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感想メモ:自分を愛する力

★★★★☆

「自分を愛する力」すなわち
「自己肯定感」について。

「五体不満足」の乙武氏は、
五体満足な多くの人よりも、
強い自己肯定感を持っている。
そしてそれは、両親からもらったもの。

僕が両親の子育てを振り返ったときに
最も重要だと感じたキーワードは
「自己肯定感」だった(p104)

自分の子供が両手足がなく生まれてきたときに、
果たして「かわいい」と言えるだろうか?

そう言えるような母親の元だからこそ、
彼を授かったとも言えるのかもしれない。

思いの根っこにあるのは「わが子のため」なのかもしれないが、
それを無理強いすることで、
いちばん大切にしなければならない
「わが子の思い」を踏みにじってはいないだろうか(p74)

人間関係の課題とは、
自分としては喜ばせているつもりだけど、
相手は喜んでいない、ということに気付く
ことなのかもしれない。

子どもがいる人、これから子どもを持つ人に
特にオススメです。

感想メモ:毎日が小さな修行

塩沼亮潤
致知出版社 2013-11-21
¥ 1,404

★★★★☆

人生も中盤にさしかかってくると、
なかなか思うところも増えてくる。

しかし大人になってから、
人生の知恵を教えてくれる人に、
出会うことは、あまり多くないだろう。

そんな人には、九日間も飲まず、食べず、寝ず、
という荒行をも体験された、大阿闍梨である著者からの
人生を生きる上でのヒントとなる言葉がオススメ。

一つ目は、呼吸をし、
この世に生かされていることだけで
ありがたいと「感謝する」心を持つこと。
二つ目は、自分の悪いところを見つけて、
心の底から「反省」をして、
さらに一段上の自分に生まれ変わろうとすること。
三つ目は、好き嫌い、
尊敬できるかできないかにかかわらず、
どんな人にでも「敬意」を払うこと。

その日出会った一人ひとりを喜ばせて、思いやる一日を送る。
それが人生円満、家庭円満、世界円満の基本です。
自分自身の日常を見直すことは、
すべての円満につながっていくことです。

誰かにお仕えさせていただき、
皆さんが喜んでくださったら、
自分の心が潤います。
前向きに考えれば、仕事は非常に楽しくなり、
いつの間にか次の日の分まで
終わっていたりします。
仕事を楽しみ、自分との戦いに克つと、
とても有意義な一日になります。

厳しい修行は、人格を練る(=悟る?)ことが
その目的なのですな。

多くのいい言葉に出会える本でした。

塩沼亮潤
致知出版社 2013-11-21
¥ 1,404

感想メモ:もっとシンプルに楽に生きることをはじめよう!

★★★★★

「本当にやりたいことがみつからない」

そんな漠然とした思いを持つ人は少なくないだろう。
かといって、具体的な行動を起こせるわけでもない。
そんな場合、その裏には別の感情が潜んでいるようだ。

本当は心の中で「失敗するのが怖い」と思っていると、
“やりたいこと”に向けて実際に行動することはない(p31)

なぜ怖いのか?
他人のモノサシが自分の基準になってしまっては
いないだろうか。

他者中心になっていく特徴的な思考は、
「しなければならない、してはいけない」
「したほうがいい、しないほうがいい」
この2点が代表である(p45)

「これでうまくいくのだろうか。
もしうまくいかなかったら、どうしよう」
などと、「思考」を基準にしている限り、
悩みの種は際限なく生まれていく(p108)

「思考」で「感情」を抑えつけてはいないだろうか?

感情や経験のレベルで抱く「実感(意識)が形になる」(p153)

思考で「やるべき」と思っても、
感情が「やりたくない」ことは、一向に進まない。
あるいは、進めるのに、多大な精神力を必要とする。
つまり、続かない。

相手の話は、単なる意見だ。
あなたがそれに従う必要はない。
相手の言葉は、相手のものだ。
あなたがそれに耳を傾けたくなかったら、
それを否定することも拒否することも、
戦う必要もない(p150)

自分の感情を基準にして、”いま”自分の眼の前にあること、
起こっていることに向き合って、”いま”感じるまま、
思うままに行動し、自分のために生きるだけでいい(p168)

「感情を大事にする」
ことの重要性を強く説く本だった。
同時に、シンプルな指針も与えてくれた。

自分を愛するための根本的原則は、
「それをしたいか、したくないか」
である(p193)

ということだ。
そして、これはとても大切なことだと、
私のゴーストがささやいている。

20代、30代の社会人に特にオススメです。

感想メモ:ライフ・トラベラー

喜多川 泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2013-08-13
¥ 1,365

★★★★☆

人生は旅のようなものだ。
という考え方を持ったことは、特になかった。

そんな私ではあるが、この本で言わんとすることは、
とてもしっくりきた。

むしろ、これまでの経験から、現在持つに至った考え方を、
ピッタリと言葉にしてくれていることに驚いた。

著者の喜多川泰さんと考え方が似ているのか、
あるいは喜多川さんの本に影響されてきたのか。
おもしろかったから、どちらでも良いことにする。

<やりたいこと>を<やらなきゃいけないこと>に
変えなければいいだけさ(p64)

目の前にやってくることに全力で取り組めば、
楽しく感じて、その中からやりたいことが湧いてくるんだって(p66)

これから誰かに出会うかなんて、どんなに<損得>を考えても、
将来を計算しても誰にもわかりっこない。
でも、その出会いが中心となってぼくたちは人生を創っているんだ(p73)

いま真剣に取り組んでいることから
情熱を感じるものがあったら何か行動を起こす、
という生き方のほうが、自分が想像している以上の
幸せが手に入る。驚くべき人生が待っている、
とぼくは思うんだ(p74)

タイトルの「タイム・トラベラー」については、
小さい驚きが待っていたので、ここでは書かない。

読んだ感触は「スタートライン」に似ていた。
もっと続きが読みたいのに、終わっちゃったなー、という感じ。

今後も期待してます。

喜多川 泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2013-08-13
¥ 1,365

感想メモ:あなたはあなたのままでいい

アラン・コーエン
イースト・プレス 2013-04-17
¥ 1,470

★★★☆☆

「こんなんじゃダメだ!」

自己否定をエネルギー源とするのは、
確かに動けるのだが、つらくて苦しい。

できなかった自分を責めた場合と、
次がんばろう、と自分を許した場合。

その後自分との約束を守りやすいのは、
なんと後者だったりするのだ。

自分を責めることは、案外欠点も
あることなのかもしれない。

心に残ったのは、以下の部分。

わかりませんと返答されたら、こう聞き返せばいい。
「仮にわかっているなら、何と答えますか」(p39)

いつも自分に問いかけよう。
「私が本当に欲しいものは何か々と。
そのうえで、自由、愛情、安全、その他あなたが望む
あらゆる経験を、今の自分の立ち位置から追及しよう(p270)

あなたが大切に思う愛や健康や幸福に満ちた人生が、
あなたの今いるところからいつでも始まろうとしている。
こうした善きものは自由に授かるのだ。
授かるために必要な条件は、人生がそうであったように
あなたが自分自身に寛大になること(p285)

自分は自分でしかなく、他人にはなれない。
他人と比較をしても、違うのだからしょうがない。

いかに自分とうまく付き合うか。
それが人生を決めるのだろう。

なんとなく気分が晴れない、という人にピッタリの本。

アラン・コーエン
イースト・プレス 2013-04-17
¥ 1,470

感想メモ:負けを生かす技術

為末 大
朝日新聞出版 2013-04-19
¥ 1,575

★★★★☆

日本は、失敗が許容されにくい雰囲気がある。

それは周囲や世間の目だったものが、
いつの間にか自分の中にインストールされ、
その雰囲気を担う立派な日本人の一員となる。

失敗への恐れが大きいと、挑戦ができない。
挑戦ができなければ、成長が制限される。

陸上競技という、勝ち負けがハッキリした
実力勝負の世界で戦ってきた為末氏の意見は、
明快でキレ味鋭い。

むしろ失敗を肯定し、失敗して良かったと思えることを
ひとつでも見つけるようにすることが大事だ。
それができるかどうかが人生を分ける(p22)

「間違えました」と宣言して改められる人は強い。
なぜなら、何度でもチャレンジできるから(p30)

目標設定についての意見も、陸上選手に限らず、
多くの人が頷ける内容だった。
私も、大いに頷いた。

狙っていくのではなく、結果としてそうだった、
という生き方こそ目指すべきだということだ。
狙いははっきり定める必要なんてない。
なんとなくあのあたり、くらいに定めて動いていく(p32)

何のために今まで山頂目指して頑張ってきたのか。
山頂まで来ればすべては解決すると思っていたのに、
終わらないのである(p39)

そういった様々な経験を積んだ為末氏が至った考え方は、
偶然にも私にかなり近いものがある。

実は人生は有限なのだ。
今日を、明日を、今年を大事にしないといけない。
楽しまないといけないのだ、と(p228)

人には役割があると僕は思っている。
それは、本当にさまざまなのだ。
その役割を認識することができれば、
人はもう少しラクに生きられる気がする(p230)

人生の生きづらさや、漠然とした不安感を感じている人。
そんな人にピッタリかもしれない。
そんな人には、同時に森信三氏の本をオススメしたい。

為末 大
朝日新聞出版 2013-04-19
¥ 1,575

感想メモ:変な人の書いた世の中の仕組み

斎藤 一人
サンマーク出版 2012-10-17
¥ 1,680

★★★☆☆

斎藤一人氏が書いた、世の中の仕組みについての本。
その仕組みは、至ってシンプル。

まず自分がしあわせになろう。
楽しく過ごそう。
起きることは、すべて乗り越えられる。
自分も人も、得させよう。

など。

しあわせってモノじゃないの。
感じることだから、常に自分のアンテナを
しっかり張ってないと感度が鈍るんです(p27)

しあわせとはどこからやってくるもんだとか、
手に入れるもんだとか思ってるけど、
そうじゃないんです…
しあわせとは思い込みなんです(p30)

ただ、それをやっていてずっとつらいのはダメだよ。
本当にいい方法というのは、お互いにとってもいい方法。
相手にだけいい方法というのはダメなんです(p133)

私に言わせれば、親が子供にすべきことっていうのは
”心配より信頼”なんだよね(p193)

スピリチュアルな話が含まれているので、
苦手な人は合わないかもしれない。

でも、世の中について、こういう見方をすると、
もっと楽に生きていけるかも。

斎藤 一人
サンマーク出版 2012-10-17
¥ 1,680

感想メモ:生きている意味

★★★☆☆

タイトルからは、「生きている意味」を問う、
哲学的な本なのかという印象を受ける。

しかしどちらかというと、サブタイトルの
「老年期の空白はこう埋める」
の方が、内容をよく表しているように思える。

人生を10年単位というスパンで考えたときに、
いつ頃に、何を準備する必要があるのか。
そういった内容について、邱永漢氏が書いたコラムを
まとめたもの。

豊かな社会になればなるほど、
人はお金に執着するが、その半面、
生きがいのほうがお金よりもさらに重視
されるようになる(p41)

別途収入として考えられるのは、
(一)不動産賃貸による家賃収入、
(ニ)株式からの配当金、(三)預金、債券の金利、
(四)株式の売買益、(五)アルバイトによる副収入、
(六)講演料、その他雑収入、といったところ(p44)

仕事が面白いか、面白くないかは、
それにかけた時間を短く感じたか、それとも長く感じたか、
によって測定することができる(p53)

退職後の人生設計など、
読んでみてなるほどなぁと思った。
読み終わって驚いたのだが、出版が1992年。
10年どころじゃなくて20年前!

株価や地価、為替レートといった数字は違うものの、
大まかな部分は違和感なし。
さすが、邱永漢氏…

感想メモ:4つのエネルギー管理術

ジム レーヤー,トニー シュワルツ
阪急コミュニケーションズ 2004-10-22
¥ 1,785

★★★★★

「パフォーマンスを左右するのは、
時間管理の前にエネルギーの管理」

「がんばってる感」と「パフォーマンス」は一致しない。
頭ではわかっていても、つい「がんばってる感」にひたってしまう。
残念ながらそれは、自己満足以外の何物でもない。

そのためのポイントが、
「パフォーマンスアップのための休息」
を意識的に取り入れるということ。

限られた時間に全力投球し、
そのあとは完全に心身を解き放って回復をはかるー
それからまた、新たな挑戦を続けていく。
これが理想形である。(p20)

ライフスタイルを変えるのは難しい。
そこで、儀式の力を借りる。

儀式の存在によって私たちには
無意識に行動できる領域が増え、その分、
主体的な判断が必要な部分にエネルギーを
集中的に注ぎ込むことが可能になるのである。(p24)

エネルギーは消費と回復のサイクルが重要。

「とびきりのアイデアを思いついたとき、
あなたはどこにいましたか」という質問がある。…
一番多かった答えは「シャワーを浴びていた」「ベッドの中」
「散歩をしていた」「音楽を聴いていた」などだった…
「仕事中だったと答えた人はほとんどゼロに近かった」(p145)

後半、本の内容は、人生において何を目標とするのか、
といったミッションステートメント的なところにも及び、
読み手によっては、人生を変える力を持った一冊。

なんだか疲れている…
自分をコントロールできていない気がする…

そんな人に特にオススメです。
スタンフォードの自分を変える教室」と併せて読むと、
更に理解が深まるでしょう。

ジム レーヤー,トニー シュワルツ
阪急コミュニケーションズ 2004-10-22
¥ 1,785

感想メモ:望んでいるものが手に入らない本当の理由

★★★★☆

ナイナイアンサーで有名な、
性格リフォームの匠、心屋仁之助氏の本。

人間というのは、単純なようでいて、かなりめんどくさい。
行動しよう、と心に決めても、もっともらしい理由を作り出したり、
あるいはめんどくさくなったりして、実行できない。
じゃあそれをどうしようか・・・

悪いものはいらなくて、いいものだけ欲しい。
それは無理なんです。(p45)

その「イヤがっていること」を自分でやってみる。(p30)

自分が何を拒否しているかを考えると
わかりやすいかもしれません。(p39)

先にイメージの中で「失敗」を
終わらせてしまえばいいのです。(p124)

問題だと感じる出来事でも、よく見て、
「ああ、そうなんだ」と受け取って、
そのでひとまず、ひと区切りにしておく。(p139)

端的にいうと、
「おいしいところばかり取ることはできない」
ということ。
おいしくない部分も受け入れる覚悟をすること。
その覚悟ができたときに、人生が動き出す…

おもしろい本でした。