感想メモ:J. P. コッター ビジネス・リーダー論

J. P. コッター ビジネス・リーダー論
J. P. コッター ビジネス・リーダー論
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 2009/03/13

★★★★☆

著者は、リーダーシップや企業改革で有名な、
ハーバードビジネススクールのジョン・コッター教授。

彼が、ゼネラル・マネージャーという職務についている15人を
徹底的に調査研究した結果について書いた本。
CEOに注目した研究は多いが、このクラスに焦点を絞ったものは少ない。
この本は、コッター教授のリーダーシップ研究の基となったもの、とのこと。

調査対象から調査手法、試用した質問表に至るまで、とても詳細に紹介されている。
ちなみに、ここで言うゼネラル・マネージャーとは、
日本で言うと課長というよりも、むしろ経営幹部・役員というイメージ。

さて、ゼネラル・マネージャーの仕事とはなんだろう?
以下の3つであるそうだ。

  • アジェンダ設定
  • ネットワーク構築
  • ネットワークを活用したアジェンダの実行

本調査のゼネラル・マネージャーは、ほぼ同様の方法で職務に取り組んでいた。
就任後すぐに、彼らは事業に対するアジェンダ(検討課題)を策定し、
その実現に必要な資源ネットワークを構築する。
アジェンダとネットワークが完成すると、ネットワークを通じて
現実にアジェンダが遂行されるよう、全神経を集中させていた。

調査対象の平均では、最初の2つに半年近くかけているとのこと。
また、調査対象のマネージャー達には、ある程度共通する資質が見られた。

  • 調査対象のゼネラル・マネージャーは、一、二名を除いて達成思考が強かった。
  • 気質に関しては、ほぼ全員が情緒的に非常に安定していた。
  • 調査対象のほとんどは、高校・大学時代に学生のリーダーを経験している。

いくつかの項目は、特にすぐれた業績を上げる人々について顕著に見られたとのこと。

  • 父親もマネージャーであった。
  • 両親との関係は非常にうまくいっていた。
  • 二人以上の兄弟姉妹がいる。

ゼネラル・マネージャーの行動にも、共通する一二のパターンがあるとのこと。
こちらもおもしろかったので引用。

  1. 一日の大半を誰かと過ごしている
  2. 時間を割く相手は直属の部下や上司に限らずたくさんいる。
  3. 彼らと話す話題は広範囲に及ぶ。
  4. こうした会話では、ゼネラル・マネージャーはたいてい多くの質問をする。
  5. こうした会話でゼネラル・マネージャーが「重要な」決定を下すことはめったにない。
  6. こうした会話には、いつも冗談や軽口が飛び交い、仕事と関係のないことが話題に上る。
  7. こうした出会いの中で語られる話題の大部分は、事業や組織にとってあまり重要でないことだ。
  8. こうした人と会っている間、「命令」などといった野暮なことはしない。
  9. とはいえ、相手に働きかけようとすることは多い。
  10. 人と接する時間は、相手の都合に合わせることが多い。
  11. 人と会っている間は、ほとんどがとりとめのない短い会話に終始する。
  12. 長時間働く。

コッター教授は、ゼネラル・マネージャーの外部からの招聘は、
ネットワークの構築に不利だという理由で反対の立場を取っている。

にも関わらず、マネージャー本人達は、自分たちの能力は別の職場、
別の業界ですら機能すると認識している。

というように、いろいろとおもしろい点があった。
更に、金井教授によるあとがきが、コッター教授の他の著作にも触れながらの
よいまとめとなっている。まずはここから入るのがよいと思う。

ビジネスマンとして、マネージャーを目指す人はぜひ読むと良いだろう。
オススメ度は★4つ。

J. P. コッター ビジネス・リーダー論
J. P. コッター ビジネス・リーダー論
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 2009/03/13

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感想メモ:超・会社力

超・会社力―力強く利益を出し続けるために
超・会社力―力強く利益を出し続けるために
  • 発売元: かんき出版
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2004/06

★★★☆☆

2400社!の再生に関わったという長谷川氏。
その経験から、生き残れる会社には、
共通する力が備わっているという。
一体それはなんだろう?

それが、氏の提唱する「超・会社力」
これは「経営の力」「組織の力」「生存の力」の3つからなる。

経営の力
1.経営者の力、2.組織を統一する力

組織の力
3.経営しやすい組織とシステムの力、4.社員をやる気にさせる力
5.自社を有利にする計画実行力、6.競争力のある製品・サービスを作る力
7.販売を強力に行う力、8.企業体力をつくる力

生存の力
9.ツキを呼び込む力、10.不運を避け、被害を最小にする力

とのこと。
確かに、これらが備わっていればいいよなぁ、と思う。
じゃあどうすればこういった力が備わるのか?

書いてあることは非常にオーソドックスで、
確かにこうしていけば良くなるのだろうとは思った。
しかし、残念ながら、何がキモなのか。
そういった核となる部分がつかめなかった。
そりゃ、そう簡単に行けば苦労はないのだろうが。

やはり経験を積むしかないのだろうなぁ、というのが感想。

以下、メモした部分。

  • 会議で議題に上った懸案事項は、必ずその会議内で結論を出す。
     さらにそこで出た対応策のスケジュールも必ず決める。
  • 即決できる会社では、「企画書は一枚で簡潔に」というのが常識になりつつある。
  • リーダーの最も重要な役割は、明確な企業理念や目標を組織に浸透させること。
  • どうすればバラバラになった組織をひとつにまとめることができるのか。
     その答えはじつに簡単だ。私の経験からいって、
     解決策は「力ずく」でやるしかない。
  • ビジネスマンが働く喜びを実感できるのは、自分の提案が認められて
     会社を動かしたときである。

オススメ度は★3つ。

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感想メモ:3秒でハッピーになる 名言セラピー

3秒でハッピーになる 名言セラピー
3秒でハッピーになる 名言セラピー
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2005/08/09

★★★★☆

名言というとなんだか堅い雰囲気がするが、
「いいこと言った!」ぐらいの感じの話が多く読みやすい。
なるほどな。そう思える話がいくつもあった。

共通して感じるのは、ピンチをチャンスに変える発想ができる人は
強いということ。そりゃそうだと思うだろうが、
なかなかそんな風に考えられる人はいない。
ただ、そういう人たちの考え方を学ぶことで、
少しは近づくことはできるのではないか。

以下、おもしろいと思った部分。

「その前にしあわせになってください。
しあわせであればどんな仕事をやってもうまくいきます。
まず、しあわせを感じることが先です。」

「しあわせは、なるものではなく、気づくもの」

「どうしたら、この局面を楽しめるか?」

著者はひすいこたろう氏。
ひすい氏は、話しているのを聞くとこれまた味がある。
こちらでメルマガへ登録すると、45分の音声が
無料でダウンロードできる。興味があれば。
ひすいこたろう氏 無料音声「人生に奇跡を起こすたった一つの方法」

なんとなく気が重いときに読むと心が軽くなる本。
本田健氏の「きっと、よくなる!」と似たテイストかな。
ちょっとした話のネタにもなるだろう。
オススメ度は★4つ。

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感想メモ:ベスト・パートナーになるために

★★★★★

世界に平和と幸せをもたらす本

相手のためを思っているのに、なぜか相手が怒ってしまった。
ものすごくつまらないことがきっかけなのに、
なぜかカチンと来て大げんかに発展してしまった。

異性との関係で、誰しも思い当たる経験があるのではないだろうか。

タイトルは、相手が自分と同じ価値観を持っていると期待するから、
わかってくれないという怒りが生じる。
だから、異性は異星人だと思おう(←うまいこと言った)!
そうすれば相手の思考パターンが違うことも受け入れられるでしょ、という意味。
そして、読み進めていくと、どんな風に違うのか、
どう接すればうまく付きあっていけるのかが理解できる。

男女が互いに異性についての知識を持てば、
男女関係のもつれの大部分が解消するだろう。
そして男女間の争いは、世の中の争いの
かなりの部分を占めているだろうから、
この本は世界に平和をもたらす本だと思うのだ。

男性は問題解決が生きがいの「ミスターフィクサー」。
女性はパートナーの成長を生きがいとする「教育委員長」。
この特性を理解するだけで、相手の行動の理由が読めるようになる。
そしてそれが嫌がらせでなく、善意から出ているのだということも。

このような男女の特徴の差は、脳の構造から違っていることに起因する。
(女性の方が左右の脳をつなぐ脳梁が太い、というのは間違いらしいが)

男性は、愛する女性が悩みや心配事を抱えている時に、
調停屋、つまり”ミスター・フィクサー”になろうとする。

女性は、親しい男性が何か誤りを犯した時、
”教育委員長”になろうとする。

男性は、精神的に不安定な状態に陥ると自分以外の何者にも
注意を払わなくなることによって自己防衛しようとする。

彼女が単に”感情移入”を望んでいるのにもかかわらず、
男は彼女が具体的な”解決策”を欲しがっていると勘違いしているのだ。

世の一般的な男性にとっては、目標を達成するということが
もっとも大切なのである。

彼女達にとって、人生でもっとも大切な根本原理は
コミュニケーションである。自分の思いを誰かに伝え、
分かち合うことの方が目的や成功を達成するよりも
はるかに大切だと思っている。

薄々感づいていることではあるが、あらためてまとまっていると、理解しやすい。

男性が行うべき「九十八の小さな愛情アプローチリスト」が、
非常に参考になる。これが全部達成できている人なら、
女性にモテモテ間違いなしだ。
ハンサムというわけでもないのに女性に好かれる男性、
あるいは逆というのは、こういうスキルを多く持っている人なのだろう。

あと、翻訳と解説が大島渚監督なのが気になった。

既にパートナーがいる人、これから見つける人、すべての人にオススメ。
オススメ度★5つ!

ベスト・パートナーになるためにを読みました! – みんなのレビュー&クチコミ検索

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感想メモ:ピンチをチャンスに変える51の質問

ピンチをチャンスに変える51の質問
ピンチをチャンスに変える51の質問
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2009/07/08
  • 発売日: 2009/07/08

★★★★☆

著者は「ユダヤ人大富豪の教え」、「幸せな小金持ち」シリーズの本田健氏。

タイトル通り、51個の質問と、その質問の意味が紹介されている。

  1. ピンチを乗り切る10の質問
  2. 心を軽くする10の質問
  3. 人生に変化を起こす10の質問
  4. ライフワークを見つける10の質問
  5. 最高の自分を生きる10の質問

プロローグの最初の一問を含めると、タイトル通り51の質問になる。
どの質問も、日頃暮らしているとあまり考えないような内容ばかり。
考えることによって、自分がどんな人間なのか、
何が得意なのか、何がやりたいのか、といったことを分析するいい機会となった。

これらの質問に対して真剣に答えを考えたなら、
その過程で真剣に人生に対して考え直したなら、
人生が変わるのではないか?という気がした。

オススメ度は★4つ。良い本でした。

関連:ピンチをチャンスに変える51の質問のレビュー&クチコミ一覧


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感想メモ:自己プロデュース力

自己プロデュース力
自己プロデュース力
  • 発売元: ワニブックス
  • 価格: ¥ 880
  • 発売日: 2009/09/01

★★★★☆

島田紳助は賢い人らしい。
と聞いて、興味を持ったので読んでみた。
内容は、NSC(吉本総合芸能学院)で若手に講演をしたときのもの。

読んでみて、彼はとても戦略的な人なのだということがわかった。

勝負に勝つには、自分の強みを徹底的に活かす。
相手の土俵では勝負しない。
負ける勝負はリスクを負ってでも避ける。
自分をどう見せるといいのか。
どうやったら売れるのか。

そんなことを、ずっと考え続けている人なのだ。
そして、その目標を達成するための努力は惜しまない。
だからこそ、漫才、テレビ、ビジネスと様々な分野で
成功することができたのだろう。

そんな彼が語るのは、「X+Y」で考えろということ。
Xは自分の能力。ただ、それだけではダメ。
Y、世の中の流れを掴まなくてはいけない。
どちらかだけだと続かない。

この考え方はシンプルなだけに、いろいろな世界で通用すると思う。
ビジネスにおいても、時代に即しているかは重要なポイントだが、
時代の流れを重視しすぎて、それ自身の魅力が少ないものは
長いヒットにはならない。

  • 知っていることが一分野でも一箇所でも、人より深かったら、
    「何でも知っている」と人は勝手に思ってくれる。これがポイントなんです。
  • 「老若男女を笑わせようとするのはもう古い。
    僕たちは一部に強く支持される漫才をしよう」と。
  • 誰でもできることは誰かに頼んだらいい。
    僕たちは誰にもできないことをしないといけないんです。

ただ一生懸命やればいいというのではなく、
自分はどこで、誰に向かって、何で勝負したいのか。
そのためには何をしていくのか。
そういったことを考え続けることが重要なのだと学んだ。
自分という商品を売り込むためのマーケティングの本としても読める。

軽く読めるが学ぶ点は多かった。オススメ度は★4つ。

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感想メモ:田中義剛の足し算経営革命

田中義剛の足し算経営革命-北海道発 大ヒットの法則! (ソニー・マガジンズ新書)
田中義剛の足し算経営革命-北海道発 大ヒットの法則! (ソニー・マガジンズ新書)
  • 発売元: ソニー・マガジンズ
  • 価格: ¥ 819
  • 発売日: 2008/06/14

★★★★☆

田中義剛を見直した

 生キャラメル、ホエー豚などヒットを連発する花畑牧場。
その経営者が田中義剛だということを、スイーツと豚にうとい私は全く知らなかった。
田中義剛が牧場長をつとめる北海道・十勝【花畑牧場】

 しかしこの本を読んで、ただタレントが知名度だけを活かして
やっている類いのものとは根本的に違うことがわかった。
15年の赤字経営を経ており、ここに至るまでの道のりは
決して平坦ではなかったそうだ。

 方針は以下のようなものである。

  • 中小企業が戦うには、価格競争に巻き込まれないよう高利益率を保つためブランドの確立を重視する
  • その際に田中義剛という名前は極力出さないようにする(タレントが片手間でやっているという印象を避けるため)

 非常にまっとうである。

 今後は疲弊した日本の農業のあり方を変える
提案をしていきたい、と田中義剛の志は高い。
農協の閉鎖性とかは微妙だと思っているので、ぜひ風穴をあけてもらいたい。

 あまり期待していなかったのだが、おもしろかった。★4つ。

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感想メモ:グーグル時代の情報整理術

グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/12

★★★★★

著者は、グーグルの元CIO(最高情報責任者)。
と聞くと「Google万歳!IT超便利!」
みたいな本かと思ったのだが、良い方向に裏切られた。
「情報」というのは、ITに限らないもっと広いテーマだった。

というのも、著者は失読症で、幼い頃から学習や情報の整理に
非常に苦労をした経験を持っていて、その経験から学んだ内容が
本書にまとめられているからだ。

「全員に当てはまる整理術はない」とした上で、
「整理術」ではなく「原則」を紹介している。
原則に沿った上で、方法は個々人がカスタマイズすべきということだ。

ということで、その原則の紹介。

  1. 脳の負担がなるべく少なくなるように、生活を組み立てよう
  2. なるべく早く、頭の中から情報を追い出そう
  3. ”ながら作業”は、一般的に効率を低下させる
  4. 物語を使って覚えよう
  5. いつもそうしているからといって、そうしなければならないわけではない
  6. 知識は力ならず。知識の共有こそ力なり
  7. 思い込みの制約ではなく、現実的な制約をくぐり抜ける術を身に付けよう
  8. 自分を決めつけるのではなく、自分自身に心から正直になろう
  9. 制約を無視すべきケースを知ろう
  10. エンジンをかける前には、どこに向かっているのか、どうやって向かうのかを明確にしよう
  11. 目標の達成方法に幅を持たせよう
  12. 情報を整理するのではなく、検索しよう
  13. 本当に記憶の必要な物事だけを記憶しよう
  14. 大きなかたまりを、小さなかたまりに分けよう
  15. 週一回、重要な情報を見直す時間を設けよう
  16. 完璧な整理術などない
  17. あとで検索しやすいように、デジタル情報には関連キーワードを追加しよう
  18. 文脈の変化を見越して、メモを取っておこう
  19. 文脈の似た仕事をまとめて行おう
  20. 仕事とプライベートのバランスを取るのではなく、融合させよう

頷かされるものが多い。
私が特に頭に残ったのは、1,4,6,7,10,13,18,19。多いな。

1.脳の負担がなるべく少なくなるように、生活を組み立てよう
4.物語を使って覚えよう

脳の仕組みに関しては、以前にいろいろな本を紹介している。
脳科学の本まとめか、「脳」のタグを参考にしてもらいたい。

6.知識は力ならず。知識の共有こそ力なり

目的がチームとして成果を出すことであれば、そうなるはず。

7.思い込みの制約ではなく、現実的な制約をくぐり抜ける術を身に付けよう

制約が、実は自分が勝手にそう思い込んでいるだけということもある。
制約を疑うのは問題解決において、非常に重要。

エンジンをかける前には、どこに向かっているのか、どうやって向かうのかを明確にしよう

これは、人生すべてにおいて大事なことではなかろうか。

13.本当に記憶の必要な物事だけを記憶しよう

「情報のえりわけ」という言葉で説明されている。
情報をインプットする読む目的は、全部を記憶することではない。
重要なのは、自分が欲しいエッセンスを理解することだろう。

そのためには、何が重要なのかを意識しながら
無視する情報、あとで読む情報、覚える情報というように分類する、
そのやり方はその人次第、とのこと。

18.文脈の変化を見越して、メモを取っておこう
19.文脈の似た仕事をまとめて行おう

19が興味深かったところ。
脳は文脈が変化すると情報を捨てて空きスペースを作る。
似たような仕事はまとめて、変化はなるべく小さくするべし、と。

そして変化してしまった時を見越して、
自分があとで読んでわかるようにメモるべし。

最適な紙とデジタルのバランスについても、デジタル万歳!ではなく、
入ってくる情報の量や性質によって異なるので目的によって分けるべきとしている。
・ブレストや情報の整理、記憶なが目的なら、紙の方が良い
・大量の情報整理や情報共有ならデジタルが良い

他にもライフワークバランスや、想定外の出来事が起きた時の
対処法のヒントも書かれている。
巻末のオススメITツールのコーナーも参考になる。

各章末に章毎のまとめがあるだけでなく、
巻末にも簡潔なまとめのパートがある。
そこを読むと本全体の内容が把握できるようになっている。
さすが、本としてもよく整理されている。

これだけいっぱい書くことがあったことからも、
読み返して参考にする本だと感じた。
オススメ度は★5つ!

他の方の書評もいろいろと参考にされると良いでしょう。
意外と知られていない「グーグル時代の情報整理術」のテクニック10選:マインドマップ的読書感想文
グーグル時代の情報整理術のレビュー&クチコミ一覧

グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/12

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WordPress Plug-in紹介 – WPtouch

このうむらうす-annexはWordPressで作っている。
気が向いたので、入れているPluginを紹介してみる。

WPtouch
入れておいたのを忘れていてiPod Touchで当サイトを見てみたら、
すごいそれっぽいデザインのサイトができ上がっていてビックリした。

WPtouch

皆さんもぜひアイフォーンからもアクセスしてみてくださいね!
私は持ってないからしませんというかできませんけどね!

ということで、WordPress関連も気が向いたらなんか書きます。

感想メモ:カモメになったペンギン

カモメになったペンギン
カモメになったペンギン
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2007/10/27

★★★★☆

ジョン・コッター教授と言えばリーダーシップ論で有名。
「企業変革ノート」が特に有名だと思うが、当然ながらマジメな堅い本だ。
この本は、タイトルからもわかる通り、柔らかいタッチで
そういったリーダーシップについて説明しようとしている。

主人公はペンギンたちで、暮らしている氷山が溶けて沈みそうになっていることを
1羽のペンギンが発見する。
しかし、普通に暮らしているペンギン達には、そんなことはにわかに信じがたいし、
信じたくもない。むしろ、そんなことは聞きたくないというペンギンだっている。

かといって黙っていたら、みんな暮らすところがなくなって、
子供や年老いたペンギンたちをも含め、皆死んでしまうかもしれない・・・

こんな状況下で、どうやってこの危機を乗り越えていくのか?

ストーリー形式なので、スラスラ読める。
しかしその中には、現実にプロジェクトを進める上で
立ちはだかるだろう問題と、その対策が盛り込まれている。
例えば、反対勢力による活動など・・・

このお話のエッセンスをまとめた、「変革を成功させる8つのステップ」
がまとまっていたので、紹介しておく。

    準備を整える

  1. 危機意識を高める
     周囲の人々に変革の必要性と重要性を理解させる
  2. 推進チームを作る
     リーダーシップ、信頼性、コミュニケーション、専門的知識、分析力、危機意識に優れたメンバーが望ましい
  3. すべきことを決定する

  4. 変革のビジョンと戦略を立てる
     将来がどのように変わるのか、その将来をどのように実現するのかを明確にする
  5. 行動を起こす

  6. 変革のビジョンを周知する
    ビジョンと戦略について、なるべく多くの人の理解と賛同を得るようにする
  7. 行動しやすい環境を整える
     障害はできるだけ取り除き、ビジョンを実現したい人たちが行動しやすくする
  8. 短期的な成果を生む
     できるだけ早い時期に、目に見えるはっきりとした成果を上げる
  9. さらなる変革を進める
     変革をさらに推し進め、加速させる。ビジョンが実現するまでは
     変革に次ぐ変革で、手をゆるめない
  10. 変革を根づかせる

  11. 新しいやり方を文化として根づかせる
     新しい行動様式に完全に置き換わるまでは、
     その新しいやり方を持続し、成果を上げていることを確認する

100ページほどの薄い本だが、エッセンスはぎっしりと詰まっている。
おもしろかった。オススメ度は★4つ。

カモメになったペンギン
カモメになったペンギン
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2007/10/27

関連:


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読んできた本の内容をまとめて紹介。