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感想メモ:世界をよくする簡単な100の方法

世界をよくする簡単な100の方法 社会貢献ガイドブック
世界をよくする簡単な100の方法 社会貢献ガイドブック
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2008/04/19

★★★☆☆

小さなことから大きなことまで、様々な社会貢献のやり方

 環境問題を始めとする、社会貢献に対する関心が高まっている。
しかし、「何かしたい」と思ったときにどうすればよいか、
案外「何をすればいいか」はわからないものだ。

 例えば、コンセントのプラグを抜くとか、個人的には全くそそられない。
そんなとき、「こんな方法もこんな方法もありますよ」という
ものがあると、選びやすいだろう。

 本書は食品、ファッション、掃除、投資、打ち水などのアクションなど、
気軽な方法から職業の選択まで、社会貢献を行う様々な方法が書かれている。

  • つまり、お金の使い方次第で自分の意志を社会に伝えることができるというわけです。
  • 毎日の行動の一つひとつを見直し、よりよい選択肢を選ぶことで、世界を良い方向に変えていく。
     こうした一人ひとりの意志をも社会貢献と呼べるはずだと、私は思います。

 著者の考えに共感し、こういう行動が世の中に増えるとよいと思った。
また、まえがき、あとがきに書かれた行動力がすごいと思ったので★4つ。

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Socialtunes – haru

感想メモ:つなげる力

つなげる力
つなげる力
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2008/09/10

★★★★★

・リクルートから中学校の校長になった著者の「つなげる」試みの数々

1.教職を目指す学生ボランティアと放課後や土曜の生徒をつなげる
→ボランティアは現場での継続的な経験が得られる
→学校側はコストを抑えて生徒の成績向上が得られる
→生徒もお兄さんお姉さんと一緒に勉強ができ、成績も上がる

コストを最小限に抑え、かつ全員が満足する仕組みが作られている。

2.学校と学習塾をつなげる

サピックスの教員を平日の夜や土曜に招き、高額な学習塾に通う以外の方法(半額以下)で、
トップ校を目指す機会を生徒に提供する。
→学校でカバー不足になりがちな、できる子のケアの仕組み
→学習塾にも顧客創出機会のメリット

リクルートでも数々の成果を残してきた、優秀なビジネスマンである著者。
こういった人が校長をすると、これだけのことができるのかと非常に感心させられた。

この本を読んで感じたのは以下のことである。

  • 「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ」であることの確認(参考:アイデアのつくり方
  • ただし、新しいアイデアを形にするには、必ず発生する数々の障害をクリアし、現実に回っていく仕組みを考え、実現する能力が必要
  • 「人は、あなたとつながりたいと思うときに動き、そう思わないときには本気では動かない」

本の作りもすばらしい。章毎のまとめの図もわかりやすい。
最終章は学校以外の試みについて書かれているが、
こちらも仕事の進め方としてみると非常に参考になる。

学校改革のストーリーとしても楽しめる他、学ぶべき点も非常に多い。
読み手次第でさまざまな刺激が得られるだろう。

文句なしにオススメの良著。★5つ。

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感想メモ:反省 私たちはなぜ失敗したのか?

反省 私たちはなぜ失敗したのか?
反省 私たちはなぜ失敗したのか?
  • 発売元: アスコム
  • 発売日: 2007/06/15

★★★☆☆

 鈴木宗男と佐藤優が「反省」をキーワードに、いわゆる国策捜査で逮捕された件と、そこに至る状況について振り返っている。

「外務省の官僚があそこまでひどいと予想できなくて反省」というように、反省と言いつつ反省ではない記述も多いのだが、まぁそれは大した問題ではあるまい。

 この本に書かれている外務省官僚の姿というのは、何割か差し引いて考えてみも、相当ひどいものだ。一般ピーポーである私には、外務官僚の裏の姿など検証できないので、「そういうものなのかねー」と思うしかないわけだが、まぁ幾分かは真実も含まれているのだろう。知らんけど。

 どれぐらい本当だかよくわからないので★3つ。別の立場からの記事も読んでみたいものだ。


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感想メモ:フリーエージェント社会の到来

フリーエージェント社会の到来—「雇われない生き方」は何を変えるか
フリーエージェント社会の到来—「雇われない生き方」は何を変えるか
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 2002/04

★★★☆☆

 フリーエージェント社会が今後の趨勢か?

 組織で働くのではなく、フリーランスのように個人で働くことを「フリーエージェント」と定義し、そのフリーエージェントがアメリカでは3300万人を超えるとしている。そしてフリーエージェント社会が今後の趨勢である、というのが主張。

 著者も語っている通り、その実現可能性というよりよ議論の土台としての主張だと思う。なぜなら、フリーエージェントとしての生き方が組織で働くよりもリスクが高いのは間違いなく、誰もがそのリスクを負って働くことを好むわけでもないからだ。

 フリーエージェントとして生きるには、組織で働くよりも多くの能力と行動力と根性を要する。それらを持つ人にとってはフリーエージェントは時間を有効に使える生き方となるだろうが、万人にはオススメできまい。

 しかしインターネットというツールがある現在では、フリーエージェントになる敷居は下がっているのは確か。セカンドライフとしてのフリーエージェントという意見、正社員と派遣社員(一種のフリーエージェント)の問題についてなど、考えさせられる意見も見られた。余裕があれば、知識として目を通しておくと良い感じ。★3つ。


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