- フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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- 発売元: 日本放送出版協会
- 価格: ¥ 1,890
- 発売日: 2009/11/21
★★★★★
無料。タダ。
この強力な魔法を、どう利益につなげればいいのか?
タダにして本当に儲かるの?
どんなやり方があるの?
うまく行っている例は?
無料の商品、サービスと戦うにはどうすればいい?
といった疑問に答えてくれる本。
無料を使ったしくみはいくつかある。
1つ目は、売り手内部で収益を補填するパターン。
例えば試供品や無料サンプル。
2つ目は、ある顧客が他の顧客の費用を補うパターン。
例えば利用者ではなくお店からお金を取るクレジットカード。
そして3つ目が、フリーミアムと呼ばれる、
無料でサービスを提供して大量のユーザーを囲い込み、
少数の有料ユーザーから利益をあげるパターン。
これにはサービスの提供コストがゼロに近いことが必要。
自然、IT業界に多い。
考えてみれば、コスト以上の収益を得ることができるのであれば、
ある部分をタダにしてしまうことは可能だ。
それが今までの常識に大きく反するものだとしても。
例えば、航空券がタダだったり、音楽CDがタダだったり、
というモデルも成立しているようでおもしろい。
ポイントはもう一つ。
マーケティングとしての効果。
フリーはもっとも低コストでもっとも多くの人に
作品を届けられる方法であり、試し読みが役目を果たすと、
「上級」版を購入する人が出てくるだろう。
そもそも知っている人が少ない、というのは致命的。
費用をまかなえるのであれば、部分的、期間限定、
などのやり方で無料で提供するのはとても強力な方法だろう。
一方で、利益を考えるのは後、コントロールしない、
というやり方に不安を覚える人も多いだろう。
行き当たりばったり過ぎじゃない?
という気もする。
GOOGLEも検索広告以外の活路は見出せていないし、
twitterもあれだけ巨大なのに収益は付いてきてない。
アイデアが重要、というところは普通の世界だろうが
フリーの世界だろうが同じことみたいだ。
無料の力については、行動経済学でもしばしば語られている。
合わせて読むとよいだろう。
オススメ度は★5つ!おもしろかった!
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