★★★★☆
天才は生まれた時から天才なのではなく、なっていくもの。
では、どうやったら天才に近づくことができるのだろうか?
天才と言われる人たちは、どんなことをしていたのだろうか?
ポイントは、潜在意識や右脳の力を使うこと、であるようだ。
電磁気のファラデーの法則で有名なファラデーは、
驚いたことに、数学をあまり理解していなかったらしい。
彼のノートを研究した学者のたどり着いた結論は、
散歩に行った景色について書かれていたりして困ったという。
彼がたどり着いた結論は以下の通り。
ただ単に頭に浮かんだことを認知していっただけです。
彼のアイディアは、筋道立てて生み出されたものではなく、
彼自身の経験から無秩序に湧き出てきたものだったのです。
かのアインシュタインも、こう言っているらしい。
私は数学的な法則を使う代わりに、主に視覚的なイメージや
感情で物事を考えている
ベンゼン環、夢で出てきた蛇のイメージから見出されたという。
新しいものを生み出すような作業の場合、
左脳的な分析よりも右脳的なイメージの方が相性がよいのだろう。
では、右脳の力を使うといっても、どうすればいいのだろうか。
ここでは、様々な方法が紹介されている。
- イメージ・ストリーミング
- イメージの解釈
- 夢を
- 天才になりきる
- フォトリーディング
イメージ・ストリーミングというのが、この本の中で
大きなポイントになっているテクニックなので、復習がてら引用する。
- 頭の中に浮かんだイメージは、大きな声で、ほかの人、
あるいはボイスレコーダーに向かって説明しなければならない。
小さな声では、効果がない。
- 説明するときには、体中の全五感を使わなければならない。
例えば、雪の積もった山を見たら、外見だけでなく、
雪を口に入れたらどんな味がするか、手触りや匂いはどうか、
山頂を吹く風の音はどうかなどについても説明することが必要。
- 説明は、全て現在形で話さなければならない。
声を出すのは、自分が説明している声を聞くことで、
見ているイメージが明確になるというフィードバックがかかる、
ということらしい。
説明することで理解が深まる、というのは体験からも頷ける。
遺伝や外部からの刺激ではなく、むしろ私たち自身の自発的な表現行動が
フィードバックの輪を作り、これこそが私たちの脳の大部分を発達させる
ものであるということです。
まとめる。
天才は、右脳でイメージし、それを解釈するということを行っているようだ。
普通の人は頭の中でイメージする、ということはあまりしない。
しかしこれは、訓練次第でできるようになる。
それがイメージ・ストリーミング。
このイメージを解釈する訓練をすることで、
問題解決や新しいものを生み出すことに役立つ。
神田昌典氏の全脳思考がこの方法を参考にしているので、
参考にするとよいかもしれない。
オススメ度は★4つです。おもしろかったです。
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