感想メモ:肩こりにさよなら!

★★★☆☆

肩こりと一言で言っても原因は一つではなく、
その対処法も一つではない。
それが、肩こりの対策を複雑なものにしているし、

「肩こり」や「首こり」は、精神的・肉体的なストレス、
コラーゲンやエラスチンが関係する筋膜、
肩こりをおこしてしまうバランスの崩れた筋肉、
体全体のバランスに影響を与える姿勢や歩き方など、
さまざまな要因が悪循環となって生じます。(p21)

筋肉をほぐす
筋膜リリース
エクササイズで姿勢を整える

というアプローチ。
著者の竹井教授は筋膜リリースの名手でもあるので、
筋膜リリースについて、特に参考になる。

コラーゲンがリリースされるには、
筋肉のストレッチングよりも時間がかかります。
1つの方法につき、90〜120秒間ゆっくりと持続的に
伸ばしてください。(p40)
「気の流れ」と呼ぶ人もいますが、「気」は流れません。
「気」の正体は、全身をおおう「筋膜の流れ」です。(p50)
筋膜ラインに沿って、痛い場所を見つけたら、
その場所を、「いた気持ちいい」程度に押してから、
押したまま小さな円を描くようにほぐしてください。(p54)

紹介されているエクササイズを全てこなすことはできないし、
そんなことも期待されていないだろうから、
これ、と思う2つ、3つぐらいを生活に取り入れてみるだけでも、
体は変わってくるのではないかと感じた。

しばらく、自分の体で人体実験してみたい。


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感想メモ:走りながら考える

為末 大
ダイヤモンド社 2012-11-23
¥ 1,575

★★★★☆

「走る哲学」に続いて読んだ、
400mハードラー為末氏の本。

題材は、スポーツというよりも、
彼がハードル競技人生から学んだ
教訓的なものをまとめたもの。
「走る哲学」はtwitterの投稿を
集めたものだったが、内容は近い。

その応用範囲は、ハードル選手はもちろん、
スポーツ選手だけにも留まらない。
ビジネスマン、大人、大学生、高校生ぐらいまでは
対象範囲内だろう。

負けてももう1回やればいいんだ、
できなければ別の世界に行ってもいいんだと
思えることが大事で、こういう感覚を学ぶには、
やっぱり実際に負けてみるしかない。(p29)
相手に愛してもらわないと自分には価値がない。
そう思い込むことをやめてみる。
そして、自分で自分自身を愛するように努力してみよう。
他人が自分を肯定してくれるから自分は素晴らしいと
思っている間は、残念ながら満たされない。(p56)
夢を持つこと、そしてチャレンジの奨励に大事なのは、
結果をその人の責任にしないこと。
力を尽くしてやるだけやったら、あとは自分のせいじゃないと
思うくらいがちょうどいい。(p61)
全体のバランスで見始めると、
欠点が欠点だけで存在しているのではなく、
長所とセットになっていることがほとんどだった。
欠点には「存在する理由」があったのだ。(p86)
「苦しさ」や「一生懸命」「必死」でやっている人は、
「無我夢中」「リラックスした集中」でやっている人には
どうしたって勝てない。(p119)

25年の競技人生から紡ぎ出される言葉は、重い。
ただでさえ、25年と言う時間は決して短くない。
それに加えて、相当密度の濃い25年だったに違いない。

最後に引用した部分は、どの分野にも当てはまる、
非常に大事な言葉だと感じた。

日本社会は、ガマンが美徳の文化。
しかし、苦労を捧げて結果を見返りに求めているだけ。
このエネルギーで動くのは、つらい。
結果が伴わない場合は特に。

引用の数が示すように、気づきが多い本でした。

為末 大
ダイヤモンド社 2012-11-23
¥ 1,575


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感想メモ:つながる技術―幸運な偶然を必然にするには?

★★★★☆

「チャンスは人を介してやってくる」
その通りだろう。しかし
「だから人脈作りが大事だ」
となると、
「役に立つ人しか要らないよ」
という感じで引っかかる。

しかしこの本での「つながる技術」は
もっと柔らかいテイストで、
「人を喜ばせると、その結果としてつながる。」
という感じだった。

私も、そういう順序だと思う。

どんな分野でもいい。
「とりあえずあの人に聞いてみよう!」
それだけで、周りに自然に人が集まってくるはずです。(p27)
なんでもないいつもの日常の一コマに、
幸せを感じる瞬間がたくさんあります。
そう考えると、幸せになるのは簡単です。
ただ、気づけばいいだけのことなのですから。(P88)
「みんなに喜んでもらいたい」より、
「あの人を喜ばせたい」と思っています。

“みんな”を想定するより、大切な一人のことを思ったほうが、
結果的にいい仕事になりそうな気がするからです。(p128)
漠然とした夢じゃなく、
「十年後、自分はどうなっていたいか」
のビジョンを
描いておくのがいいと思います。
十年後のなりたい自分に向けて、
今から準備ができるからです。(p132)
けれども、何もしなければ、何も始まりません。
もっと偶然を好きになってください。
そしてその偶然が、やがて必然だったと思えるようになったら・・・
そのつながりは本物だと思います。(p135)

「偶然を好きになる」
いい言葉に出会えた。

人付き合いに限らず、
心に留めておきたい言葉だ。

私が今後意識しようと思ったことは、以下の3点でした。

  • やってみる。偶然を好きになる。偶然を楽しむ。
  • あの人(誰かじゃなくて)を喜ばせる。
  • 日常の幸せに気づく

サラッと軽く読め、気づきもある良い本でした。
ありがとうございました。


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感想メモ:夢を実現する発想法

川口 淳一郎,山中 伸弥
株式会社致知出版社 2013-01-11
¥ 1,260

★★★★☆

iPS細胞の研究でノーベル賞受賞の山中教授と、
「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーの川口氏の
講演内容や対談。

どちらも努力だけで成し遂げられる成果ではない。
どちらも、周囲の声に左右されない、
ある種の信念のようなものが必要だったはず。

特に興味深かったのは、山中教授の経歴。
ずっとiPS細胞一筋なのではなく、
二回ほど大きな転換をして、たどり着いている。

逆に言えば、最初の専門一筋でやっていたら、
これほどの成果には結びついていなかっただろう。

不器用だった僕は通常なら十五分で終わるはずの手術が、
一時間経ってもまだ終わらない。
ジャマで役立たずの「ジャマナカ」と呼ばれていました(笑)(p55)
大きな流れで言うと、
二回の予想外な結果が出て幹細胞に連れていかれた、
という感じですね。(p57)
だけど本当に好きなものを見つけるまでは、
三日坊主で大いに結構だと思うんです。
もちろん一日でやめちゃダメですが、
三日坊主は「二日頑張った」というところがだいじなんですね。
それで三日目に展望が開けなければ、別の道へ行けばいいと。(p60)
でも一人じゃ絶対にダメです。それを支える人がたくさんいて、
その人たちのモチベーションが続くかどうかが大切なところで、
それを繋げるものは「心」しかない。(p72)
だから独創的じゃなくてもいいからまず実験に取り組んでみて、
その結果を色のない目で見られるかどうか。
独創力を発揮できるか否かは、
そこにかかっているんじゃないかと思います。(p78)

目の前のものを、これまでのものを捨ててでも、
掴むことができるか。その準備ができているか。
支えてくれる人はいるか。

そう言ったことが、大きな仕事をする上では
不可欠な要素なのではないかと感じた。

ページ数は少なくサラッと読め、
かつ気になるフレーズが多い本でした。

川口 淳一郎,山中 伸弥
株式会社致知出版社 2013-01-11
¥ 1,260


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感想メモ:犯罪者はどこに目をつけているか

★★★★☆

防犯についての話、というだけならさほど珍しくはない。
しかしこの本の特徴は、窃盗のプロが語る、
対象とする町、家、人の選び方や、
手口などが書かれていること。

防犯対策になる、と思っているものでも、
プロに狙われればほとんど役に立たないことがある、
ということは知っておいた方がよいかもしれない。

その結果、「被害者、あるいは被害家屋の塀の手前
およそ5メートル」で、明らかな変化が
生じることがわかった。(p35)
獲物の手前20メートルで、
犯罪者は三つの点に注意しながら意思決定を行う。
①接近成=うまくいい獲物に近づける=実行できる(近づけた)、
②逃走性=うまく逃げることができる(逃げることができた)、
③直感=目的を達成するのにいいイメージがある(あった)、(p41)
では、どんな人が狙われやすいのか…
①襲うだけの価値があるもの
②無防備であるもの
③体力がないもの
④心理的強度が弱いもの
⑤孤立しているもの
⑥襲いやすい環境下にいる者…(p58)
また、すれ違う瞬間には、相手との間が
「相手の身長×0.8」は空くように
心がけて歩かねばならない。(p75)
「この町でやる」という品定めの決め手となるのも、
駅前と町中の落書き、ゴミ(汚れて剥げかけた
ポスターは落書きやゴミに等しい)、
放置自転車の三大汚れだという。(p94)

結局の所、近所付き合いの濃密さ、
町並みや家の周囲の乱れ具合、
狙われやすい場所は通らない、
といった地道な対策こそが、
防犯の近道であるようだ。

つい先が気になって、
一気に読んでしまいました。
興味深かったです。


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感想メモ:2022―これから10年、活躍できる人の条件

★★★★☆

著者は、エモーショナルマーケティング、
マインドマップ、フォトリーディング、全脳思考など、
日本に数々の影響を与えてきた神田昌典氏。

本の内容は、歴史や商品のサイクル、教育や起業、
会社組織や経営など多岐に渡る。

また、神田氏が癌であったということ、
会社の経営がうまくいかなくなった話など、
ショッキングな話もあった。

しかし総じてとらえると、
「今後日本を支えていく20代、30代、40代への応援のエール」
としてつながっているのだと読めた。

デント氏の予測法を極めて単純化して言えば、
景気は四六歳〜五○歳の増減によって決まるというものだ。
この年代は、人生で最もお金を使う年代であり、
節約したくても、出費を抑えられない。(p86)
いままでビジネスにおいては、
社会性と収益性は矛盾すると思われてきた。つまり
「社会に良いことをやっても、なかなか儲からない」
がビジネスの常識だったのだ。しかし、このところ急速に、
「社会に良いことをしなければ、儲からない」
に変わってきた。(P148)

一度死を間近なものとして見つめた神田氏。
今後の日本にも影響を与えながら活躍していく、
キーパーソンなのだという印象を強くした。

新書サイズながら、印象に残る濃い本だった。
ありがとうございました。


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やる気が出ない…そんなときにオススメ。モチベーションをコントロールするために読んでおきたい11冊+α

「やる気が出ない」

古今東西問わず、相当多くの人が悩まされていることではないでしょうか。

それだけ普遍的な問題ですので、先人たちの知恵も、
大量にストックされ、様々な本が出ているお題でもあります。

自分で試したら人生何回分もかかる経験知を、
本なら何個でも学ぶことができます。
とてもありがたいことです。

そこで、

「やる気を少しでもコントロールできるようになりたい!」

という人へ、私がメモした500冊くらいの本の中から、
オススメの11冊をピックアップしてご紹介します。


アルフィ・コーン
法政大学出版局 2011-10-07
¥ 6,090

やる気、モチベーションについて考える上で、
外せないのがこの本です。

「外的報酬と内的報酬」の考え方は、
自分のやる気、他人のやる気、
全てに応用が効く考え方です。

簡単に言うと、こういうことです。
外的報酬:エサが欲しいからやる
内的報酬:やること自体が楽しいからやる

外的報酬は内的報酬を減らす、という話が出てきます。
これが「趣味を仕事にするな」といった話につながるのでしょう。

つまるところ、内的報酬をいかに呼び起こすか
というところの勝負になってきます。
外的報酬をその呼び水にするのはありで、
この本も全ての外的報酬を否定するものではありません。

この本の問題点があるとすれば、かなり高価なことです。
価値がある本だとは思いますが、
図書館などで借りられるといいですね。

感想メモ:報酬主義をこえて | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


「内的/外的報酬」と同じぐらい大事な考え方を教えてくれるのが、
次の本です。

「インナー」シリーズの著者であり、
「コーチング」の源流でもあるガルウェイ氏。

「セルフ1」と「セルフ2」の考え方は、
知っておくと様々な場面で応用が効く考え方です。

大まかに言うと、以下のようなものです。
セルフ1:自分を批判し、管理する自分
セルフ2:実行する自分

いつも自分に怒られてビクビクしながら実行している、
かわいそうなセルフ2を、いかにのびのびと動かせてあげるか。
というところがポイントになります。

元々テニスのコーチが出発点ですが、
ビジネスのコーチにおいても、
すばらしい結果を出しています。

「働く」ということのみならず、
様々な気づきが得られるすばらしい本です。

感想メモ:インナーワーク | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


次に知っておきたいのが、脳のことです。

脳科学はとてもホットな分野です。

分析の性能が上がり、これまでわからなかったことが
どんどんわかるようになり、脳の様々な部分の働きが
明らかになりつつあるからです。

さらにおもしろいのは、
その研究の成果が日常生活にも活かせること。
やる気のコントロールも、その一つです。
人間の脳は狩猟時代から大して変わっていないので、
その頃に獲得したクセを引きずっていたりします。

そういったクセを知っておけば、
やる気のコントロールにも役立ちます。
有名なところでは、作業興奮などですね。

脳のことはおもしろい本がいっぱいあるのですが、
(参考:脳 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex
特にオススメするのは以下の2冊です。

ジョン メディナ
日本放送出版協会 2009-05
¥ 2,205

なぜなら、人間は誰でも同じような構造の脳を持っていて、
脳のクセはほぼ変わっていません。

そんな脳のクセを踏まえた、脳をうまく使うポイントを
12個にまとめて説明しているのが、
この「ブレイン・ルール」です。

  1. 運動―運動で脳力がアップする
  2. サバイバル―人間の脳も進化をとげた
  3. 配線―脳は人それぞれに配線が異なる
  4. 注意―人は退屈なことには注意を向けない
  5. 短期記憶―繰り返しておぼえる
  6. 長期記憶―おぼえてなお繰り返す
  7. 睡眠―たっぷり眠ればよく考えられる
  8. ストレス―ストレス脳はふだんどおりに学べない
  9. 感覚の統合―より多くの感覚を刺激する
  10. 視覚―視覚はどんな感覚も打ち負かす
  11. ジェンダー―男性と女性の脳はちがう
  12. 探検―人はみな生まれながらのたくましい探検家

睡眠やストレスのところなど、
精神論では解決できない部分がある事は、
知っておくと良いですね。

付属のDVDが、上の内容を簡潔にまとめているのですが、
これが良くできています。

脳のことを知る基本として、読んでおくと良い本です。

感想メモ:ブレイン・ルール | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


こういった脳のクセを踏まえて行動する際の指針となるのが、
次の2冊です。

ロバート・マウラー
講談社 2008-07-05
¥ 1,365

ポイントは、何かをやり遂げたかったら、
「小さなことから始める」
こと。これによって、一歩目のハードルを下げるのです。

なぜかというと、
脳は大きな変化に抵抗する「ようにできている」
からです。

そんな変わったことばかりしていたら、
生存確率が下がってしまうからなのでしょう。

自分も他人も、変化を怖がります。
色々理屈はつけるかもしれませんが、
「そういう風にできている」と折り込んでおいた方が、
無駄な努力をしなくて済みます。

感想メモ:脳が教える! 1つの習慣 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


脳のクセを踏まえて行動する際の指針となるもう一冊の本が、この本です。

チップ・ハース,ダン・ハース
早川書房 2010-08-06
¥ 1,995

この本では、理性と感情の関係を、
「象使い」と「象」に例えています。

もちろん、力関係は象の圧勝です。

ポイントは、
「理性だけ、感情だけに頼って
自分や人を変えようとしても、うまくいかない」

ということです。

自分でも他人でも組織でも、変えたいと思ったら、
象使い(理性)だけでなく、象(感情)にも働きかけること、
なのです。

自分の理性が弱いのを責めても、仕方がないのです。
ホッとしますね。

豊富な実例を伴って、このことが説明されていて、
とてもおもしろい本です。

感想メモ:スイッチ! | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


さて、こういった知識を踏まえて、
実際の行動としてはどのようなことを
気をつければいいのでしょうか?

次の本は、その一つのヒントを示してくれています。

行動科学では「人のやる気はフィードバックで左右される」と教えます。
フィードバックのやり方次第で、モチベーションを高めることができるのです。
この本は、そのフィードバックのキモを教えてくれます。

そのカギは「PST」(Positive , 即時 , 確か)

組織の活性化についての本ではありますが、
この方法は、他人だけではなく自分のやる気の管理にも有効です。
他人のやる気を高められれば、自分のやる気もコントロールできますね。

感想メモ:短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


「やる気」について考えると、最終的には
「やる気を高め、その状態を継続させる」
という習慣づくりの話になります。

それが、
「褒める」「ポジティブ」「楽しい」
といった「プラス思考」的なキーワードが多く出てくる理由でしょう。
つらいこと、つまらないことは、楽しくないから続かないのです。

一方、「プラス思考」というと、
「精神論で根拠がないのに気持ち悪い」
といった反応を示す人もいるでしょう。

そういった人にも、そうでない人にもオススメしたいのが、
脳の研究としてプラス思考についてアプローチした、
以下の本です。

バーバラ・フレドリクソン
日本実業出版社 2010-06-24
¥ 1,680

ポジティブでいよう!と思っても、
実行続けるのはとても難しいことです。
根性では感情はコントロールできないからです。

なのですが、誰にでもできるコツがあるそうです。それは
「今、うまく行っていることを探す。恵まれていることを探す」
というものです。

「脳は質問を与えると答えを探してしまう」
という習性をうまく利用しているものであるようです。

齊藤一人さんや和田裕美さんの本にあるお話も、
そういうことなのですね。
なんとなくそういうもの、と思っていたことも、
理屈を伴って理解できてきます。

ただ、「ネガティブは不要」という話ではありません。
ネガティブな要素も必要です。
だから、「3:0」ではなく「3:1」なのですね。

感想メモ:ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


ここまで紹介してきたような話を踏まえて、
読んでほしいのが以下の本です。

福島 正伸
中経出版 2009-02-28
¥ 1,365

仕事でも勉強でも、楽しくできるかどうかは、
結局自分の考え方次第
、ということです。

そんなこと言っても・・・と思うときに、
そのことを実現している人の話を読むのは、
良いアイデアです。

福島正伸さんの本は、
そういった話が多く紹介されていて、
勇気が出るし、感動します。

感想メモ:どんな仕事も楽しくなる3つの物語 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex
感想メモ:キミが働く理由 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


次は、「やる気」を考える上で、やっぱり外せない名著です。

デール カーネギー,Dale Carnegie,香山 晶
創元社 1999-10
¥ 1,680

タイトルからはちょっとわかりにくいのですが、主張は

悩みの原因を分析し、悩みを断ち、
平和な精神状態を手に入れよう

というものです。

「やる気を阻害する悩みをどうコントロールするか」
というストレスコントロールの話、と言っても良いでしょう。

疲れを予防する方法についても書かれています。
疲労の多くの部分は精神的なものが原因で、
悩み、緊張、混乱
なのだそうです。

これらをうまく対処することが、
やる気を維持することにつながるのです。

今もずっと売れている本ですので、
それだけ普遍的なトピックなのですね。

感想メモ:道は開ける | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


最後に、中村天風氏の本を紹介します。

中村 天風
PHP研究所 2006-05
¥ 1,050

中村天風氏の本を読んだことがない、という人は
この本から読まれると良いでしょう。

読んだことがある人も、
そのエッセンスが詰まっているので、
やはり読むとよい本です。

  • 心のあり方が人生を決める
  • 感謝と歓喜で人生を考える
  • 消極的感情は潜在意識の不整理から
  • 絶対的な積極心=平安を確保した心=強さを持つ心を持って生きる
  • 常に心を監視し積極か消極かを見つめる
  • 自己には厳然と、他人には寛容に
  • 潜在意識を意識でコントロールする
  • 言葉は強い暗示力を持つ
  • 不平不満は口にせず感謝と喜びを
  • 寝がけは心が無防備 おだやかな気持ちで
  • 暇なときには心が喜ぶ想像を
  • 手に入らないことより持っていることに感謝

指針は示されているので、
どれだけ実行できるか、
ということなのではないでしょうか。

感想メモ:ほんとうの心の力 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex


以上で、11冊の紹介は終わりです。
しかし実は、この先に大御所のような2冊がドーンと控えています。

一冊は、中村天風氏の総まとめ的な本である、「成功の実現」

中村 天風
日本経営合理化協会出版局 1988-09
¥ 10,290

感想メモ:成功の実現 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex

もう一冊は、書評3000オーバー本のソムリエさんの
人生を変えた一冊である、「地上最強の商人」です。

オグ・マンディーノ
日本経営合理化協会出版局 1996-09
¥ 10,290

感想メモ:地上最強の商人 | 読書メモ保管所:うむらうす -annex

どちらも文句なしにすばらしい本なのですが、
お値段もすばらしいので、
「今こそが読むときだ!」
というタイミングが来るのを
じっと待つのがと良いと思います。
(あるいは図書館活用)


書き始めたら思いの外長くなってしまいました。
どれも、すばらしい本ばかりです。

もし、あなたがまだ出会っていないすばらしい一冊に出会う、
きっかけづくりのお手伝いができていれば、とてもうれしいです。

最後に、やる気に関しては、
「モチベーションを高めようという努力すら不要な事をする」
のが最強で、そのための本が「ソース」だったりしますが、
それはまたの機会に。(あるのか?)
(参考:感想メモ:ソース―あなたの人生の源はワクワクすることにある。

感想メモ:走る哲学

為末 大
扶桑社 2012-07-12
¥ 819

★★★★☆

為末氏がTVで話しているのを見るたびに、
ああ、頭のいい人だなぁ、と感じていた。
この本を読み、その感覚は一層濃いものになった。

本の構成は、twitterでの為末氏の発言のまとめ+α。
読んでいなかった、興味のあるトピックと出会える
チャンスが得られて、ありがたかった。

僕はずっとモチベーションが高いと思われているけど、
そうじゃなくて壊れないように大事にしているだけ。
自分の本当の感情を無視してやる気を自分に押し付け続ければ心が壊れる。
どこまでなら我慢できて、何を楽しんでいるか。
このコツを掴むのがやる気で居続けられるコツで、それは自己観察しかない。(p17)
再現性を持たせようとする段階がいわば積み重ねで、
いい感じを探るという段階が遊びという事もできる。
反復練習しかしない選手が伸び止まるのは、再現性が高くても、
次のレベルにはみ出る手法を持たないから。
遊ばないと予想外のいい感じが出なくて、
それが出ないと人はそこに留まる。(p23)
日本社会の苦しさは、やめる事がそもそも
前提に置かれていない社会の仕組みにあると思う。
みんな同じだから、ひとりやめるのは怖い。
逃げるな耐えろと教育されて、いざ社会に出てから
さあ自己責任でどうぞと言われても無理だと思う。
耐え方は習ってもやめ方を習わない。(p42)
子どもを勝負弱くさせるのは簡単。
失敗したらおしまいだよと言い続ける事。
そうすれば失敗を恐れ、挑戦を恐れ、
評価を気にするようになり、縮こまる。
怖いのは口にしなくても、親や周囲が心の奥で
そう思っていたら子どもには伝わっているという事。(p52)

おもしろいのは、どれも陸上の話に留まらないこと。
頷かされる言葉が多い。
まさに「一芸は万芸に通ず」。

最後は、人生についての言葉。
この本から感じた日本への課題と問題意識が、
こういった形となったのかなと合点が行った。
爲末大学 | Tamesue University | トップページ

期待もされる。評価もされる。
それが社会の仕組みならその中で生きて行くしかない。
でも大事なものを忘れないように。
自分は一体何になりたかったのか。
誰が何と言おうとあなたはなりたいものになっていい。(p220)

多くのトップアスリートとは異なり、
彼の場合は引退後の活躍の方が
より大きなものとなりそうな気配がする。

為末 大
扶桑社 2012-07-12
¥ 819


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感想メモ:痛み解消メソッド驚異のエゴスキュー

ピート・エゴスキュー
ロングセラーズ 2008-03-01
¥ 1,785

★★★★★

いくつかの決められたポーズの体操を行うことで、
体に正しい使い方の刺激を与えることで、
正しいあるべき姿勢を取り戻す。

ポーズの数もさほど多くなく、
きちんと続けて行けば、
かなりの体の不調が改善できる。

ジャック・ニクラウスがひどい腰痛に悩まされた際も、
様々な治療の末にこのエゴスキューにたどり着き、
再びゴルフができるようになったそうだ。

対症療法ではなく、体のバランスを整えることで、
結果的に痛みが解消されるという、
原因を元から断つ思想も共感できる。

使われなくなった筋肉は、
意識して刺激を与えないと、
固まって動かなくなり、
しだいに働かなくなってしまうのです。(p27)
ゆがんだ骨格を治すためには、
まず筋肉に正しい刺激を与えてやれば
よいということになります。

筋肉に適切な適量の刺激を与えてやりさえすれば、
簡単に本来の動きを思い出し、
正しく動きはじめます。(p28)
この90度という角度には意味があります。
直角とは、最高の強度と耐久力を与える角度なのです。
これと同じことを、体もしています。(p29)

日本ではかなりマイナーだが、非常に良い内容。
記述はあっさりしているが、続けてやっていくと、
体が変わってくる、噛めば噛むほど味が出る内容。

一時のブームになってしまいやすい健康モノだが、
続いているものにはそれだけの価値があるということ。

健康に不安がある人、気をつけたい人には非常にオススメです。

ピート・エゴスキュー
ロングセラーズ 2008-03-01
¥ 1,785


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感想メモ:クラウドHACKS!

★★★☆☆

クラウドという言葉も市民権を得て、
目新しさはなくなってきた。

一方で、「使いこなせてる?」と言われると、
「Dropboxモゴモゴ」とか
「Gmailモゴモゴ」とか
いった感じである人も多いだろう。

この本では、HACKSシリーズの著者で、
ITツール活用に詳しい小池氏のによる、
一歩進んだクラウドの使い方や、
ノマドワーキングについて書かれている。

基本は、デジタルデータはもちろん
アナログデータもスキャンしてクラウドに上げ、
いつでもどこでも誰とでもアクセス可能に、
というようなコンセプトと考えて間違いはない。

2010年の本で、変化の激しいIT業界では
ちょっと古い情報もあるが、
根本的な思想の部分は変わらない。

私はIT大好きっ子なので楽しく読めた。
IT好きな方にオススメです。


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読んできた本の内容をまとめて紹介。