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感想メモ:やる気のスイッチ!

やる気のスイッチ!
やる気のスイッチ!
  • 発売元: サンクチュアリ出版
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2008/11/21

★★★★☆

やらなくちゃいけないことはあるのにやる気が出ない…
決心して始めたけれども、長続きしない…
そんなとき、どうすればいいのだろうか?

本書では、「夢実現プロデューサー」山崎拓巳氏が、
「やる気」を出したり、長続きさせるための「スイッチ」を紹介している。
山崎氏のこれまでの足取りについては「山崎拓巳の道は開ける」に書かれている。

その「スイッチ」の内容の例は以下のようなもの。

  • 夢は過去完了形
    夢は実現した姿をイメージする、の発展形
    達成してから2、3年は経つという落ち着いた気持ちをセッティングする
  • モヤモヤは原因をすべて書き出す
    文字に起こすと大したことなかったりする
    解決したすっきりした気分を想像してから取り組む
  • 過去は変えられる
    過去は解釈だから、というのはどこで読んだのか…
  • 意識への問いかけ方
    「どうしてないか」ではなく「どうしたらうまくいくか」にする
  • 変化はゆっくり、ひたすら反復
  • セルフイメージを上げるには、目指す人になったふりをして暮らしてみる
  • 悩みは解決されたときの気分を想像する
  • もしも自分欲求だけでは、心が動かなくなったら、「公」を加えたらいい。
    「欲」+「公」=「志」
  • やる気の正体は「集中」であって「興奮」ではない。
    興奮してテンションを上げるのではなく、集中して、「テンション高めの平常心」をキープする。
  • 目の前の小さなことを、ものすごく丁寧にはじめる。
    →作業興奮
  • そんなときは、自分をだましだまし、うまくちょろまかしてその気にさせる
  • 「やりたいこと」を探そうとしてもなかなか見つからない。視点を変えて「役に立てること」を探し始めると答はすぐにみつかる
  • 日常生活には「やらねばならないこと」が無数にあるが、その一つ一つに対して丁寧に、全身全霊で取り組んでいくことだ。必ず「ああ、このことが好きだな」と思うことが見つかる。
  • 落ち着く
    手首から先の力を抜く→肩の力も抜ける
    ゆっくり呼吸
    動作をわざとゆっくりに
  • 嫌いな人から学ぶ
    「この人のここが嫌だな」と感じたらこの要素と同じものが、自分にもあるんだと気づこう。

 読んで気付く人もいるだろうが、決して彼のオリジナルばかりではない。
ナポレオン・ヒルや脳科学や潜在意識やNLP的な内容が集められている、
というイメージの方が正しいだろう。
逆に言えば、そういうノウハウを一ヶ所で学ぶことができる。
上に挙げたような本を読めば、本書の内容と出会うこともあるだろう。

 というように様々なコツ(lifehackと言ってもいいと思う)がまとめられているので、
自分に合うと感じたものを試してみると良いだろう。★4つ。

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感想メモ:山崎拓巳の道は開ける

山崎拓巳の道は開ける
山崎拓巳の道は開ける
  • 発売元: 大和書房
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2006/02/22

★★★★☆

「夢実現プロデューサー」の山崎拓巳氏。
山崎拓巳公式サイト:凄いことはアッサリ起きる

 彼の人生は熱い。
 22歳での起業。現在は3つの会社の運営。
本業以外にも画家ではないのにNYでの個展を開き、
現在は講演やセミナーなどを年間200件以上こなし、
述べ150万人以上にスピーチをしているとのこと。

 この本では、著者の実体験をなぞりつつ、
人生を切り開くためのヒントが書かれている。
具体的には以下のようなもの。

  • メンターを持つこと
  • 自分の可能性に自分でフタをしないこと
  • チャンスを受け入れる準備をする
  • 既に起きた気持ちで生活すると現実がついてくる
  • 成功者と会う

 このあたりの話は、本田健氏が言うところとも重なる部分は多い。
それだけ多くの人が感じていることだということなのだろう。

 しかし本書を読んで一番感じるのは、
山崎氏が非常に密度の濃い人生を送っていること、
その人生は、様々な人との出会いを求め、出会い、
その出会いから成長を遂げることで成り立っていることだった。
自分をふり返ると、出会いは求めないと与えられないと反省した。

 人生のヒントとして読むこともできるし、著者の人生物語として読むこともできる。
個人的には、後者としての意味合いを強く感じつつ読んだ。
サラッと読めるが、心に残るものがある本。
ちなみにデール・カーネギーの名著「道は開ける」とは別の本なので注意。
★4つ。

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感想メモ:お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!

お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!
お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!
  • 発売元: サンマーク出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2003/06

★★★★☆

 著者の中村氏は、ものすごくでっかく生きている。
誰が、23歳で返すあてがない2億円の借金をできるだろうか?
誰が、その2億を借りるのに長者番付の上から順に「お金貸して」と
頼みに行くだろうか?
そして誰が、実際に借りることができるだろうか?

 確かに、でっかく生きている。
そして、確かにそのように生きる可能性は誰にも開かれている。
しかし、中村氏のように生きられる度胸がある人は一握りだと思う。

 中村氏の度胸はどのように育まれたのだろうか?
氏の半生を読むと、持って生まれた気質にプラスして、
家庭環境と仕事の環境の両者が加わった結果だと思われた。

以下、メモ。

  • 「人を動かすのは情熱なんだな。知識も脳力も資格も方法論も関係ないのだ」と。
  • 「いいこと言うな」と思ったら、即実行が、僕の信条なのです。なぜなら、今日できないことは十年たってもできないと思うからです。
  • 最後の目標にたどりつきたかったら、目標を具体化したうえで、そこに本能をくすぐることをちょっとだけ付け足しておくと完璧です。そうすると、絶対に達成したくなります。
  • 「こうしなければならない」と思いながらやることには、お客様は決して喜んではくれないからです。

 他には、目標設定について、ボウリングのピンと三角マークのスパットにたとえて、
目標と目的には少し誤差があると語った人の話も印象に残った。

 中村氏のような激しい生き方をマネするのは、難しいかもしれない。
しかし、その接客の心構えを学ぶことは、誰にでもできる。
そういう視点で見るのであれば、学べることは多い本である。
★4つ。

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感想メモ:松永真、デザインの話。+11

松永真、デザインの話。+11
松永真、デザインの話。+11
  • 発売元: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 価格: ¥ 2,205
  • 発売日: 2004/09/10

★★★★☆

松永真氏。
掲載されている作品を見ると、「日常性の美学」という言葉通り、
誰しもどこかで目にしているデザインたち。

その道ではとても有名なのだろうが、一般の人はあんまり知らない。
音楽における菅野よう子のようだ。

松永氏のデザインの受賞歴は、国内外問わず華々しい。
デザインという個性を競う業界の中においてすら、
彼を際だたせるものは何なのだろうか。

答えは、デザインにかける情熱と、対象をデザインする意味を考え抜く
姿勢ではないかと思えた。
それは、仕事に対する姿勢としても現れている。

  • つまらない約束は破るのではなく、まずサッサと果たしてしまう。
    その後に本当に自分のやりたいことを実行する。
  • 具体化したディテールを獲得して反論を実証することが最高の反発であり、
    そのことこそが、まさにデザインの意思表示だと思うのだ。
  • 誰に何を言われようと「今、自分にとって新鮮な」
    私にとって作品を作る目的が賞をいただくことでなかったからだろう。

以下雑感。

世の中は、デザインについて二分化していると感じる。
意識している人は常にしているし、していない人は全くしない。
デザイン意識があるものとないものの差が激しすぎる。

なぜデザイナーがデザインすると、妙な形で妙な値段になるのか。
逆に、なぜ日用品はセンスのないデザインが多いのか。
この本を読んで、それはスポンサーの有無なのだろうと思った。

一方で松永氏のように、日常品のデザインに対しても、
意味を突き詰めて考え、魂を吹き込んでいる人もいるとわかった。
日常を囲むデザインには、もっとセンスが良くなってほしい。

などと、デザインセンスのかけらもない自分が
しゃあしゃあと言うの図ここにあり。
★4つ。

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感想メモ:白い扉の向こう側

白い扉の向こう側 ようこそシルク・ドゥ・ソレイユへ
白い扉の向こう側 ようこそシルク・ドゥ・ソレイユへ
  • 発売元: ランダムハウス講談社
  • 価格: ¥ 1,300
  • 発売日: 2007/02/06

★★★☆☆

「サルティンバンコ」「O」などで有名な、シルクドソレイユ
サーカスというの創造性が求められる業界の中でも、
とびきりクリエイティブなショーを見せる集団。

本書は、現実のシルクドソレイユに基づいた小説という形で、
世界でも有数のクリエイティブな集団の人々や企業文化など、
舞台の内側を紹介している。

一企業を紹介する本でありながら、仕事に取り組む姿勢、
創造性を発揮するための心構えのようなことも説かれている。

・人生は短いんだ。だから、情熱を傾けられないことに時間を使う暇なんてないだろう
・外の世界に興味を持たないのは、すごくもったいないことだよ。発想の幅を広げるチャンスを逃しているわけだからね。
・創造性が命のこの世界では、お客さまに届く商品と自分たちとつながりを見失ってしまったら、死んだも同然。

間接部門でお客さまへのつながりを意識することなど、
サーカスという特殊な業界だけでなく多くの業界あてはまる内容も多い。
個々人のモチベーションや心構えについてなど、
誰しも参考になる部分に出会うだろう。

物語で軽く読める薄い本だが、内容は決して薄くない。★3つ。

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感想メモ:戦略プロフェッショナル

戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
  • 発売元: 日本経済新聞社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2002/09

★★★★★

V字回復の経営」の三枝匡氏の初の著作(91年)の内容を
アップデートした文庫版。

大企業から異業種の関連会社へ出向し、短期間で事業建て直しを行うという、
実話に基づいたストーリー。
元は経営者向けの戦略トレーニングセミナーの教材として作られたものが
ベースだそうだ。

著者は、ビジネススクールで使われる「ケース」が、
必要最低限のことしか書かれず無味乾燥であることに強い不満があり、
このケースを作ったとのことだ。

内容は、経営コンサルタントが行うような、
事業分析、戦略の建て直しとその実行なのだが、
V字回復の経営と同じく登場人物の内面も含めて描かれているため、
ストーリーとしてしっかり頭に入ってくる。

セグメンテーションなど言葉としては一般的になっているもの、
その理念や現実に用いる際の例まで書かれているので、
「なんとなく知っている」以上の理解が得られるだろう。

章間に書かれている「戦略ノート」も、ストーリーの解説や戦略、
コンサルティングの知識が得られためになる。
実際にコンサルタントとして働いている人も勧めていたので、
内容も確かなものなのだろう。

読み物としても、ビジネスの知識をストーリーで理解する
教科書としてもおもしろい。
ビジネスに携わる人にはオススメの★5つ。

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感想メモ:デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)

トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)
トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)
  • 発売元: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2005/09/10

★★★★☆

 ドラッガーと並び称される(という人は少なくないが)
トム・ピーターズがデザインの重要性について熱く語る本。
必然的に、この本自体のデザインも相当凝っている
(一部黒地に濃い字で読みづらかったりするが)。

 「エクセレントカンパニー」の頃とは大分雰囲気が変わっている。
といっても悪い意味ではなく、むしろその前面に押し出された
熱いメッセージは、人に伝染し感化する力がある。

 それに「デザインにもっと気を使うべき!もっとこだわれ!」
というメッセージはとても共感できる。
常に心がけていたいものだ。

 ここで言われている「デザイン」とは、物理的な製品のものとは限らない。
いわゆる「user experience」やブランドのデザインも含まれている。
Appleは製品のデザインだけでなく、user experienceやブランドの
デザインも含めて優れている企業だ。

 個人的には、マニュアルを読まなくても使いこなせる製品、
あるいは読むのが苦痛ではないマニュアルに出てきて欲しい。

 以上、よいデザインがあふれる世界を祈って★4つ。

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感想メモ:勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践
勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2008/06/15

★★★★☆

 「知識-理解-応用-分析-統合-評価」というブルーム博士の思考の六段階モデル(3つにすると「空-雨-傘」)を元に、ビジネスと必要とされる7つの「力」を説明している。要するに、戦略系コンサルタントが使う知識の基礎を紹介している、「地頭力」に似たスタイルの本。

 基本的フレームワークを21個紹介しているページは、カラー図とともにまとまっているので覚えておくとよいと思う。切り抜いて持ち歩くために作られているのかと思った。「力」については、「地頭力」と比較しながら読むと、理解が深まるかもしれない。

 さすがアウトラインもしっかりしているし、内容の説明も簡潔である。その一方で、一つ一つの項目の解説が少なく、数が多すぎる気がする。こういった本は、読んだ知識を日常的に利用する習慣を付けてこそ、初めて意味が出てくる。それには内容が盛り込まれ過ぎている印象があるということだ。

 ということで、★4つ。勝間さんの本では、10倍シリーズの方が印象が強かった。

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感想メモ:ライフハックのつくりかた

ライフハックのつくりかた
ライフハックのつくりかた
  • 発売元: ソフトバンク クリエイティブ
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2007/03/27

★★★☆☆

タイトル通り、「ライフハックのつくりかた」について述べている本。
著者は、「IDEA HACKS!」「TIME HACKS!」「STUDY HACK!」等の小山氏。

lifehackとは、仕事や生活の効率を上げるためのコツのようなもので、
一つ一つはちょっとしたものだが、数が積み重なると
大きな差が出る、というようなものだと私は理解している。

そのため、一つ一つのlifehackは、すぐに使える
速効性のものであることが望ましい。
この点こそが、上記の「IDEA HACKS!」や「TIME HACKS!」が
大きな反響を呼んだ理由だろう。

しかし本書は、lifehackを作るための理念的な内容がメインで、
これは理念的であるがために、lifehack的な速効性には乏しい。
「lifehackを作るlifehack」ではない、とでも言えばよかろうか。

なので、lifehackを期待して読むと肩透かしを食らうだろう。
この時点での小山氏の興味を反映するものとなっているため、
私は完全には消化できていない。
上に挙げた他の著作ほど読みやすくはない。

ということで、「HACKS!」シリーズのような内容を期待していた
私としては★3つ(勝手に期待して外した私が悪い気もするが)。

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