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感想メモ:仕事頭がよくなるアウトプット勉強法

仕事頭がよくなるアウトプット勉強法
仕事頭がよくなるアウトプット勉強法
  • 発売元: サンマーク出版
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/03/16

★★★☆☆

勉強は、アウトプットを前提とすることで身につき方が違う。
言い換えれば、目的意識をきちんと持った勉強をするべし。

という考え方にはとても賛成できる。
「できた方がいいから」という勉強は身が入らないこと甚だしい。
これは勉強に限らずトレーニングだって同じ話。

人間とは不思議なもので、「やらなくても何とかなる」
という気持ちが心の片隅に少しでもあれば、
どんなにやる気を出したかに見えても、
結局のところ、集中力は続きません。

他にも色々なノウハウが書かれているが、
細かい部分は好き好きなので、
気に入った部分を取捨選択していけばよいのかな、
といういつも通りの結論になってしまった。

オススメ度は★3つです。

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感想メモ:鷲の人、龍の人、桜の人 米中日のビジネス行動原理

鷲の人、龍の人、桜の人 米中日のビジネス行動原理 (集英社新書)
鷲の人、龍の人、桜の人 米中日のビジネス行動原理 (集英社新書)
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 714
  • 発売日: 2007/02/16

★★★★☆

日本の中で生きているだけでも、
アメリカ、中国に関するニュースは日々入ってくる。

その中で、彼らの行動原理は何なのか?
ということについてわかっているといないのとでは、
理解も随分と変わってくる。
日本人の感覚としてはありえないことでも、
彼らの感覚からすると当たり前だったりするからだ。

もちろんアメリカ人や中国人にも個体差はあるのだが、
そこにはある程度目をつぶって、理解しやすいように
タイプ化されている。
わかりやすく読めるだろう。

いくつかその例を挙げてみる。

アメリカ人は「わける人」
日本人は「合わせる人」
中国人は「はしょる人」
  • アメリカ人:基準(スタンダード)を自由に決めて守らせる
  • 中国人:一対一の関係で仲間(圏子)をつくる
  • 日本人:働く「場」のいうことをきく

これらを踏まえた上で、和風の良いところを磨きつつ、
中国やアメリカの良いところを取り入れてミックスするのが
今後日本人が世界で活躍していく道だろう、という結論は頷ける。

オススメ度は★4つ。良い本でした。

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感想メモ:ビジネスに日本流、アメリカ流はない

ビジネスに日本流、アメリカ流はない
ビジネスに日本流、アメリカ流はない
  • 発売元: 東洋経済新報社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2005/04/27

★★★☆☆

コマツアメリカ元社長の中村健一氏。
25年アメリカに滞在してきた氏が語る、
日本/日本人とアメリカ/アメリカ人の違い。
そして両者がお互いの長所を活かしつつ
ビジネスを進める上での秘訣。

「鷲の人、龍の人、桜の人」が米、中、日の比較だったのに対し、
本書は日米のより詳細な比較となっている。
まず「鷲の人」に目を通してから、アメリカについて
より理解を深めたい人は、本書を読むと良い感じ。

日本人は確かに何事をやるにも用意周到で効率良く仕事を進めていく
スマートさがあり、たとえて言うならスピード感ある小さな歯車である。
しかし、この小さな歯車では効率良く回ることができても大きな力は
伝えることはできない。
一方アメリカ(人)はとてつもなく大きいフライホイールで
なかなかイナーシャがかからずイライラする場面もあるが、
一度回り出すともう止めることができないほどの力で回転する。

中村氏はアメリカ人相手のプレゼン前にはジョークを欠かさない、
というかなり外向的な人で、相手を理解する努力も怠らなかった。
だからこそアメリカでも実力を発揮できたのだろうし、
その働きが評価されコマツアメリカの社長にもなったのだろう。
逆に言えば、中村氏のような人はアメリカ以外の場所に行っても
実力を発揮しただろうし、評価されただろう。

しかし、一般的な日本人は、中村氏のようなタイプではない。
むしろもっと大人しい人が多い。
そういった人がアメリカで実力を発揮するには、どうしたらいいのだろうか。
内向的な性格を根性で改造して、渡り合わないといけないのだろうか。
あるいは、そういった環境に向いている人がその役割を担うべきなのだろうか。
といった点について考えさせられたが、明確な答えは出なかった。

アメリカ人と仕事をする人には参考になるだろう。
また、英語の勉強法についても1章割かれている。内容はとても正統派。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:アイデアのちから

アイデアのちから
アイデアのちから
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2008/11/06

★★★★★

イイハナシだったな〜、と思いつつも、
一週間後には何の話だったか思い出せない。

くだらない話なのに、妙に印象に残っている。

どうせなら後者になりたい、と思うのは私だけではないだろう。

本書はアイデアを「記憶に焼きつく」ようにさせるための秘訣を、
わかりやすいフレームワークとして説明している。
確かに、このフレームワーク自体が「記憶に焼き付く」ものでなければ、
あまり説得力もないものだ。

その秘訣は「SUCCES」の6文字。

Simple:明快である
Unexpected:意外性がある
Concrete:具体的である
Credible:信頼性がある
Emotional:感情に訴える
Story:物語性

これをチェックリストとして、自分のプレゼンなりアイデアなりを
見直してみると良いだろう。

わかりやすくて実用的。良い本です。
オススメ度は★5つです。

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感想メモ:ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ
ジーン・ワルツ
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/03

★★★★☆

著者は「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊氏。

題材は、不妊治療、代理出産、医療制度。
登場人物の口を借りての霞が関に対するメッセージは強烈。
お前等が無能なせいで医療の現場が崩壊してるんだ
一体どうしてくれるんだ、という感じ。
小説なので、どの程度現実に即しているのかが不明なので判断に困るが、
内容から察するに8割方正しいと読んだ。(本当のところは知らない)

不妊治療に関しても、保険適用にしないことに対する国への批判は
非常にまっとう。
子供を作ろうとしている人たちをサポートする姿勢を示さず、
何の少子化対策なのか。

ネタバレになるので詳細は書かないが、最後の展開はやり過ぎの感。
あんなの許されることではない。(何がかは、読めばわかると思います)

作者の力量は確かで、読ませる力がある。
一方で?という部分もあった。
ということで、オススメ度は★4つです。

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感想メモ:奇跡のリンゴ

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
  • 発売元: 幻冬舎
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2008/07

★★★★★

農薬を使わないでリンゴを作るということは、特段に難しいことらしい。
野生のリンゴは酸っぱく、身も小さい。
しかし、品種改良を繰り返した結果、
味の良い大粒の実を数多くつけるようになった。
その代償として、農薬なしでは成育できなくなってしまったのだ。
他のものは無農薬でできても、リンゴはムリ。
リンゴ農家の愛だでは、「常識以前」ということらしい。

その不可能に近いことに立ち向かい、
そしてついに成し遂げたのが木村氏。

数年やってみてダメだったら、諦めるのが普通だ。
それを木村氏は、何年も何年もトライし続けた。
当然、実がならないのだから、収入もない。
そんな中、なぜ続けたのか。
どうやって不可能を可能にすることができたのか。
実際に読んで確かめて欲しい。

情熱というもののすさまじさを見た。
オススメ度は、文句なしの★5つです。
すばらしい本でした。

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感想メモ:運動会で1番になる方法

運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル
運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル
  • 発売元: アスキー
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2004/10

★★★☆☆

著者は東大の深代教授。
陸上短距離では、アフリカ系を除くと
世界で最も速い記録を持っているのは、実は日本人。
それは近年の研究の結果、体幹と股関節を活かすことが
重要だとわかってきたから。
そこで、紹介しているドリルに従って
股関節を活性化させると、足が速くなりますよ!
という内容。

股関節を活性化させるとは、腸腰筋を使うということ。
腸腰筋は足を上げる筋肉だが、一方太ももの筋肉でも
足を上げることはできる。
更に、腸腰筋は身体の奥深くにあるので意識しにくい。
従って、腸腰筋を活性化させようとしていたつもりが、
実は太ももが鍛わってましたこんにちは!
ということになる危険性がかなり高い。

正直、本を読んだだけで正しいトレーニングができるとは思えない。
そういう人のためにDVDもあるよ!
ということなのかもしれない。

体幹と股関節が重要、という内容自体は同意なのだが、
この本を読んでマスターできる人は一握りだろう。
ということで、オススメ度は★3つです。

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感想メモ:打撃の神髄-榎本喜八伝

打撃の神髄-榎本喜八伝
打撃の神髄-榎本喜八伝
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2005/04/27

★★★☆☆

イチローよりも早いペースで1000安打を達成した、
元祖安打製造機。
波が大きかったようだが、
稲尾や榎本に対してのみ、
肘に負担がかかるフォークボールを
投げていたというエピソードからも、
そのすごさは伝わってくる。

榎本のバッティングだが、
その完成には、なんと合気道が大きく
関わっている。
立ち方、体の使い方は合気道の師範から
教わってから、
バッティングの境地にたどり着いたそうなのだ。

いまでこそ、陸上の末續など
武道をスポーツにも活かすという流れがあり、
股関節の重要性も認識されている。
しかし当時は、やはり異端であったようだ。

榎本がその境地にいられたのは、
ごく短い間でしかなかった。
それは合気道の教えを体現できなくなったからなのか、
その教えに何かとても繊細な感覚のようなものが必要だったからなのか、
そのあたりはよくわからない。

榎本は今でいうと広島の前田が最も近いタイプだと思う。
コンスタントに結果を積み上げていく
イチローとの違いはどこにあるのか。
前田の場合は怪我に悩まされているが、
榎本の場合はどうなのだろうか。
知りたいところだ。

野球やスポーツが好きな人向け。
オススメ度は★3つです。

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感想メモ:経営者の条件

ドラッカー名著集1 経営者の条件
ドラッカー名著集1 経営者の条件
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2006/11/10

★★★★☆

ドラッカー名著集の一つ。
経営者とは何をする人か?
そのためには、どうあるべきなのか?

主張は明確。他の著作と同様、

成果に集中する

ということになる。

成果をあげるために、

  • 貢献にフォーカスし
  • 時間管理し
  • 強みに集中し

意思決定する。
これらは、成果をあげるための
二次的なものとして考えられている。

成果を上げる経営者達は、八つのことを習慣化していたという。

  1. なされるべきことを考える
  2. 組織のことを考える
  3. アクションプランをつくる
  4. 意思決定を行う
  5. コミュニケーションをとる
  6. 機会に焦点を合わせる
  7. 会議の生産性をあげる
  8. 私はではなくわれわれはを考える

以下、頭に残った部分のピックアップ。

成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。
時間の四分の一以上が会議に費やされているならば、
組織構造に欠陥があると見てよい。

会議が多いのは日本企業の特徴。
本当に時間を有効に使っていると感じられる会議に出てみたい。

時間はとても大事。しかし、自分の時間の使い方を
きっちり把握している人は、案外少ないのではないか。
そして、まずそこから取り組めとドラッカーは言う。

仕事上の関係において成果がなけれは、
温かな会話も感情も無意味である。

コミュニケーションも、土台は成果だ、ということ。

弱みに配慮して人事を行えば、
うまくいったところで平凡な組織に終わる。

弱みの補強に重きをおくのが日本文化。
しかし、強みを活かす方が重要という主張だ。
(参考:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう

最後に、意思決定は本当に必要かを自問する必要がある。
何も決定しないという代替案が常に存在する。

活動は成果に見えるので、やりたがるが、
やらなかった方がマシというケースも
残念ながら存在する。

まとめると、成果をあげるのが一番大事。そのためには

  1. 時間が何に使われているかを記録する
  2. 貢献に焦点を合わせる
  3. 強みを活かす→行動する
  4. 最も重要なことに集中する
  5. 意思決定し合理的に行動する

ということ。

学生の頃読んでもイマイチ良さがわからなかったが、
読む時期によって本の価値は変わる。おもしろかった。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:IQってホントは何なんだ?

IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/08/09

★★★☆☆

IQというと、頭の良さでしょ?と思う。
では頭の良さの定義は?と言われるとよく分らないわけで、
本書は頭の良さ=知能について書かれた本。

まず知能の定義だが、紹介されているものはかなり衝撃的。

知能とは知能テストで測ったものである
テストで測れるのは知能の一部のパラメータ


確かにその通りなんだが、元も子もないような。

各パラメータと相関を持つ、一般知能(g)が存在しそう

ということなのだが、その一般知能を正しく測定することは
やはり難しそう。

脳が大きいとIQは高い傾向
しかし影響そのは10%くらい
IQは生涯にわたって安定
IQが高いと長生きする
遺伝がIQに与える影響は強い
IQの平均値に男女差はない

他はいいとして、3つ目のが衝撃的。
ただし、相関があるというだけなので、因果関係は不明。

結論としては、IQと一般知能に相関がありそう。
ただどうやって測るかが難しい。
IQは遺伝でかなり決まる。
といったところ。

IQが100を平均とした標準偏差から算出されていることは、
知っておいてもよい知識。IQ15が1標準偏差分。
従って、IQ115の人は上位16%ということ。

一方、IQが高いからといって成功するとは限らない、ということが
書かれているのが「天才!」。合わせて読むと良いでしょう。

教養として読むと良い本。オススメ度は★3つです。

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