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感想メモ:売り込まなくても売れる!実践編

ジャック・ワース,宇都出 雅巳,神田 昌典
フォレスト出版 2005-10-12
¥ 1,440

★★★★☆

「高確率セールス」という手法についての本なのだが、
本質はここに集約されている。

<高確率な見込み客>に時間を費やす事を学びましょう。
<低確率な見込み客>に対して時間とエネルギーを費やし、
あなたの人生をムダにするのは止めるべきなのです。(p226)

言い換えれば、

こちらの強みを高く評価してくれて、
高く買ってくれる顧客と取引する(p85)

ということ。

言われてみればその通りなのだが、
世の中の営業は、このようには動いていないようだ。

一般的な営業法とは異なる特徴的なポイントが、
いくつも見られた。
自分がこれまでに受けてきたセールスを考えても、
受ける印象が全然違う。

高確率セールスでは、オープンクエスチョンよりも
クローズドクエスチョンを多く用います。(p49)

中立で感情抜きのトーンでオファーを伝えて行きます。

<信頼と尊敬を確立するプロセス>において、
私たちは相手の人生に起きた「葛藤・衝突」を探します。
彼らがそれに対してどのように対処したか、
また現在その葛藤・衝突をつくった人に対して
どのように感じているのかを聞きます。(p205)

「もし私があなたの満足条件を満たしたら、どうしますか?」
という質問は必ずしてください。(p230)

営業に関わる人なら、読んでおく価値がある本。
もしかすると、かなりスタイルが変わり、
結果も変わるかもしれない。

ジャック・ワース,宇都出 雅巳,神田 昌典
フォレスト出版 2005-10-12
¥ 1,440

感想メモ:ダンナ様はFBI

田中 ミエ
幻冬舎 2008-12
¥ 1,470

★★★★☆

FBIの現場で働いていた人と結婚した人が、
ダンナ様の異常な(日本人から見ると)危機管理能力を発揮した
ステキな日常生活について語っている。

それだけでもおもしろそうなのだが、
更におもしろかったのが、このダンナ様からの
日本人の奥さんの仕事に関するアドバイス。

FBIでの経験を元に語られているそのアドバイスは、
lifehack的なことではなく、人間の深層心理を
突いたものであることが多い。

なぜ、生活感の漂う人間に仕事を頼みたくないかわかるかい?
それは精神的にゆとりがないと判断され、すでにその人の能力が
限界まで使われていることが分かるからだ。(p125)

ビジネスのスキンシップのコツはスピードだと言った。
瞬時に、すばやく、短く、さっと触る、軽く叩く。
握手は、素早く手を差し出し、深く強く握り、ぐっと力を込めて
相手の手を確認して話す。ためらいなくやること。(p163)

知っている人にだけ挨拶するな、とも言った。
エレベーターで、ビルの入り口で、隣り合ったりすれ違ったりしたら、
見知らぬ人でも笑顔を向けよ。挨拶は、トレーニングで磨かれるから…(p165)

ということで、おもしろいだけでなく、ためになる。
という一冊で二度おいしい本でした。

流派は違うが、元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術
共通する部分も感じられた。
特に、ターゲットとのファーストコンタクトから、
信頼関係を築いていくまでの、計算された演出に驚かされた。

どちらの本もオススメです!

田中 ミエ
幻冬舎 2008-12
¥ 1,470

感想メモ:ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由

★★★★☆

BODY SHOP、スターバックスジャパンと、
二つの会社のCEOを務めた岩田氏。

どちらの会社も、魅力的な創業者が会社の理念(ミッション)を掲げ、
そのミッションによって束ねられた人たちによって、運営されている。

「想定外」のときにむしろ重要なのは、原理原則である。(p176)

ミッションというのは、立ち返る土台、そもそもの動機とも
言うべきものなのだろう。

皆が、働くことに納得し、働くことを喜んでいるような会社。
働くことで、相手も自分たちも幸せになるから。
それができている会社は、強い。

いいものに対しては、然るべき対価を気持ちよく払うことを厭わないし、
そもそも他に代わるものがないので、価格そのものが気にならなくなる。
私は、これこそが第五次産業の姿だと思います。(p166)

そして、ミッションが必要なのは、会社だけではない。
個人としても、立ち返る原理原則である「ミッション」を持とう。
これが岩田氏のメッセージだった。

さぁ、ノートに書いてみよう。
書くと思いの他叶うもの。

感想メモ:そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

★★★★☆

シェアーズ創業者の山口さんの本。

「会社を辞めようかな」という言葉はあるものの、
どちらかというと、
自分の才能、あるいは価値を、どうお金に替えるのか
つまり、
ビジネスモデルの型を知ることができる本
として読んだ。

普通に、売り手が買い手に商品・サービスを提供して、
見返りとしてお金をもらう、という普通のビジネス以外に、
色々なパターンがあるのだと知っておくことは、
いいことだと思われる。

「仕事」とは、才能を貢献に変える”作業”(p56)

意思決定の際のポイントをまとめると、
「頭で考えて、整理し、ハートで判断する」と言えます。(p170)

優秀さとは、有能さと謙虚さの掛け算である、ということ。(p196)

独立してやっぱり食えなかった、
という人には僕はあったことはありません。(p198)

新しいビジネスを考えている人は、
様々なヒントが得られるのではないかと思う。

おもしろい本でした。

感想メモ:社長のテスト

山崎 将志
日本経済新聞出版社 2012-06-23
¥ 1,575

★★★☆☆

車がつっこんで会社が火事に。

商品は?オフィスは?データは?
顧客対応は?資金繰りは大丈夫?

という事件とその後の展開を、
関係する3人それぞれの立場から描いたビジネス小説。

フィクションではあるが、
つい、自分だったらどうするか、
といった投影をしながら読んでしまう。

見えているものが違うと、
そこから下す判断も全く異なる。
恐いのは情報不足だなぁ、などと感じた。

400P弱のボリュームがある本だが、
気がついたら読み終わっていたので、
読み手を引き込む力がある本だった。

山崎 将志
日本経済新聞出版社 2012-06-23
¥ 1,575


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感想メモ:最短で達成する 全体最適のプロジェクトマネジメント

★★★☆☆

なぜプロジェクトは遅れるのだろうか?

どうやらそれは、人の性質に関わるものであるらしい。

つまり、納期を守らなければいけないという
責任感があるから、人はサバをよむのだ。(p24)
プロジェクトにまつわる6つの問題行動
1. サバよみ
2. 予算と時間をあるだけ使う
3. 一夜漬け
4. 過剰管理
5. 早く終わっても報告しない
6. マルチタスク

確かに…

それに対し、「ザ・ゴール」で有名な
TOC理論(Theory Of Constraint:制約理論)
CCPM(Critical Chain Project Management)について、
数多く実践し、成果を出してきた著者の
知識やノウハウが書かれている。

印象的だったのは、ゴールドラット博士の以下の言葉。

TOCの考え方はあまりに日本の文化に自然なのだ。
だから、それがQCと同じように日本がいち早く取り入れてしまい、
ほかの国が追いつけないほどの競争力を手につけるのを、
本当に恐れたのだ。
『ザ・ゴール』を翻訳するのを許さなかった国は
世界でたった一つ日本だけ。
そして、翻訳された今、世界でもっとも私の本が売れているのも日本。
そして、その理論を進化させ、
成功事例をもっとも活発に出しているのも日本だ。(p210)

日本が持つポテンシャルへの評価、
と受け取って間違いないだろう。
ともすると日本の悪い面ばかりに目がいってしまうが、
良い面を自覚することも必要だろう。

プロジェクトに関わるすべての人にオススメです。


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感想メモ:「心の時代」にモノを売る方法

★★★★☆

「所有権の移転」から、「心の充足」への消費の形の変化。
若者の車離れなども、その現れとして理解することができる。

こういったビジネスの潮流の変化を以前から提唱、
実践し、成果を出してきたのが、著者の小阪裕司氏。
以前から小阪氏の本はよく紹介している。

内容は、これまでと今後のビジネスの変化の流れ、その対処について。
活動20年となる小坂氏の主張は一貫していて、
「心の豊かさ」を提供するビジネスこそが、
消費者に求められていくものだ、というもの。

以下、興味深かった、メモした部分。

今、「心の豊かさと毎日の精神的充足感」への希求に
押し出されるように、もうひとつの経済が
主流をなそうとしているのである。(p56)

・そもそも伝えるべき相手に、伝えるべき価値を伝えていない
・自社の商品・サービスの価値を、「心の豊かさと毎日の精神的充足感」の面から
 とらえ直し、お客さんに対して発信していない
・「モノ」を「コト」として見られていない(p106)

新書で読みやすいサイズでありながら、小阪氏の兼ねてからの主張と共に、
最近の活動の成果なども盛り込まれている。興味深く読めました。


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感想メモ:奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ

リカルド・セムラー
総合法令出版 2006-01-24
¥ 1,890

★★★★☆

衝撃的な本だった。

管理は人のモチベーションを下げる。
自主性、主体性こそが最大のパフォーマンスを発揮する鍵である、
という理屈はわかっていた。

しかしそれは理屈上の話であって、
小さい組織では実現できても、
数千人規模の組織では難しいだろうと思っていた。

しかし、グループ社員数千人、
年商数億ドルという単位で、
そういった経営が既に実現していたとは!

しかも、その会社はブラジルにある。
ラテン系で、日本人よりもはるかに
自分の欲求に忠実な民族というイメージ。

ならば、異常な真面目さと勤勉さを誇る日本でも、
できるはずじゃないか!

大切な週末を、仕事に侵食されるのとはまったく逆で、
貴重な遊びの時間やプライベートな時間、家族との時間を、
平日の仕事の時間に持ち込むのです。
それをわたしは「一週間毎日が週末発想」と呼んでいます。(p13)
仕事に対して抱いている従来のイメージ
「単純な繰り返し作業、退屈、激務」を、
「仕事=心から楽しく、幸せと自由なもの」に
代えるだけのこと。(p16)
  • 組織階層がなく、公式の組織図が存在しません
  • ビジネスプランもなければ企業戦略、短期計画、長期計画といったものもありません。
  • 会社のゴールやミッションステートメント(企業理念)、長期予算がありません
    (中略)
  • 人事部がありません
  • キャリアプラン、職務記述書、雇用契約書がありません
  • 誰もレポートや経費の承認をする人はいません
  • 作業員を監視・監督していません
自分が「やりたい」という意欲が持てない仕事は、
はじめからするものではない!(p92)
「コントロール」は、学習する人の興味を奪ってしまう。(p150)
「直観」、「幸運」、「失敗」、「セレンディピティー」
これらの四つは、ビジネス上最も大切なコンセプトです。
しかしながら、ほとんどの会社では、
「コントロール」という壁が障害となり、
これら四つとかけ離れた経営をしています。(p339)

コントロールしない。
責任をもった大人として扱う。

それが、自発的な組織作りの鍵であると読んだ。

とてもおもしろかった!

リカルド・セムラー
総合法令出版 2006-01-24
¥ 1,890


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感想メモ:世界で勝負する仕事術

★★★☆☆

東芝でフラッシュメモリの開発を行い、その後東大に移った竹内氏。
内容としては、氏のこれまでのキャリアをなぞる形になっている。
東芝在籍中にスタンフォードのMBAを取っているのだが、
そこでの刺激が大きなポイントになっているようだ。

スタンフォードMBAホルダーを持ってしても、
大企業の組織を変えることは難しかったようだ。
結果として、東芝を離れることになる。

人なしカネなし、まさにゼロからのスタートとなった東大で、
一年で成果を出すという活躍もすばらしい。
それもたまたまではなく、出そうと狙ってやっている。
そしてそれには、周りの人の助けがあった。

守りに入って生きていて、のけぞって後ろに倒れそうになると、
人は案外冷たいものです。
その一方、果敢に挑戦し、前のめりになって、
つんのめりそうになると、人は手を差し伸べてくれる。

私が読んだ、コアとなるメッセージは以下のところ。

跳ばないで待っているより、跳んで失敗した方が
断然学ぶものが多いのです。
最後の勝ち残るのは、リスクを恐がらずに跳んで、
たくさん失敗した人です。

「世界で勝負する」仕事は挑戦なしにはありえない

理系の人、技術者の人が、
起業や大学での研究の進め方、又はキャリア論として
読むのが良いかなと思います。
オススメ度は★3つです。


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感想メモ:世界一の庭師の仕事術

★★★★★

その世界ではトップの大会である、
英国の国際ガーデニングショーである
「チェルシー・フラワーショー」で、
3年連続世界一の快挙を成し遂げた、著者の石原氏。

そのキャリアは、実は路上販売の花屋から始まっている。
そこから長崎一の花屋に成長し、東京へも進出し、
何億もの負債を抱えて撤退。

その状態で借金を返しつつも、
出場だけで何千万もかかるというという、
チェルシー・フラワーショーに初出場…

もう、まさに波乱万丈。
その半生を読むだけでも、引き込まれる。

本の最後1/3は、経営者としての心構えや
今後のビジョンについて書かれているのだが、
これがまたすばらしい。

ぼくの残りの人生をすべて賭けて、
花と緑での町おこしに取り組んでいきたい。
やっと本当の意味でのぼくの仕事が見つかったと、
五一歳にして思っています。

これが、全力で走り、走り、走り続け、
「たどり着いた場所」なのだろうか。

以下、メモした部分。

すべては自分からノックすることです。

会いたい人に会うことによって、
その人の話が聞けるだけでも、世界が変わります。
一日のなかに、小さなご褒美を入れながら、
プラス発想で毎日を過ごす。
今日一日をプラスにしていく練習をするのです。

正直ここまでおもしろい本だとは期待しておらず、
いい意味で裏切られました。ありがたいことです。
オススメ度は★5つです。

石原氏、チェルシー・フラワーショー2012でも
ゴールドメダルを取っているようです!すごい!
Satoyama Life at RHS Chelsea Flower Show 2012 / RHS Gardening


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