「身体」タグアーカイブ

感想メモ:一流選手の動きはなぜ美しいのか

★★★★☆

トップアスリートの動きというのは、
一般プレーヤーと同じようなことをしているようで、
中身は全く異なっていたりする。

それには、二つの意味がある。

一つが、そもそも行われている動作が、
トップアスリートと一般プレイヤーでは異なるということ。
これを「客観的動作」と呼んでいる。

もう一つが、同じ動作を行おうとしていても、
異なる感覚を持っているということ。
これを「主観的動作」と呼んでいる。

科学者が明らかにする客観的動作と、
動作をする当事者が
感じている主観的動作の間にはずれがあります。
このずれを「主観と客観のずれ」と言います。(p18)

トップアスリートと一般プレイヤーでは、
この両方の点で異なっているのだから、
同じようなことをしているようで、
中身も結果も全然違うのだ。

鎖骨の動きに制限をかける筋肉があります。
胸鎖乳突筋、大胸筋、僧帽筋…(p104)

前腕を内、外に回す動きの中心は、
指で言うと、 中指ではありません。
薬指が正解です。(p112)

膝を接地の瞬間にゆるめて、
からだをわずかに落下させ、
さっと支えるような感覚で
地面を効率よく押していきます。(p143)

着地へ向かう左脚が外旋しようとすれば、
右脚は内旋する。
これは、左脚と右脚が骨盤で
連結されているからです。(p166)

マニアックな運動好きを自認する人には、
かなりオススメ。
様々なトピックで、新しい発見があるはずです。

感想メモ:「朝30秒の正座」で腰痛が治る

金 聖一
ダイヤモンド社 2013-05-24
¥ 1,260

★★★★☆

腰痛と言っても、痛むのは結果であって、
腰だけが悪いのではない。

姿勢が悪いと、腰に負担がかかる。
足が歪んでいても、上に乗っている身体で
調整するから、腰への負担も大きい。

問題は足首にあります。
腰痛になる方のほとんどが、
足首が硬いのです。(p60)

この本でいう「正座」は、踵を合わせるのが特徴。
やってみると、確かに足首が痛い…
そして、確かに私は腰痛経験者だったりする。

「朝30秒の正座」という簡単な方法で、
多くの腰痛患者に対して実績があるそうだ。
歪んでしまった足の矯正法として、
効果的なのかもしれない。

この正座のやり方は、
図付きで説明されているので、見てほしい。
他にも、体の歪みを軽減するネタを
メモしたりした。

オフィスなどで座っているときに
すぐに腰痛が出るという場合は、
タオルを折りたたみ、軸足側のお尻の下に敷いてみてください。

左右の血流のバランスが整えば、
足を組む頻度は少なくなり、
腰痛が軽減されます。(p86)

この「朝の30秒正座」は、
何より簡単なのところがすばらしい

簡単でないと続かず、
続かなければ、意味がないのだから。

金 聖一
ダイヤモンド社 2013-05-24
¥ 1,260

感想メモ:自分で「疲れ」をとる!

★★★★☆

整体の考え方を元にした、
体のセルフメンテナンスのやり方や、
体についての知識を教えてくれる本。

身体のどの部分にしろ、
左右の緊張の差が大きくなってくると
違和感や疲れを感じます。(p22)

骨盤の真ん中にある仙骨は、
息を吸うときに後ろに傾き、
吐くときにはお辞儀するように前に傾きます。

ラジオ体操から誤解されがちだが、
「吐くときは背中を丸めるから骨盤後傾」ではない!
吐くときに背筋が伸びる。
スポーツでは、だいたい息を吐きながら動く。

この動きがスムーズにいかず、 十分前に傾く(十分息を吐く)前に
後ろに傾きはじめ(息を吸いはじめ)てしまうのです。

呼吸と呼吸の間の隙間、
とりわけ吐く息から吸う息に移る「間」が、
身体にとってもっとも完全に脱力する瞬間なのです。(p28)

<疲れすぎ>→<うまく脱力できない>
→<呼吸が深くできなくなる>→<眠りが深くなれない>
→<疲れがとれない>→<まずす疲れやすくなる>
という「負のスパイラル=疲れスパイラル」が起きてしまう(p35)

呼吸眠りを深くするためには、
凝り固まった疲れをある程度
眠りにつくまでにほぐしておく必要がある(p35)

これは整体に限らず、何の呼吸法や身体技法でも、
<みぞおちがゆるむこと、下腹(丹田)に力があること>が
身体の働きのよさを表す共通した指標です。
それが同時に、深い呼吸を生むのです。

引用が多くなってしまったのは、
私がこういうのが好きだからなのだが、
それでも歯ごたえがある本だった。
あまり好きでない人には、ちょっと厳しいかも。

感想メモ:からだのメソッド-立居振舞いの技術

★★★★☆

立つ、歩く、座るといった日常の動き。

意識しなくてもできるからいいじゃないか、
という考え方もあるだろうが、
意識することで初めて見えることもある。

PCが普及している現代社会では、
日常的に運動できている人の方が少ないはず。

となると、こういった日常の動きを、
自覚的に正しい動きとして行うこと、
これが健康への効率的な道であるように思う。

立ち方メソッド
1. 足裏の重心位置を確かめる
2. 足指の感覚をとり戻す
3. 足指のケア
4. 足指の感覚
5. 膝と爪先をまっすぐにする
6. 膝と大腿骨をまっすぐにする
7. 頭の位置を整える(工夫する)
8. 「耳肩・鼻臍」〜頭の位置をさらに整える
9. 猫背の治し方 両肩の距離を遠くに保つ

西洋式の歩き方
1. 踵重心で立つ
2. ターンアウト 股関節を支点に脚全体を外旋 深層外旋筋を使う
3. 正中線の上を歩く
4. ターンアウトと足運び 五本の足指がすべて地面につく
5. 爪先から着足する

ということで、数々の動きのヒントを得たので、
日々実験してみている。

体は、手をかけた分だけ変わっていく。
手間と時間を投資する価値がある。

感想メモ:手耳足のマッサージ

三采文化,加藤 幸子
日東書院本社 2012-09-27
¥ 1,365

★★★☆☆

手、耳、足のリフレクソロジーと、
症状別にやると良いことが紹介されている。

全部覚えるのは無理だろうから、
あー、肩が疲れたー、こんなときは…
みたいな感じで使うことになろうか。

というのもなんだかやらなさそうな気がするので、
巻頭にある「反射区マップ」を眺めて、
興味があるツボを2つか3つくらい覚えて、
お風呂で揉んでみる。

あるいは、手や足を揉んでみて、
妙に痛いところをみつけて、本の反射区マップを見て、
あ、胃のツボだった、みたいな感じかな。

とりあえず、お風呂や寝る前に足を揉んでみよう。

三采文化,加藤 幸子
日東書院本社 2012-09-27
¥ 1,365

感想メモ:自分でできる心とからだの浄化法

望月 俊孝,かさぎ 好香
大和書房 2008-07-16
¥ 1,260

★★★☆☆

ジムに行ったりマッサージに行ったり。
そういう自分ケアももちろんいいのだが、
なるべく手間をかけずにセルフケアをしたい

そんなヒントを得られるかと読んでみた。

「からだ」については、
足首のストレッチや、手で体をさするなど、
日々の生活の中でできることが紹介されている。

「心」については、気の持ちようというか、
楽に生きる考え方のヒントが得られた。

いちばんいいのは、快く受け取って、
いただいた喜びを素直に表現することです。
「どうもありがとうございます!」と、喜んで受け取ることで、
プレゼントした相手もますます嬉しくなります。
相手の豊かさに貢献することができます。(p102)

気軽に読めて、心とからだが楽になる本、かな。

望月 俊孝,かさぎ 好香
大和書房 2008-07-16
¥ 1,260

感想メモ:足の裏を見るとその人がわかる

★★★☆☆

「女性の足」という視点からの足の本。

女性の足は、ハイヒールなどの、
機能よりも見た目が重視された靴を履く機会が多く、
足にとっては過酷な環境だ。

体にいい靴とか悪い靴はないのだ。
合わない靴は、すべて体に悪いのだ。(p38)

外反母趾が起きやすいのも、
靴が大きな原因のひとつだろう。

日本人の足は、欧米人の足とは形が違う。
欧米人用に作られた靴で、
日本人に合わないものがあるのは当然だ。

足の幅は、日本人は広く、欧米人は狭い。
親指は、日本人は人指し指と離れているが、欧米人は密着している。
外国製の靴を選ぶ時には、このことをふまえて選ばなければならない。(p56)

他にも、足や靴について、色々なことが書かれていて、
「へぇ〜」という感じだった。

人間は、一日にかく汗の3分の2を、足にかく。
コップ3分の2の汗を、靴の中にぶちまけている。(p11)

だから、一日履いたら干すのだそうです。
「同じ靴は続けて履かない」の理由が、よくわかりました。

足首にもいろいろなツボが集まっている。
足首をまわすことで、体の中の大切なツボが刺激される。
大きく回すことは、体のためにいい。(p64)

足は大事。
メンテしてあげましょう。

感想メモ:足元の革命

前田 和男
新潮社 2003-08
¥ 714

★★★★☆

今では珍しくない「ウォーキングシューズ」というカテゴリー。
その歴史は意外と浅く、1980年代にアシックスから発売された、
「ペダラ」という靴が最初だったそうだ。

この本は、その「ペダラ」開発のストーリーと共に、
靴や足について、お役立ちの情報が書かれている。

中村は新しい靴に
「歩くことで人間性を回復する」という
ライフスタイルの提案を託そうと
思いついたのである。(p31)

これは1980年代の話だが、
今でもそのまま通用するコンセプトだ。

足全体にかかる体重を100とすると、
おおよそ「かかと」へは50、
「親指の付け根」へは30、
「小指の付け根」へは20
の大きさに設計されている。(p110)

3歳頃から13〜14歳、つまり
幼稚園から中学1〜2年にかけての時期に、
足をじゅうぶん鍛え、その”品質”を高めておくことが
何よりも大切であろう(p137)

つまり、歩くことで大切なのは、
直接消費したカロリー分に加えて、
このように体温をつくって
からだがより多くの脂肪を燃やして
エネルギーを使うようにすることなのである。(p144)

足については、運動をしている人であっても、
デザインとサイズと幅ぐらいで
選んでしまっている人が多いのではないか。

足は体の土台であり、とても大事なもの。
一度勉強しておくと、一生の知識になるはず。

さすがに、asicsのサイトは勉強になるので、オススメ。
ウォーキング コンシェルジュ-『靴のフィッティング』-アシックス・WALKING SQUARE

前田 和男
新潮社 2003-08
¥ 714

感想メモ:体と心がラクになる「和」のウォーキング

★★★★☆

「ゆっくり歩く」ことで、全身のバランスを
整えることができる。そのために、

  1. ゆっくり歩くためのエクササイズ
  2. ウォーキングするための体を作るエクササイズ
  3. 手軽に自分で体をゆるめる方法

などが紹介されている。

特に、3. の「ゆるめて自由にするエクササイズ」は、
簡単に肩や腕、腰などをゆるめる方法が紹介されている。
この部分だけでも、読む価値がある。

この大腰筋、残念ながら鍛えることはできないと、
私は思っています。(中略)からだの深層にある大腰筋は、
意識することが難しいからです。
(中略)鍛えることはできないけれども、
活性化させることはできます。(p33)

日本人は小胸筋や腰方形筋が緊張しているようなのです。(p104)

スポーツをしている、体の凝りをなんとかしたい、
など、体に興味がある人にオススメです。

感想メモ:セラピストのための解剖生理

★★★☆☆

体のことというのは、
知っているようで案外知らないことが多い。

マッサージに行くのもいいのだが、
毎日行けるわけでもないので、
自分で自分の体をメンテできると
良いのではないかと思う。

それには、知ったおくと良いことが
いろいろあるだろう。

肩をゆるめるためには、
腕や手をゆるめて緊張をほぐしてあげよう!(p30)

心とカラダは間違いなく繋がっている……、
私はそう確信しています。(p41)

緊張している筋肉を緩めるには、
無理やりというアプローチではなく、
そっと寄り添うこと。(p44)

ストレスや緊張状態が長く続くことで
無意識のうちに肩で息をすることが増え、
斜角筋が緊張して手が冷えたりしびれたりするという関係。(p56)

舌や前頚部のストレッチにより、
頚の動きもスムーズになるはずです。(p117)

「セラピストのための」とあるが、
一般の人が読んでも、色々な気づきが
得られる本であると感じた。
「ねこ背は治る!」と似ている。

でも、やっぱり専門家のための本なので、
一般の人には難しい部分も多いかも…