むしかありません」)
であった。

 イチローや北島康介のように、自分の才能と努力に対する
強烈な自負がないと、世界一のレベルには立てないのだと思う。
一方井上康生にはそこまでの自負がなかった、というのは私見。

 オススメ度は、野球やイチローが好きなら★4つ。
まぁ、好きじゃない人はわざわざ読まないでしょう。

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感想メモ:超! 自分マネジメント整理術

超! 自分マネジメント整理術 行動科学で3倍の成果を上げる方法
超! 自分マネジメント整理術 行動科学で3倍の成果を上げる方法
  • 発売元: インデックス・コミュニケーションズ
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2008/08/25

★★★★☆

行動科学で自分をマネジメントする

 石田淳氏による、自分をマネジメントする方法について書かれた本。

 石田氏は他にも行動科学についての著作があるが、
それらは組織など他人のマネジメントについてという意味合いが強かった。
一方本書は、全編を通じて自分のマネジメントに焦点が当てられている。

 その最たるものである「整理」を軸に、仕事、環境、頭の中の整理法を、
わかりやすく説明している。

 「誰でも同じ成果が得られる」ことがウリの行動科学だけあり、
デスクの整理法一つとっても、方針は間違えようがないくらい明快だ(後述)

 それぞれの項目に対して小ネタが並んでいる方式なので、
やりやすいものからピックアップするとよいだろう。

 私がメモしたのは以下の部分。

  • 大人も時間割りを作って自分をマネジメントすればいい
  • 行動の直後に「ごほうび」を(ポイントカードで十分)
  • 「整理された状態」をビジュアル化する(写真、イラスト)
  • 情報収集はあくまで何かを得るための「手段」でしかない

 小さなアクションから始めて習慣づけるのは「1つの習慣」と同じ。
行動科学マネジメントの要諦である、適切な時期でのフィードバックは
知っていて損はない手法。
自分を操る術は誰しも欲しいもの。読んでおくとよいと思う。★4つ。

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感想メモ:「夢」が「現実」に変わる言葉

「夢」が「現実」に変わる言葉
「夢」が「現実」に変わる言葉
  • 発売元: 三笠書房
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2008/11/18

★★★★☆

うなずかざるを得ない言葉の数々

 1ページに1フレーズ、+1か2ページで解説、という形式。
個人的には、あまりこういう形式の本は頭に残らないので
好きではないのだが、本書はなるほどと思わせる言葉が多かった。

  • できるかできないか ではなく やるかやらないか
  • 「できる」か「できないか」で考えると、結論は「できない」になる
  • 「やる」と決めたら「どうしたらできるか」だけ考える
  • とことんやるだけで、勝手に自分らしくなる
  • いかなる失敗も、人生の中では糧にしかならない
  • 「できなかった後悔」より、「やらなかった後悔」の方がつらい
  • 競争は、他人とするものではなく、「昨日の自分」とするもの
  • あきらめない限り、人生に失敗はない
  • 「できない理由」解決すれば「できる理由」
  • 万策尽きたとき「あきらめない」という名案がある
  • やりたいことほど、疲れない
  • どんなときでも、手法は百万通りある
  • 習慣になるまでを楽しむ
  • 本気になるほど本物になる
  • 自分が苦しんだことが誰かの役に立つ
  • 偶然は努力の結果
  • 話すことばを変えると、人生が変わる

 福島氏が他の本でも述べていることだが、
「あきらめるのは自分」
「あきらめなければ成功してしまう」
という言葉は心に強く残った。

 最後の「話すことばを変えると、人生が変わる」というのは、
考え方の習慣が変わるということで、確かに人生が変わりそうだ。
口ぐせをきっかけにするのは、自己暗示的にもなるだろう。
斎藤一人氏の「ツイてる」も同じ考え方か。

 かなりすばやく読める本だが、同時に印象にも残った。★4つ。

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感想メモ:上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え

上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え
上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2009/02/18

★★★★★

久しぶりに心から「すばらしい」と言える本に出会った

 タイトルからは「誰かが上京してきて生活する中で、
うれしかったり悲しかったりする物語」みたいな感じかと思って油断してた。
良い方に裏切ってくれた、とても良い本だった。

設定は以下の通り。

 大学生活を送るため、実家を出て新幹線で上京する息子。
その手には、父親から贈られた1冊の本のような手紙。
漠然とした「成功」を夢見て胸を膨らませる息子に父親が贈る言葉。

 これ以上はもったいないので書かない。
大まかな内容は上のようなものなので、少しでも興味を持った人は、
だまされたと思って読むべし。

Σ(゚Д゚)だまされた!

 この息子に近い境遇の人だけでなく、
働いている20代、30代の人にもオススメ。

私には★5個じゃ足りない。何回も読む。

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感想メモ:挑戦する経営―千本倖生の起業哲学

挑戦する経営―千本倖生の起業哲学
挑戦する経営―千本倖生の起業哲学
  • 発売元: 経済界
  • 価格: ¥ 1,600
  • 発売日: 2008/10

★★★★★

 携帯・通信事業という規制産業に風穴を開けた、
イー・アクセス、イー・モバイルを創業したベンチャー経営者の雄、千本氏。
ストーリーは時系列に沿い、時の情勢と氏の考えや行動を交えて綴られている。
という形式自体は一般的だが、氏の熱い思いと共に語られるストーリーは
躍動感があり、飽きが来ない。

 イー・アクセス、イー・モバイル両事業とも
「千本氏だからこそできた」ことが多いことに驚かされる。
特にゴールドマン・サックス、モルガンスタンレーからの資金調達など、
同じことができる人間が果たしてどれだけいるのか。

 また、氏のマネジメントについての考え方も、
一般のマネジメントの考え方とは異なり、かなりアグレッシブである。
その考え方は以下の部分に集約されている。

  • マネジメントとは「そのままにしておいたら危機的な事態に際して、隘路を探して成功に導くこと」
  • 九割失敗しても、残る一割で断崖絶壁を縫うようにして次のフェーズを切り開く
  • トップが九割の失敗に絶望した瞬間に企業は坂道を転げ落ちる

(P282)

 ベンチャー企業を立ち上げる経営者というのは、
こういう思いを持たなければならないものなのか。

 松下幸之助、京セラ稲盛会長などの名経営者も登場するが、
彼らの言葉の重なりも興味深い。

  • 「成功とは成功するまで続けること」(松下幸之助)
  • 「始めたらやめるな。筋のいい事業だと信じたら、
    石にかじりついてでもやり抜く。」(京セラ稲盛会長)

 千本氏もそうだが、彼らの考え方の根本にあるのは、
強い「信念」ではないかと感じた。

 通信事業についての知識を得ることもできるし、
純粋に読み物としてもおもしろい。★5つ。

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感想メモ:人間この信じやすきもの

人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)
人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)
  • 発売元: 新曜社
  • 価格: ¥ 3,045
  • 発売日: 1993/06

★★★☆☆

人間の「誤信」の例とメカニズム

 勝間和代女史推薦。

 誤診とは?
例えばランダムなデータに規則性を見出してしまったり、
統計的に予想できることに別の法則を見出してしまったり、
自分が考えていることはみんなも考えていると思ったり、
自分の信念を補強する情報を過大評価したりしてしまったり。

 つまり、人間の頭は確率を正しく計算できなかったり、
信じたいものを信じたりしてしまう傾向にある。

 ただ、これらのまちがい方には傾向がある。
例えば、不快の方が快よりも印象が強い(マーフィーの法則)。
このいった間違いの傾向を知っていると、罠にはまりにくくなれるのでうれしい。
脳はそういう風にできているのだろう。

 ただ、本書はちょっと読みにくかった。
「考えることの科学」などの認知心理学の本や、
「セイラー教授の行動経済学入門」などの行動経済学の本の方が、
同じような内容で読みやすかった印象がある。
読むなら、これらの方を勧める。★3つ。

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感想メモ:考えることの科学

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
  • 発売元: 中央公論社
  • 価格: ¥ 693
  • 発売日: 1997/02

★★★☆☆

 人間はどのように考えて判断するか、その考え方にはどのようなクセがあって、どのように間違うことが多いかを、認知心理学の観点から紹介している。

 人間が確率を正確に把握できないのは有名な話だ。自動車が恐くなくても飛行機が恐いし、宝くじは当たると思って買ってしまう。40人のクラスで誕生日が同じ生徒が一組でもいる確率は実は9割を超えるし、サイコロで1が続けて出たら、次は違う目が出やすいと思ってしまう。そしてこういう考え方のクセは、万国共通である。きっと脳の仕組みなのだろう。行動経済学の本でも出てくる。

 他にもベイズ理論というものが紹介されているが、これは相当直感的に理解しづらい。例えばこんなものだ。
「1000人に1人の割合で感染する病気の検査薬は、感染している場合98%の確率で陽性となる。しかし感染していない場合も1%の確率で陽性となる。この薬で陽性反応が出た場合、感染している確率はどれだけか」
思わず98%と言ってしまいそうだが、答えは約9%。このベイズの理論を直感的に理解する方法も載っている。

 という感じの内容なので、マメ知識として読んでおくと役に立つかも。★3つ。

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感想メモ:地上最強の商人

地上最強の商人
地上最強の商人
  • 発売元: 日本経営合理化協会出版局
  • 価格: ¥ 10,290
  • 発売日: 1996/09

★★★★★

商人として成功するための心構えを説く「成功の手引書」。
しかしその内容は、商人のみならずすべての人に当てはまる幅広いものである。
だからこそ、全世界で何百万部と読まれているベストセラーとなったのだろう。

大まかな内容は以下の通り。

  • 成功とは各人の気持ちのあり方の問題
  • 失敗とは、その目的の地に到達できないこと
  • 成功と失敗のただ一つの違いは「習慣の違い」
    →良い習慣をつくり、自らその奴隷となる
    ある習慣を変えるものは、新しい他の習慣だけ
  • 笑顔を忘れない
  • 今、すぐやる
  • 愛を持って接する
  • 明日はないと考える

この本の特徴は、優れた内容もさることがら、後半が実習形式になっている点。
上記の内容それぞれを、50週間かけて習慣として身につけるというもの。

人はそれまでの人生の積み重ねで形作られた習慣の束の中に生きているので、
そう簡単にいくつも新しい習慣を身に付けられるものではない。

それを1つの習慣につき5週間、毎日レビューしながら
じっくり脳にしみこませていくことで、
1年後には大きく変わった自分を発見できることだろう。

人を形作るのは習慣であり、習慣を身につけるには繰り返し実行し続けるしかない。
この方式は、他に新しい習慣を身につけたいときにも有効だろう。

非常にいい本。★5つ。でも高い!(1万円)

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感想メモ:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
  • 発売元: 日本経済新聞出版社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2001/12/01

★★★★☆

 自分の才能を考えるきっかけになる

 業績が上がっている企業では、「業務が自分が向いている」と
感じている人の割合が高いそうだ。
このため、従業員がイキイキと働き、持っている力を多く発揮できているのだろう。

 一方、企業での人事育成は「弱みの補強」が多く、「強みの強化」が少ない。
後者の方がコストをかけずに効果が大きいのだから、
こちらにフォーカスすべき、というのが本書の主張である。

 そのためには、自分の才能を知らないといけませんね、
ということで多くの調査結果を基にStrengthFinderというツールを作ったそうだ。
本を買うとシリアルが付いていて、オンラインで試せるという仕組み。

 才能とは、繰り返し強化された無意識の思考・感動・行動のパターンである

という定義もおもしろかった。

自分の才能とはなんだろう?それを活かしているのだろうか?
という、意識せずに暮らしていることを考え直す良いきっかけを
与えてくれる本。★4つ。

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読んできた本の内容をまとめて紹介。