「本」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~

手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~
手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/08/15

★★★★★

働くってなんだろう?
会社ってどうやって選べばいいんだろう?
社会人になるには何をしておけばばいいんだろう?

就職活動中の主人公が「手紙屋」との文通を通じて、
このような疑問に対する自分なりの答えを見いだしていく。

メインの読者層は、主人公と同じ就活を控えた学生。
その時期に読めば、喜多川氏の言葉通り「人生を変える一冊」になるだろう。
一方、社会人が読んでも、仕事や人生について考えるきっかけとなるはず。

以下メモ。

  • 本当に必要なことは、理想論のように聞こえるかもしれないですが、やはり、「多くの人から必要とされること」なのです。働くことはその手段に過ぎないのです。
  • 今、目の前にあるものに全力を注いで生きる
  • 人生を通じての自分の目標をしっかり持つことです。それを持ったときから自分の人生が始まります。そして、それさえあれば、その目標のために「今日を生きる」という確固たる生き方ができるようになります。

本のソムリエ氏の言う通り、喜多川氏の本はいつもいい意味での裏切りに出会う。
どういう裏切りか、そしてそもそも手紙屋ってなんだ?
という疑問については、読んでみてのお楽しみ。
学生の時に出会っていたら、何かが変わっていた気がする。★5つ。

続編もあり。
手紙屋 蛍雪篇〜私の受験勉強を変えた十通の手紙〜
「「福」に憑かれた男 」にせよ「上京物語」にせよ、喜多川氏の本はすばらしい。
読んだことがない人は、ぜひ一冊でも読んでみて欲しい。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:夢をかなえる勉強法

夢をかなえる勉強法
夢をかなえる勉強法
  • 発売元: サンマーク出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/04

★★★★★

何のために勉強するのか。受験勉強に限らない勉強の指南書

 勉強には、明らかにいいやり方と良くないやり方がある。
そしてそれは、自分で編み出すよりも、知っている人に教えてもらった方が早い。
だからこそ塾や家庭教師が職業として成り立つわけだし、
こういう本が役に立つ理由でもある。

  • 塾や学校はそのためにある。勉強ではなく、「勉強法」を教えてもらう場所なのだ。

 勉強法の本は、結局同じような内容が書かれていることが多い。
+αとしてどのような特徴が出ているかが差別化のポイントになる。
本書は、伊藤塾の伊藤真塾長の本。
内容は、細かいテクニックよりも、なぜ勉強をするのか、
どういう姿勢で勉強するのがよいか、など思想的な部分が多い。

 だからといって実用的でないのではない。
セルフレクチャーなどは知っているのと知らないのでは雲泥の差だと思うし、
挫折への対処法なども実用的だ。著者の経験に基づくノウハウも書かれている。

 結局、私が注目したのは、「なぜ勉強するのか」というところから
しっかりと語っている姿勢である。

  • 勉強とはそれぞれ持っている能力を最大限発揮させるために行うものである。
  • 夢を叶える勉強法で一番のポイントとなるのは「ゴールからの発想」だ。
  • 全体像をつかむ勉強法の一つとしておすすめしたいのが、目次をコピーするやり方だ。
  • 「その本がどういう目的で書かれているのか」ということと、「自分はどういう目的で読むのか」ということである。
  • 今でも私は、勉強していて眠くなったとき、立ち上がって、歩きながら早口で音読している。
  • どんな言葉でも100万回繰り返していれば、事実になる。その言葉が脳に焼き付き、脳が錯覚を起こす。
  • 「元気ノート」と「夢ノート」を付ける。
  • やはり勉強以外に好きなものを持っている人のほうが、試験に受かりやすいといえる。ご褒美がほしくて、勉強を頑張るからだ。
  • 勉強して疲れたときは浅くてこまぎれの睡眠をとるだけで疲労回復できるのだ。
  • 本質を一言で言えないのは、わかっていない証拠である。わかっていないから、くどくどと説明してしまう。物事の本質はとてもシンプルなのだ。
  • 自分の人生の目標は何か?それはなぜか?そのために何をしているのか?その答えをさがすために、私たちは勉強をしているのである。
  • 夢や理想は頭の中で考えているだけでは実現しない。紙に書いたり、壁に張ったり、人に話したり、宣言したりして、外に出していかなければならない。
  • 口に出していう言葉はプラス思考のものと、私は決めている。
  • 利己的であれ、利他的であれ、自分が欲する何かに向けてエネルギーを集中することが、「夢をかなえる」ためには決定的に重要である。

 上の引用を見てもらえばわかる通り、本書の内容はただの勉強法に留まらない。
タイトル通り、「夢をかなえる」ための方法としての勉強のやり方なのである。

 読み返してみたら、頷かされる良いことがたくさん書いてあった。★5つ!

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:世界をよくする簡単な100の方法

世界をよくする簡単な100の方法 社会貢献ガイドブック
世界をよくする簡単な100の方法 社会貢献ガイドブック
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2008/04/19

★★★☆☆

小さなことから大きなことまで、様々な社会貢献のやり方

 環境問題を始めとする、社会貢献に対する関心が高まっている。
しかし、「何かしたい」と思ったときにどうすればよいか、
案外「何をすればいいか」はわからないものだ。

 例えば、コンセントのプラグを抜くとか、個人的には全くそそられない。
そんなとき、「こんな方法もこんな方法もありますよ」という
ものがあると、選びやすいだろう。

 本書は食品、ファッション、掃除、投資、打ち水などのアクションなど、
気軽な方法から職業の選択まで、社会貢献を行う様々な方法が書かれている。

  • つまり、お金の使い方次第で自分の意志を社会に伝えることができるというわけです。
  • 毎日の行動の一つひとつを見直し、よりよい選択肢を選ぶことで、世界を良い方向に変えていく。
     こうした一人ひとりの意志をも社会貢献と呼べるはずだと、私は思います。

 著者の考えに共感し、こういう行動が世の中に増えるとよいと思った。
また、まえがき、あとがきに書かれた行動力がすごいと思ったので★4つ。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙    新潮文庫
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 新潮文庫
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 580
  • 発売日: 1994/04/01

★★★★☆

 父から息子に贈る人生訓

 息子が大学に合格したときの手紙から、会社に入り、
仕事で成功したとき、失敗したとき、悩んでいるとき、
そして息子が社長となり、自分が引退するとき。

 人生の様々な場面で、人生の先輩として父が息子に贈る手紙。
その内容は、厳しくも、優しさにあふれている。
こういったアドバイスを親が子供にしてあげるということは、
当たり前のようでいて、決して多くはないと思う。

 この親子の場合、親が起業の経営者として成功を収めていて、
息子も同じ会社に入っている。
従って、父の言葉は、親の言葉であると同時に、上司の言葉でもある。
それがこの親子関係の特殊なところではある。

 そういった点を差し引いても、父の言葉は厳しくも適切なアドバイスである。
引用する言葉のレパートリーつを取っても、父が勉強家であることを感じさせ、
内容の説得力を増している。
それでいて、息子が受け入れやすいような気配りも随所に見られる。

以下メモ

  • しかし競争に勝つのは必ずしも動きの速い人ではない。
    勝つのは過去の競争から学んで、その教訓を活かす人である。
  • どのような攻撃力も、礼を尽くすことには及ばないと。

 続編として「ビジネスマンの父より娘への25通の手紙」もあるとのこと。
仕事をしている人には、なかなかためになる本だと思う。★4つ。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
  • 発売元: 二見書房
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2008/12/24

★★★★☆

GTDの入門書に最適

 日々、やらなくてはいけないことは多く、時間は限られている。
自然、積み残しは増えていき、何をしようとしていたか、
何から手を付けるのが良いのか、わからなくなってしまう。
忙しくなればなるほど、悪循環になる。

 そんな頭の中身を整理するのが、GTD(Getting Things Done)である。
一言で言えば、高機能のTodoリスト運用法である。

 Todoリストといえば、「重要」「緊急」の二軸を取って分類したり、
A,B,Cで優先順位づけをしたりするのが有名な方法である。
私もこれらの方法を試していたが、Cの項目がいつまでたっても手が付かなかったり、
「緊急」で「重要」なものしかできなかったりして、これでいいのかと不安を感じていた。

 GTDの考え方では、タスクの優先順位付けはしない。
そして仕事とプライベートも分けない。
すべてのタスクは同じプロセスで処理し、実行する。
GTDの仕組みについては、他のサイトや本を参照して欲しい。

 問題としては、一度流儀を身につけるまでのハードルが高いこと。
慣れれば半自動でこなせるようになるのだが、最初は苦労するかもしれない。
良い点としては、一度システムを構築してしまえば、
やることが整理されているという心の平安を得られるということ。

 同じ本の翻訳で『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』
という本が昔に出ているが、GTDに興味があって読もうとしたにも関わらず、
読みにくくて読めなかった。そこで本書にチャレンジしてみた。
監訳は「百式」の管理人田口氏で、デザインがほぼ一新されている。
イラストも文章もわかりやすくなっていて、読みやすかった。良い本。★4つ。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:ストレスフリーの仕事術

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則
ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則
  • 発売元: 二見書房
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2006/05

★★★☆☆

 GTDについて知りたいと思って読んでみたら、
既にGTDを知っている人向けのヒント集のような本だった。

第5章にGTDの方法が簡単にまとめられていたので、
そこは参考になったものの、GTDについて知りたいときに読む本ではない。

「仕事を成し遂げる技術」の方が先であるようだ。
そちらを読んだ後にもう一度読み直したい。

追記)「ストレスフリーの整理術」の方が入門書として最適。
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:スーパー編集長のシステム小説術

スーパー編集長のシステム小説術―才能なんていらない!
スーパー編集長のシステム小説術―才能なんていらない!
  • 発売元: ポプラ社
  • 発売日: 2009/04

★★★☆☆

 出版社の文芸部門で30年間仕事をした著者が「小説の書き方」を説明している。

 ストーリーライン、プロットなど、小説を書いたことがある人や
書こうとした人には身近な話なのかもしれないが、
そうでない人には目新しい話が多い。

 しかし、読んでいると、自分には小説を書こうというモチベーションが
ないということに気がついてしまった。

自分にとっては★3つだが、必要としている人にとっては
もっと価値がある本であるはず。


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:脳が冴える15の習慣

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
  • 発売元: 日本放送出版協会
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2006/11

★★★★☆

 なんとなく頭がぼんやりしている・・・
集中力や思考力が落ちてきているように感じる・・・

 そんな状態を改善するのは習慣の改善である、
と脳神経外科医の著者は語る。
本書では、IT化により酷使される現代人の脳を改善する、
「時間的にも経済的にも負担にならない」脳に良い15の習慣が
紹介されている。

 以下、内容のピックアップ。

  • 毎日自分を小さく律することが、大きな困難にも負けない耐性を育てる
    →前頭葉の体力をつける
  • 夜の勉強は中途半端にやれ
    →寝ている間に情報が整理される
  • 時間の制約は判断を効率化させる
    →自分で締め切りを作る
  • 一日の行動予定表を書く
  • 問題解決に至るプロセスを書く
    書くことで脳内で組み立てようとしている情報を視覚化するのは、
    前頭葉の仕事を助けることになる
  • 些末な選択・判断を効率化させるルールを持っておくと、脳の力を有効に使える
  • 物の整理は思考の整理に通じている。忙しいときほど片付けを優先させよう
  • 脳の健全な働きを保つには、目を動かして積極的に情報を取ることが必要
    →一時間に一回は上下左右だけでなく遠くを眺める
  • MRで脳の画像検査をする

 うれしいことに、かなり実践していることが書かれていた。
お墨付きをもらえたような自信になった感がある。

 気をつけようと思ったのが、目を動かすこと。
これは意識しないとできない。
しかし、メガネをかけていると焦点がある視野が狭まるので、
目を動かしにくくなると思う。
とはいえ、メガネをかけていると脳の働きが鈍くなる、
というような話は聞いたことがないので、あんまり関係ない?

 日常の習慣を変えるべき、という考え方は同意。
そういう意味ではlifehack本とも言える。
目次も章毎のまとめもあり、内容を把握しやすく読みやすい本だった。
★4つ。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:やる気のスイッチ!

やる気のスイッチ!
やる気のスイッチ!
  • 発売元: サンクチュアリ出版
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2008/11/21

★★★★☆

やらなくちゃいけないことはあるのにやる気が出ない…
決心して始めたけれども、長続きしない…
そんなとき、どうすればいいのだろうか?

本書では、「夢実現プロデューサー」山崎拓巳氏が、
「やる気」を出したり、長続きさせるための「スイッチ」を紹介している。
山崎氏のこれまでの足取りについては「山崎拓巳の道は開ける」に書かれている。

その「スイッチ」の内容の例は以下のようなもの。

  • 夢は過去完了形
    夢は実現した姿をイメージする、の発展形
    達成してから2、3年は経つという落ち着いた気持ちをセッティングする
  • モヤモヤは原因をすべて書き出す
    文字に起こすと大したことなかったりする
    解決したすっきりした気分を想像してから取り組む
  • 過去は変えられる
    過去は解釈だから、というのはどこで読んだのか…
  • 意識への問いかけ方
    「どうしてないか」ではなく「どうしたらうまくいくか」にする
  • 変化はゆっくり、ひたすら反復
  • セルフイメージを上げるには、目指す人になったふりをして暮らしてみる
  • 悩みは解決されたときの気分を想像する
  • もしも自分欲求だけでは、心が動かなくなったら、「公」を加えたらいい。
    「欲」+「公」=「志」
  • やる気の正体は「集中」であって「興奮」ではない。
    興奮してテンションを上げるのではなく、集中して、「テンション高めの平常心」をキープする。
  • 目の前の小さなことを、ものすごく丁寧にはじめる。
    →作業興奮
  • そんなときは、自分をだましだまし、うまくちょろまかしてその気にさせる
  • 「やりたいこと」を探そうとしてもなかなか見つからない。視点を変えて「役に立てること」を探し始めると答はすぐにみつかる
  • 日常生活には「やらねばならないこと」が無数にあるが、その一つ一つに対して丁寧に、全身全霊で取り組んでいくことだ。必ず「ああ、このことが好きだな」と思うことが見つかる。
  • 落ち着く
    手首から先の力を抜く→肩の力も抜ける
    ゆっくり呼吸
    動作をわざとゆっくりに
  • 嫌いな人から学ぶ
    「この人のここが嫌だな」と感じたらこの要素と同じものが、自分にもあるんだと気づこう。

 読んで気付く人もいるだろうが、決して彼のオリジナルばかりではない。
ナポレオン・ヒルや脳科学や潜在意識やNLP的な内容が集められている、
というイメージの方が正しいだろう。
逆に言えば、そういうノウハウを一ヶ所で学ぶことができる。
上に挙げたような本を読めば、本書の内容と出会うこともあるだろう。

 というように様々なコツ(lifehackと言ってもいいと思う)がまとめられているので、
自分に合うと感じたものを試してみると良いだろう。★4つ。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru