感想メモ:自分でできる心とからだの浄化法

望月 俊孝,かさぎ 好香
大和書房 2008-07-16
¥ 1,260

★★★☆☆

ジムに行ったりマッサージに行ったり。
そういう自分ケアももちろんいいのだが、
なるべく手間をかけずにセルフケアをしたい

そんなヒントを得られるかと読んでみた。

「からだ」については、
足首のストレッチや、手で体をさするなど、
日々の生活の中でできることが紹介されている。

「心」については、気の持ちようというか、
楽に生きる考え方のヒントが得られた。

いちばんいいのは、快く受け取って、
いただいた喜びを素直に表現することです。
「どうもありがとうございます!」と、喜んで受け取ることで、
プレゼントした相手もますます嬉しくなります。
相手の豊かさに貢献することができます。(p102)

気軽に読めて、心とからだが楽になる本、かな。

望月 俊孝,かさぎ 好香
大和書房 2008-07-16
¥ 1,260

子どもが生まれて、睡眠不足やイヤイヤ期で困っている人にオススメの本

Baby
Baby / M Glasgow

育児は、「初めて」の連続。
しかも、言葉が通じない赤ちゃんとのコミュニケーションは、
大人にとっては戸惑うことばかりです。

自分で経験し、試行錯誤して乗り越えて行くことは、
もちろん大切なことです。しかし、
偉大な先人たちの知恵を借りることは、
悩み多い育児の大きな助けになってくれる

はず。

そこで、悩める新米パパ・ママに、
育児の参考になる、オススメの本を紹介していきます。

本は、自分では一生かけても発見できない知恵を、
授けてくれることもあります。
ぜひ、手に取ってみてください。

 

ぐっすり眠りたい方へ

睡眠が足りない。

赤ちゃんが生まれてから、最初の大きな洗礼は、
これではないでしょうか。

乳児のうちは、数時間に一度起きてしまうため、
こま切れの睡眠になってしまうのです。

母乳は消化が良く、すぐにお腹が減ってしまうので、
ある程度は仕方ありません。

離乳食を食べ始めるようになると、
寝ていられる時間は増えるます。

しかし、
添い寝で母乳をあげているのをいつ、どうやってやめるのか。
つまり、夜間の断乳です。
これは多くのお母さんにとって、かなり大きな問題です。

やめようとすると、赤ちゃんは、
「これまでもらえていたのに!」と当然嫌がります。
どうすれば、スムーズに断乳できるのでしょうか?

そんな方へオススメするのが、この本です。
私たちは、この本にかなり救われました。

他にも、トレイシー・ホッグさんの育児書シリーズはオススメです。
上の本がよかったら、以下のものも参考にしてみてください。

 

 

トレイシー ホッグ
イースト・プレス 2002-10-01
¥ 1,470

 

トレイシー ホッグ
イースト・プレス 2002-10-01
¥ 1,470

 

「イヤイヤ期」に困っている方へ

2歳か3歳から始まる、いわゆる「イヤイヤ期」
英語でも、"terrible two" とか "terrible three" とか言われるそうです。

この「イヤイヤ期」、
「悪いもの」「困ったもの」
という印象を受ける言葉です。

実際、大人からすると、
「時間がないのに、わけのわからない自分ルール
(エレベーターのボタンを押せなかったから、戻ってやり直すとか)
に従うとか、超めんどくさい!」

「ただでさえ時間がないのに、
ノロノロと自分で靴下や靴を履くのなんて
付き合ってられない!」

と、めんどくさく思います。確かにその通りです。

しかし、見方を変えると、少しは気分が変わってくるかもしれません。

「イヤイヤ期」は自律や意思の表れ

赤ちゃんの発達には、時間差があります。

1〜3歳ぐらいで「自律」、2〜4歳ぐらいで「意思」が発達してきます。
しかし、手足や指の力や器用さは、まだまだ未熟です。

つまり、
「やりたい気持ち」と「やる力」がアンバランス
な時期なのですね。

いつまでも、自分で着替えができなかったり、
靴が履けなかったりしたら、それはそれでとても困ります。
自分でできるようには、なって欲しいものです。

いわゆる「イヤイヤ期」は、「小さな自立のプロセス」なのです。
こう考えて、その小さな自立心を尊重してあげると、結構満足してくれます。

その考え方のヒントとなるのが、野口整体の野口晴哉さんの本です。
こういった「イヤイヤ期」や「反抗期」というものに対して、
考え方がかなり変わります。

題名通り、「叱り方」と「褒め方」について語られています。
「褒める」「叱る」ということは、子どもに対して、
何が良いことで、何が悪いことかという規範を伝えることです。  

つまり、子どもの行動規範を作る、ということですから、
実は、かなり気を使う必要があることです。

実際に、「褒め方によって、子どもの考え方が変わる」
ということを示した研究もあります。
パパママ必見! 「適切でない褒め言葉は数年後の子どもの考え方に悪影響を及ぼす」という研究結果


ということで、子どもが生まれた親が直面する問題である、
「睡眠不足」「イヤイヤ期」に困っている人にオススメの本を
紹介してみました。

子育ては先が長いも。
親の方も元気にやっていきたいものですね。

感想メモ:バケる人に育てる

★★★★☆

北島康介のコーチとして有名な平井氏。
北島以外にも選手を育てていて、
様々なタイプの選手に対して成果を出しているのが、
コーチとして非凡であるように思う。

複数の人を育て、下げる成果を出させるというプロセスには、
再現性があるということです。(p12)

その指導の秘訣はなんなのだろう?

予想に反して、「身体的な素質」よりも、
「精神的な素質」を重視しているのだった。

選手の素質を見抜く際には、身体や技術といった「体の素質」以上に、
我慢強さ、忍耐力、集中力といった「心の素質」が
大切ではないかと思うようになりました。(p27)

人を伸ばすには、その人自身に集中させてあげることが大切です。
脇目もふらずに自分のゴールだけを見つめ、
自分の可能性という絶対値を基準として、
愚直に努力できる人が伸びていきます。(p60)

指導という分野に限らず、
結果を出す人には共通点が多いな、
と感じたのが、以下の部分。

ものごとは「やるか、やらないか」。
ただそれだけかもしれません。(p69)

チームづくりに大切なことは、
「日頃がんばっている人」を評価する
しくみをつくることです。(p171)

この本は、ロンドンオリンピックの前に書かれている。
文中に名前が出てくる寺川綾、加藤ゆか、上田春佳は、
なんとロンドンの女子4×100mリレーの4人の中の3人で、
日本記録を2秒近く縮めて銅メダルを獲得している。

確かに、平井コーチの指導は再現性があるようだ。
しかし、その指導のスタイルには「型がない」そうだ。

おもしろい本でした!

感想メモ:天地明察

冲方 丁
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-12-01
¥ 1,890

★★★★☆

「暦」の話だということは知っていたが、
一体その素材でどうおもしろい話になるのか、
想像がつかなかった。

しかし読んでみたところ、期待は良い方に裏切られた。
おもしろかった!

内容は、確かに暦の話。
しかし焦点は、暦を作る人物たちのストーリーであり、
登場人物たちを魅力的に描く作者の力量が優れている、
ということになるのだろう。

関孝和、水戸光圀など、(名前は)よく知られている人物が
描かれているが、どこまで本当なのか?という疑問は残る。
しかし、小説なのだから、味付けしてあるのは当然。
史実は別にあると注意しつつ、楽しむのがよいだろう。

(と思ったら、こんなところがありました。
ここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から(0/前口上) )

冲方丁は、かなり前に「マルドゥック・スクランブル」を読んのだが、
全くタイプが異なっていて、これまた良い意味でビックリ。

今後も期待!

冲方 丁
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-12-01
¥ 1,890

感想メモ:これからの「正義」の話をしよう

★★★★☆

400ページ弱のボリュームと文字の密度に、
「ハーバード白熱教室」を全12回見た方がいいかな、と思った。
が、悔しいので、がんばって読んでみた。
そこで、この本との戦い方を提案してみる。

  • 335ページからが、本全体のまとめとなっているので、
    まずここから読んで全体像を把握する
  • まとめの中のキーワードが気になったら、
    目次で探して該当部分を読んでみる
  • 上の2つを繰り返す

これで、最初からがんばって読む場合に比べ、
大げさではなく、挫折率は1/10くらいになるだろう。

以下が、全体像を把握するヒントとなる。

これほど広く多様な民主的社会が
どうすれば公正な社会に必要な連帯と相互責任の意識を
育てられるかは、深刻な問題だ。(p339)

公正な社会には強いコミュニティ意識が求められるとすれば、
全体への配慮、共通善への貢献を市民のうちに育てる方法を
見つけなければならない。(p339)

市場は生産的活動を調整する有用な道具である。
だが、社会制度を律する基準が市場によって変えられるのを
望まないならば、われわれは市場の道徳的限界について
公に論じる必要がある。(p341)

まとめを読んでいると、サンデル教授が目指すものは、
日本では長年かけて培われてきたものであり、
ある程度において実現しているものだ、と感じる。

このことは、決して世界的に当たり前のことではなく、
むしろ非常に珍しく、ありがたいことなのだが、
そのことに多くの日本人は無自覚だ。

自分の良さは自分からは見えず、
他人の目を通して、初めて明らかになるからだ。
「海外に出て初めて、日本の良さがわかった」
というのはよく聞く話だが、それでは遅い。

日本はアメリカを目指し、
アメリカは日本を目指し、
また日本はアメリカを目指し、
そしてアメリカは日本を目指す。

皮肉なものだ。

ただ、こういった日本の美徳は、失われつつある。
維持するための努力は必須。
それには、やはり教育だろう。

日本にいながら、日本人としての国際感覚を身につけるには、
JOG 国際派日本人養成講座 のメルマガがオススメ。

教育についてのステップメールも、無料とは思えない質と分量。
国際派日本人養成講座ステップメールコース JOG Step 教育再生

感想メモ:足の裏を見るとその人がわかる

★★★☆☆

「女性の足」という視点からの足の本。

女性の足は、ハイヒールなどの、
機能よりも見た目が重視された靴を履く機会が多く、
足にとっては過酷な環境だ。

体にいい靴とか悪い靴はないのだ。
合わない靴は、すべて体に悪いのだ。(p38)

外反母趾が起きやすいのも、
靴が大きな原因のひとつだろう。

日本人の足は、欧米人の足とは形が違う。
欧米人用に作られた靴で、
日本人に合わないものがあるのは当然だ。

足の幅は、日本人は広く、欧米人は狭い。
親指は、日本人は人指し指と離れているが、欧米人は密着している。
外国製の靴を選ぶ時には、このことをふまえて選ばなければならない。(p56)

他にも、足や靴について、色々なことが書かれていて、
「へぇ〜」という感じだった。

人間は、一日にかく汗の3分の2を、足にかく。
コップ3分の2の汗を、靴の中にぶちまけている。(p11)

だから、一日履いたら干すのだそうです。
「同じ靴は続けて履かない」の理由が、よくわかりました。

足首にもいろいろなツボが集まっている。
足首をまわすことで、体の中の大切なツボが刺激される。
大きく回すことは、体のためにいい。(p64)

足は大事。
メンテしてあげましょう。

感想メモ:足元の革命

前田 和男
新潮社 2003-08
¥ 714

★★★★☆

今では珍しくない「ウォーキングシューズ」というカテゴリー。
その歴史は意外と浅く、1980年代にアシックスから発売された、
「ペダラ」という靴が最初だったそうだ。

この本は、その「ペダラ」開発のストーリーと共に、
靴や足について、お役立ちの情報が書かれている。

中村は新しい靴に
「歩くことで人間性を回復する」という
ライフスタイルの提案を託そうと
思いついたのである。(p31)

これは1980年代の話だが、
今でもそのまま通用するコンセプトだ。

足全体にかかる体重を100とすると、
おおよそ「かかと」へは50、
「親指の付け根」へは30、
「小指の付け根」へは20
の大きさに設計されている。(p110)

3歳頃から13〜14歳、つまり
幼稚園から中学1〜2年にかけての時期に、
足をじゅうぶん鍛え、その”品質”を高めておくことが
何よりも大切であろう(p137)

つまり、歩くことで大切なのは、
直接消費したカロリー分に加えて、
このように体温をつくって
からだがより多くの脂肪を燃やして
エネルギーを使うようにすることなのである。(p144)

足については、運動をしている人であっても、
デザインとサイズと幅ぐらいで
選んでしまっている人が多いのではないか。

足は体の土台であり、とても大事なもの。
一度勉強しておくと、一生の知識になるはず。

さすがに、asicsのサイトは勉強になるので、オススメ。
ウォーキング コンシェルジュ-『靴のフィッティング』-アシックス・WALKING SQUARE

前田 和男
新潮社 2003-08
¥ 714

感想メモ:20歳の自分に受けさせたい文章講義

★★★★★

文章を書くことは、
他者を動かさんとする”力の行使”なのである。(p135)

メールやらブログやら書評やら、
色々なことを書いているが、
その全てに、確かに文章を書く目的がある。

そしてその力をうまく行使するのに必要なのは、
才能ではなく技術だ、と著者は言う。

頭の中の「ぐるぐる」を、
伝わる言葉に”翻訳”したものが文章なのである。(p31)

書こうとするな、”翻訳”せよ

文章を書くことに熟練した人でないと、
ついつい、書きたいことを書きたいように
書いてしまいがちだ。
しかしそれでは、読み手には伝わらない。

伝えるには、伝わるように書く必要がある
そこにも、技術が存在する。

書き手の側も聴覚的なリズムを気にする前に、
「視覚的リズム」を考えなければならない。(p82)

文体の妙、文章の個性、あるいは文章の面白さ。
これらを決めているのは、ひとえに構成である。
論理展開である。(p108)

読者はいつも「読まない」という最強のカードを手に、
文章と対峙しているのである。(p121)

ここ数年読んだ本の中で、
もっとも一番書き込んで読んだ本。
控えめに言っても、非常に参考になる本だった。

「文章を書く」ということをしている全ての人に、
オススメしたい本でした。★5つです!

感想メモ:体と心がラクになる「和」のウォーキング

★★★★☆

「ゆっくり歩く」ことで、全身のバランスを
整えることができる。そのために、

  1. ゆっくり歩くためのエクササイズ
  2. ウォーキングするための体を作るエクササイズ
  3. 手軽に自分で体をゆるめる方法

などが紹介されている。

特に、3. の「ゆるめて自由にするエクササイズ」は、
簡単に肩や腕、腰などをゆるめる方法が紹介されている。
この部分だけでも、読む価値がある。

この大腰筋、残念ながら鍛えることはできないと、
私は思っています。(中略)からだの深層にある大腰筋は、
意識することが難しいからです。
(中略)鍛えることはできないけれども、
活性化させることはできます。(p33)

日本人は小胸筋や腰方形筋が緊張しているようなのです。(p104)

スポーツをしている、体の凝りをなんとかしたい、
など、体に興味がある人にオススメです。

感想メモ:そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

★★★★☆

シェアーズ創業者の山口さんの本。

「会社を辞めようかな」という言葉はあるものの、
どちらかというと、
自分の才能、あるいは価値を、どうお金に替えるのか
つまり、
ビジネスモデルの型を知ることができる本
として読んだ。

普通に、売り手が買い手に商品・サービスを提供して、
見返りとしてお金をもらう、という普通のビジネス以外に、
色々なパターンがあるのだと知っておくことは、
いいことだと思われる。

「仕事」とは、才能を貢献に変える”作業”(p56)

意思決定の際のポイントをまとめると、
「頭で考えて、整理し、ハートで判断する」と言えます。(p170)

優秀さとは、有能さと謙虚さの掛け算である、ということ。(p196)

独立してやっぱり食えなかった、
という人には僕はあったことはありません。(p198)

新しいビジネスを考えている人は、
様々なヒントが得られるのではないかと思う。

おもしろい本でした。

読んできた本の内容をまとめて紹介。