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広告の文言を一言変えただけで、
売上が何十%も上がり、時には何倍にもなる。
言葉の持つ力というのはそれほど大きい。
著書は、通販やインフォマーシャルなどの
マーケティングの現場で、
広告のやり方が売上に与える影響を試し続けて来た。
そのノウハウの集大成がこの本だ。
似たジャンルの本として「影響力の武器」がある。
人の行動に強く影響を与える要素を
6つにまとめて紹介した名著。
一方本書は、「影響力の武器」の内容も含みながら、
マーケティングのノウハウやエピソードが
30項目紹介されている。
1 一貫性の原理
見込み客を顧客に転じさせるためにできる最も重要なこと、
それはどれほど小さな買い物であっても、
購買決定をこれ以上ないほど簡単なものにしてあげることだ。
6 巻き込みとオーナーシップ
お客に話し掛けるときは、
あたかも相手があなたの商品を所有しているかのように話す。
お客の想像力をかき立て、
購買プロセスへの参加意欲をそそる。
8 物語(ストーリー)
子供の頃から慣れ親しんできたために、
人は皆物語かま大好きである。
物語はセールスに人間味を与え、
あなたとお客をつなぐ役割をはたす。
お客の頭には、常に一つの疑問がある。
「私はこの商品を一番いい値段で買っているのだろうか?」
何を販売するにしても、自分が本当のお値打ち品を、
誰よりもお買い得な商品を提供している証拠を
お客に見せるのだ。
12 理屈による正当化
第1に、人は感覚で買い、理屈で納得すること。
第2に、理屈は「なぜこれを買ったほうがいいの?」という
無言の疑問に対する答えだということだ。
13 強欲
お客が期待する以上のお買い得感を与えれば、
この価値ある「強欲」という心理的トリガーの力を
最大限活用できるのだ。
15 満足の確約
満足の確約とは、お客に
「私はあなたが満足することを確信しているので、
たとえ自分のお金を使ってでも、
そんなにしてもらったら損をするのではと、
逆にあなたが心配するくらいのことをして差し上げます」
という意味をメッセージなどで伝える。
16 リンキング
あなたの売ろうとしている商品やサービスと、
消費者がすでに良く知っているものとを
関連づければ、お客はあなたの商品を理解しやすくなり、
自分との接点を見つけやすくなる。
17 帰属欲求
人が特定の商品やブランドを買うのには、
ブランドをすでに所有している人たちの
仲間入りをしたいという強い心理的理由がある。
商品の所有者グループを見て
そのブランドに共感する人々がいる。
18 収集欲求
あなたの商品を一番買いそうなお客が、
同じような商品を買う可能性の高い
見込み客でもあることを認識しよう。
19 切迫感
どんな最高のセールストークも時間と共に風化し、
遠い記憶と化してしまう。
購買を促すには切迫感を使い、先送りさせないこと。
20 限定
収集品や限定版、短期生産、超高級品などは
少数の人しか所有できないため、どれもお客に
買いたいと思わせる強い動機付けとなる。
→「影響力の武器」の「希少性」に同じ
21 単純明快さ
単純明快さはきわめて重要で、
提案が持つ複雑さの分だけ販売効率は下がる。
提案をシンプルにするということは、一言で言えば、
お客に代わって選択をしてあげること。
22 罪悪感
子のトリガーは「ギブ・アンド・テイク」と
呼ばれることもある。つまり、
まず私が何かあげるから義理堅くお返しして
という発送だ。
→「影響力の武器」の「返報性」に同じ
23 親近感
お客があなたの商品ブランドや会社に
なじみがあればあるほど、あなたの言うことを
受け入れて買おうという気になる。
29 考えさせる力
セールストークをわかりやすくし過ぎず、
お客に頭を使わせることにより、結果的に
あなたのメッセージに対する好印象を残すことができる。
30 正直さ
すべての心理的トリガーの中で最も強力なものの1つ。
いつでも本当のことを話すこと、
無防備なまでに正直であることで、
お客を味方にすることができる。
引用ばっかりになってしまうのは、いい本の証拠。
マーケティングに携わる人は、
本書からいくつものヒントが得られるだろうし、
それ以外の人も、人がどんなことに強く影響を受けるのか
知ることができる。
何度も読み返したい、良い本でした。
オススメ度は★5つ、オススメです。
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