感想メモ:打撃の神髄-榎本喜八伝

打撃の神髄-榎本喜八伝
打撃の神髄-榎本喜八伝
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2005/04/27

★★★☆☆

イチローよりも早いペースで1000安打を達成した、
元祖安打製造機。
波が大きかったようだが、
稲尾や榎本に対してのみ、
肘に負担がかかるフォークボールを
投げていたというエピソードからも、
そのすごさは伝わってくる。

榎本のバッティングだが、
その完成には、なんと合気道が大きく
関わっている。
立ち方、体の使い方は合気道の師範から
教わってから、
バッティングの境地にたどり着いたそうなのだ。

いまでこそ、陸上の末續など
武道をスポーツにも活かすという流れがあり、
股関節の重要性も認識されている。
しかし当時は、やはり異端であったようだ。

榎本がその境地にいられたのは、
ごく短い間でしかなかった。
それは合気道の教えを体現できなくなったからなのか、
その教えに何かとても繊細な感覚のようなものが必要だったからなのか、
そのあたりはよくわからない。

榎本は今でいうと広島の前田が最も近いタイプだと思う。
コンスタントに結果を積み上げていく
イチローとの違いはどこにあるのか。
前田の場合は怪我に悩まされているが、
榎本の場合はどうなのだろうか。
知りたいところだ。

野球やスポーツが好きな人向け。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:経営者の条件

ドラッカー名著集1 経営者の条件
ドラッカー名著集1 経営者の条件
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2006/11/10

★★★★☆

ドラッカー名著集の一つ。
経営者とは何をする人か?
そのためには、どうあるべきなのか?

主張は明確。他の著作と同様、

成果に集中する

ということになる。

成果をあげるために、

  • 貢献にフォーカスし
  • 時間管理し
  • 強みに集中し

意思決定する。
これらは、成果をあげるための
二次的なものとして考えられている。

成果を上げる経営者達は、八つのことを習慣化していたという。

  1. なされるべきことを考える
  2. 組織のことを考える
  3. アクションプランをつくる
  4. 意思決定を行う
  5. コミュニケーションをとる
  6. 機会に焦点を合わせる
  7. 会議の生産性をあげる
  8. 私はではなくわれわれはを考える

以下、頭に残った部分のピックアップ。

成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。
時間の四分の一以上が会議に費やされているならば、
組織構造に欠陥があると見てよい。

会議が多いのは日本企業の特徴。
本当に時間を有効に使っていると感じられる会議に出てみたい。

時間はとても大事。しかし、自分の時間の使い方を
きっちり把握している人は、案外少ないのではないか。
そして、まずそこから取り組めとドラッカーは言う。

仕事上の関係において成果がなけれは、
温かな会話も感情も無意味である。

コミュニケーションも、土台は成果だ、ということ。

弱みに配慮して人事を行えば、
うまくいったところで平凡な組織に終わる。

弱みの補強に重きをおくのが日本文化。
しかし、強みを活かす方が重要という主張だ。
(参考:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう

最後に、意思決定は本当に必要かを自問する必要がある。
何も決定しないという代替案が常に存在する。

活動は成果に見えるので、やりたがるが、
やらなかった方がマシというケースも
残念ながら存在する。

まとめると、成果をあげるのが一番大事。そのためには

  1. 時間が何に使われているかを記録する
  2. 貢献に焦点を合わせる
  3. 強みを活かす→行動する
  4. 最も重要なことに集中する
  5. 意思決定し合理的に行動する

ということ。

学生の頃読んでもイマイチ良さがわからなかったが、
読む時期によって本の価値は変わる。おもしろかった。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:IQってホントは何なんだ?

IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/08/09

★★★☆☆

IQというと、頭の良さでしょ?と思う。
では頭の良さの定義は?と言われるとよく分らないわけで、
本書は頭の良さ=知能について書かれた本。

まず知能の定義だが、紹介されているものはかなり衝撃的。

知能とは知能テストで測ったものである
テストで測れるのは知能の一部のパラメータ


確かにその通りなんだが、元も子もないような。

各パラメータと相関を持つ、一般知能(g)が存在しそう

ということなのだが、その一般知能を正しく測定することは
やはり難しそう。

脳が大きいとIQは高い傾向
しかし影響そのは10%くらい
IQは生涯にわたって安定
IQが高いと長生きする
遺伝がIQに与える影響は強い
IQの平均値に男女差はない

他はいいとして、3つ目のが衝撃的。
ただし、相関があるというだけなので、因果関係は不明。

結論としては、IQと一般知能に相関がありそう。
ただどうやって測るかが難しい。
IQは遺伝でかなり決まる。
といったところ。

IQが100を平均とした標準偏差から算出されていることは、
知っておいてもよい知識。IQ15が1標準偏差分。
従って、IQ115の人は上位16%ということ。

一方、IQが高いからといって成功するとは限らない、ということが
書かれているのが「天才!」。合わせて読むと良いでしょう。

教養として読むと良い本。オススメ度は★3つです。

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感想メモ:賢者の書

賢者の書
賢者の書
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2005/01/31

★★★★☆

「手紙屋」「上京物語」「君と会えたから・・・」の喜多川泰氏のデビュー作。
他の本と同様、ストーリー形式の自己啓発書。

喜多川氏の本は、他の本を何冊か読んでからこの本を読んだ。
そのため、やや完成度が低いように感じてしまった。
まぁ、後の本が良すぎたので期待値が高過ぎたのだろう。

内容としては、世の中にある自己啓発の本のエッセンスを
ちりばめたような形になっている。
確かにこの内容を守って生活していければ、
人生は変わっていくだろうという気がする。

一方で、章立てになっており、それぞれの章の内容の関連が少ないため、
今一つ頭に残らない感じもあった。
登場人物が多くなると覚えていられなくなるという、
記憶力の問題だろうか。

とはいえ、内容として良い本であることに変わりはなし。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方

失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方
失敗力―失敗から学び、成長する力のつけ方
  • 発売元: 総合法令出版
  • 価格: ¥ 1,155
  • 発売日: 2004/09

★★★★☆

人生成功ばかりではない。
失敗することを避けては通れない。

失敗した時にこそ、その人の真価が問われる。
それでは、失敗とどう向き合っていくべきなのか?
ということを書いた本。

イメージをしっかりとつくりあげる。
それを正しい人生の目標にしてみる。
それをはっきりと紙に書いて明確にする。
あとは、工夫あるのみなのである。
工夫は、あきらめさえしなければいくらでもできる。

本当の失敗とは、あきらめたとき。
そして、失敗を恐れて、挑戦をやめたとき。
それ以外は、成功のために失敗にできる、ということなのだろう。

以下、メモした部分。

「そして、最も優れている人ほど、自分が他人から
助けられたことを認めるのにやぶさかではないといえる」
失敗にめげるな。
失敗こそ私を磨いてくれる。
失敗に学び、失敗を乗り越え、”最高の報酬”を手に入れよう。

失敗は確かに恐いもの。
しかし、失敗があるからこそ、成功がある。
失敗は、挑戦した証。成功へ一歩近づいた証。
失敗というものをどうとらえられるかで、
その人の人生は大きく変わるのだろう。

オススメ度は★4つです。良い本でした。

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感想メモ:となりの億万長者

となりの億万長者―成功を生む7つの法則
となりの億万長者―成功を生む7つの法則
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 1997/09

★★★★☆

億万長者ってどういう人たちなんだろう?
という疑問に答える、億万長者に関する調査結果。

結果から読み取れるのは、「億万長者」という言葉から
受ける印象とはかなり異なる姿。
豪華な生活をしている人は、むしろ蓄財劣等生。
無駄遣いはしない、家計簿をつける、といった
守りに優れた人が蓄財優等生なのだという。

他には、どんな共通項があるか見てみよう。

  • 倹約家。見た目質素
  • 自営業の割合が高い
  • 家計も予算を立てる
  • 出費を把握している
  • 資産運用計画立ててる
  • 優秀な会計士、税理士を選ぶ
      よい顧客を持っている、教授に推薦されている、
      会計事務所経験後独立している
  • 現金収入を抑える

当たり前だが、無駄なお金を使う人はお金がたまらないようだ。

以下の7つの法則が、内容をほぼまとめている。

  1. 彼らは、収入よりもはるかに低い支出で生活する。
  2. 彼らは、資産形成のために、時間エネルギー、金を
    効率よく配分している。
  3. 彼らは、お金の心配をしないですむことのほうが、
    世間体を取り繕うよりもずっと大切だと考える。
  4. 彼らは、社会人となった後、親からの経済的な援助を受けていない。
  5. 彼らの子供たちは、経済的に親から自立している。
  6. 彼らは、ビジネス・チャンスをつかむのが上手だ。
  7. 彼らは、ぴったりの職業を選んでいる。

流されていてはダメだと。
結局、そういうことなんですかね。

他にも、親が経済的に援助をすると、
逆に子供をスポイルしてしまうことなど、
おもしろいデータが見られた。

大事なのは、自分で自分をコントロールする強い意志、勇気、固い決意だ。
それが人を経済的にも成功に導くということだね。

結局は、こういう結論なのだろう。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:お金持ちになれる人

お金持ちになれる人 (ちくまプリマー新書)
お金持ちになれる人 (ちくまプリマー新書)
  • 発売元: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 756
  • 発売日: 2005/07

★★★☆☆

著者は、400冊以上の著作を持ち、お金に関する本も多い邱永漢氏。
どういう人がお金持ちになるのか?
お金を増やすにはどういう方法があるのか?
と言った内容。

「貯蓄十両、儲け百両、見切り千両、無欲万両」

起業家である著者だけに甘い言葉はなく、
実用という視点からの内容が多い。
また、株式投資や不動産投資についての説明は
簡潔でわかりやすい。

不動産というように、土地だけは動かすことのできない位置にあるので、
「一にロケーション、二にロケーション、三にロケーション」と
考えてきたからです。
一つの銘柄を買う時に一ぺんに買ってしまわないで、
二回か三回に分けて仕入れをします。
売る場合にも同じことが言えます。
すぐに私は、成長株かどうかを決める基準は
何かということに気がつきました。
第一は時の流れであり、第二は業種であり、第三は社長の器です。
「株の儲けは知恵が一〇%で、あとは全てガマン料である」

日本は、お金についての教育が
全くといっていいほどなされていない。
それどころか、お金はいやしいもので、
ガツガツするのはみっともない、
お金持ちはケチで薄情、といった固定観念がある。

しかしお金はあった方がいいのは確かだし、
なくなると困るののも確かなので、
知識を持っておいた方がいいのはまちがいない。
ということでオススメ度は★3つです。

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感想メモ:「体幹」ランニング

「体幹」ランニング (MouRa)
「体幹」ランニング (MouRa)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2007/11/28

★★★☆☆

有森裕子らオリンピック選手から市民ランナーまで
数多くのランナーを指導してきた金哲彦氏。
体を効率良く使うことで、楽に、早く、
故障することなく走れるようになる、という。

体幹を使ったランニング。
とても理に適っていると思う。
重要なのは、丹田、肩甲骨、骨盤。
これらを活用するための簡単なトレーニングが紹介されている。

運動の本全般に関わることだが、
本で読んでどれだけ身につけられるかが問題。
幸い、この本に関しては、特集サイトで動画が豊富に観られる。
(特集が終わったようで見られません)
ランニング、金哲彦|「体幹」ランニング

内容についてもだいたい書かれているので、
本を買うよりもイメージがつかめて良いような気もする。
特に参考になったのが、下の2ページの動画。
ランニング、金哲彦|「体幹」ランニング(上から2つ目の)
第6回 実践編2〜さぁ、体幹で走ってみよう!

言っていることは非常に正論だし、
できればすばらしいに違いない。
ただ、本を読んでマスターできるかが問題。
やはり運動は、直接指導を受けないと難しい。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:起業の着眼点

起業の着眼点 (PHP新書)
起業の着眼点 (PHP新書)
  • 発売元: PHP研究所
  • 発売日: 2006/05

★★★☆☆

作家で経営コンサルタントの邱 永漢氏。
多い時には年に10近くもビジネスを始めるという。
その氏が経験から語る、起業のポイントとは?


私の理解では、きちんと種銭を準備し、リスクを把握した上で、
時流に乗った小さい機動性のある商売を見つける、
ということであるようだ。

スキマがあるようになれば、スキマを埋める新しい商売が
必ず現れてきます。

一旦、採用されて入社した会社で偶然に就いた仕事が
その人の一生の仕事になってしまうことが日本では珍しくないどころか、
就職コースの主流になるということになると、
世にも稀な就職習慣だということになります。

日本の職業選択が変わっているのは納得した。
終身雇用とも言っていられない世の中ではあるものの、
新卒で就職できないと人生オワタ的な言説がまだまだ根強い。

就活を始める前に、世の中にある様々な職業や生き方について、
もっと教えておくべきなんじゃなかろうか。
新しい気づきを得られた本でした。オススメ度は★3つ。

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感想メモ:ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。

ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。
ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。
  • 発売元: ヴォイス
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 1999/10/01

★★★★★

仕事は楽しい方がいいに違いない。
残念ながら、仕事はつらい、つまらない、大変なもの。
でも世の中そういうもんだろう?という価値観が一般的。

しかし、仕事が好きで楽しくて、いくらやっても疲れない!
もっとやりたい!という方が、よっぽど成果も付いてくるだろう。
でも、そんなの可能なのかしら?

可能だ、というのが本書の主張。

その人が「ワクワクする」ことすべてを大事にする。
やりたくないことをするのがストレスの原因なので、
極力やらないように努力する。
すべてのワクワクを同時に追求し、分かち合う。
すると仕事とお金はあとから付いてくる。

一見そんなにうまくいくもんですかね?と思ってしまうが、
実例も多く挙げられているので、この生き方でうまく行く人が
多いというのも事実であるようだ。

うまくいくもんか、そんなに世の中甘くない、と思ってしまうのは、
「努力→苦労→報われる」という価値観が
染みついてしまっている証拠なのかもしれない。

人生がアンバランスでマイナス因子がたくさんあると、
思考が混乱して最良の選択が出来なくなります。

なるべくプラス因子で周りを囲むということ。
ここ数年、「混乱」というものがどういうものなのか
わかるようになってきた。全然うれしくないが。

自分のワクワクに気づき、それを充分に生活の中で生かしきり、
最終的にはそれを使って社会や人生に貢献すること。
それがこの世に生を受けた、あなたの存在意義なのです。

どうやらこのワクワクを見つけるところがキーであるようだ。

無理矢理にヤル気を出す必要があるのは、
したくないことをしなければならないときだけです。

ストレスの最大の原因は、やることが多すぎることではありません。
やりたくないことをやることがストレスの本当の原因です。

確かに・・・その通り。

数多くあるワクワクが何かを見つけます。
つぎにそれをすべて同時に生活に取り入れ実行します。
それぞれのワクワクに同じ量の情熱を注ぎます。
目標ではなく、方向を定めて、小さな一歩を踏み出します。

何も、毎週何時間もかけてしなくてはいけないということではない。
運動が好きな人は、近くを散歩するだけでもよし。
そうした小さな一歩が大事なのだという。

  1. 人生のあらゆる面において自分が持つワクワクの「すべて」を見つける。
  2. 発見したワクワクは、ひとつ残らず「すべて」、現在の生活に生かす。
  3. 自分がワクワクすることを自分自身や人のために無条件に使う。

人生をワクワクしながら暮らすようになれば、
当人やその周りの人もきっと楽しく幸せになる気がする。
少しずつでもいいから、ワクワクすることを
生活に取り入れてみようと思います。

人生を変える力を持った本だと感じた。
とても心に響いたので、★5つ!

ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。
ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。
  • 発売元: ヴォイス
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 1999/10/01

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読んできた本の内容をまとめて紹介。