「★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:心のなかの幸福のバケツ

心のなかの幸福のバケツ
心のなかの幸福のバケツ
  • 発売元: 日本経済新聞社
  • 著者: ドナルド・O・クリフトン , トム・ラス
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2005/05/25

★★★☆☆

さあ、才能(じぶん)に目覚めようの著者ドナルド・クリフトンは、
「ポジティブ心理学の祖父」と呼ばれているそうだ。
ギャラップの元会長でもある。

この本は、彼の生涯をかけたポジティブに関する研究のまとめとして、
彼の孫のトム・ラスがまとめたもの。
いわゆる「成功の法則」的な本は、こういった研究が元になっているのだろうか?
というくらい内容は共通している。

興味を引いた部分をいくつかピックアップしてみる。

ネガティブな感情を抱くことは、たばこを吸うこと以上に寿命を縮めてしまうのだ。
「豚に歌を教えようとしてはいけない。
時間の無駄だし、豚だって迷惑だ」

弱点の補強よりも、長所を伸ばすほうが、簡単だし効果も高い。
しかし普通の親や教師は、弱点の方に目が行ってしまう…

友達や家族が毎日新聞、僕のバケツに水を注いでくれていたおかげで、
つらいときや苦しいときも、その水が枯れることはなかったのだ。
これまで、「どうして、自分だけこんな目にあわなければいけないんだ」と思ったことはない。

これだけ聞くと、幸せな家庭な育ってよかったね、と思うだけだが、
著者は若くして全身を癌に侵されている、と知れば
上の言葉の重さがまるで違ってくる。
果たして、自分が同じ境遇にあってこう言い切れるだろうか?

ポジティブになるための5カ条
1. バケツの水をくみ出すのをやめる
2. 人のよいところに注目する
3. 親友をつくる
4. 思いがけない贈り物をする
5. 相手の身になる

自分としては、相手を褒めようとしていても、
相手がそう感じられなければ意味がない。
相手のことを知り、最も喜ぶようなやり方で気持ちを伝えよう。

積極的な心を説く中村天風氏の本は戦後すぐの話だし、
「マスターの教え」などはもっと前。
そういった経験則を、学問としてきちんと研究したというのが、
クリフトンの功績なのかもしれない。

楽しいことばかりではない日常で、
ポジティブの重要性を頭ではわかっていても、ついおろそかになりがち。
この本を読むことで、再確認できた。
オススメ度は★3つです。よい本でした。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:仕事のポーション

仕事のポーション ビジネスパーソンのための疲労回復術
仕事のポーション ビジネスパーソンのための疲労回復術
  • 著者: ローラ スタック
  • 発売元: ヴィレッジブックス
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2009/06/20

★★★☆☆

ポーションというと、FFで出てくる薬草的なアレだ。
発売されたりもしたね。
FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY POTION

この本は、仕事でHPやMPが少なくなりがちな人に、
消耗を少なくしたり、回復するためのコツが紹介されている。

HP、MPではなく「エネルギー」と言っているが、
まぁ似たようなものでしょう。

大まかには

  • 仕事を効率的に行うというライフハック的な話
  • きちんと回復のための時間や場所を確保するという話
  • 人間関係や生き方といった話

など。

個々の話は読んだことがあるものが多いが、
対象範囲が広く、網羅的なのが特徴。
これ1冊で汎用性はかなり高いでしょう。

読んでみておもしろかった部分は以下の通り。

90分のエネルギーの流れのピークがあり、
その合間に10〜20分のスランプが見られるのです。
(中略)
ベストな対処法は、このパターンを理解して逆らわず、
それをうまくやり過ごすことです。

ずっと根詰めてやりすぎるより、
定期的に休んだ方が効率いいのかもしれませんなぁ。

人の行動の裏にいつも意味があるとはかぎりません。
ただ機嫌が悪いだけということも多いのです。

これはつい気になっちゃいますが、
あんまり気に病んでてもMPの浪費ですよね。

個々の分野については、以下がオススメです。

そうじ:新・片づけ術「断捨離」
整理術:はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
IT:グーグル時代の情報整理術
脳科学、習慣:脳が教える! 1つの習慣
プラス思考:ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則

HPやMPが0になって寝込む前に、
自分の体は自分でケアしないといけませんな。
オススメ度は★3つです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール

あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール (アスカビジネス)
あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール (アスカビジネス)
  • 発売元: 明日香出版社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2009/06/08

★★★☆☆

30代というのは、仕事の経験も積んで、
会社、業界、社会の事情もわかってくる。

「で、どうしようか。」
なんてことを考え始めるお年頃ではなかろうか。
この本は、そんな人を対象に書かれている。

著者はリクルートから33歳で独立し、ITベンチャーの社長となった小倉氏。
彼が考える、30代でやるべきこと、考え方、習慣などが紹介されている。

だって過去は変えられないじゃないですか。
だったらそれはすべてよかったことにした方がいいんです。
過去を活かすかどうかは自分で決められる。
だから、過去に起きたことはすべていいことなんです。

確かに理屈ではその通りなのだが、心の底からそう思えるようになるには、
かなり訓練が必要だろうなぁ。

『緊急でない重要事項』をどれだけ行ったかで、その人の人生が決まる。

「7つの習慣」に出てくる有名な話。
外から締め切りを切られていない仕事は、それが大事だとわかっていても
なかなか進められないもの。だからこそ、それができる人は少ないのだ。

君の天命は何か?これまでの自分の人生につじつまが合う物語を見つけることが天命だ。

といわれても、すぐには見つからないのが普通だ。
そのヒントとして、「ストレス裏返し法」が紹介されている。

人は自分の価値観に反する行動を取っている時にストレスを感じる。
君がストレスを感じている場面はどんな場面だろう。
それを裏返すんだ。そこに君の天命のヒントがある。

これなら簡単にチェックできるので、少し自分を見つめ直してみるのも、
よいのではないでしょうか。

Steve Jobsの「connecting the dots」という言葉を思い出す。
興味があることには首をつっこんで、つなげられる点を
たくさん持っておいた方がよいのだろう。

2ページ1項目の構成。
誰しも心に響く部分があるのではないかと思う。
オススメ度は★3つです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:小娘たちに飛距離で負けないための授業

小娘たちに飛距離で負けないための授業―物理の力で宮里藍を抜け!HS40で250ヤード打法 (ゴルフダイジェスト新書)
小娘たちに飛距離で負けないための授業―物理の力で宮里藍を抜け!HS40で250ヤード打法 (ゴルフダイジェスト新書)
  • 著者: 八木 一正
  • 発売元: ゴルフダイジェスト社
  • 価格: ¥ 900
  • 発売日: 2006/09

★★★☆☆

パワーは体重に比例するから、華奢な女子プロゴルファーよりも
その辺の男性の方がパワーはあるはず。
なのに、飛距離ではかなわなかったりする。
それは、体の使い方が違うからだ。

著者は物理の先生で、ゴルフのスイングを物理的に分析した本。
「スーパージャイロ打法」という打ち方を提唱されているが、
手塚一志氏の「バッティングの真実」などで言われている「ダブルスピン」のこと。
背骨の第1軸と、両腕を軸にした第2軸の二つの回転を使ってホニャララ、という話。

また、「頭を動かすな」などの常識が、現実とは違っていることが示されている。

藍ちゃんがスタートの位置から最も右に寄った時の頭の位置は、
なんと22センチも右(飛球線後方)です。
それもダウンスウィングからインパクトの前後にボールが飛ぶ方向とは逆向きに、
頭を移動しながらスウィングしているではありませんか。

飛距離を伸ばすと言うと、ついウエイトトレーニングと安易に考えがち。
しかしそれ以前にやるべきことはある。
理にかなった体の使い方をすること、
そしてそれ以前に、体の力を活かせるスイングができる体にすること、
体の一部分を酷使していると、練習を重ねれば重ねるほど、
負担がかかってケガにつながってしまうからだ。

などと、ゴルフも別にやらない私が書いてみるテスト。

特に深く考えることなくしている動作の、
物理的な意味を知っておくのはよいことだと思います。
メンタル面は、インナーゲームがオススメです。
オススメ度は★3つです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術

図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術
図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術
  • 発売元: サンクチュアリパプリッシング
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2010/01/23

★★★☆☆

ファイリングから机上、引き出しのレイアウト、
手帳の使い方、ノートの取り方など、仕事をする上での基本が書かれた本。
かなり基本的なことから書かれている。新社会人向け?

そんなことまで教わったことないよ?というところまで
書いてくれているので、新しい発見も。
その上で試行錯誤し、自分にあった形にカスタマイズして
落ち着いていくのだろう。
個人的にはカスタマイズ済みの部分が多かった。

また、はやりのデジタルツールをバリバリ活用!というより、
むしろスキャンとかするのも手間でしょ?といったテイスト。
あくまで、基本を知りたい、という人向け。
その方法を実践するツールまで、合わせて紹介してくれると、
なお良かったのに、と感じた。

オススメ度は★3つです。
自分の仕事の環境を見つめ直す、よい機会になりました。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:超訳 ニーチェの言葉

超訳 ニーチェの言葉
超訳 ニーチェの言葉
  • 発売元: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 価格: ¥ 1,785
  • 発売日: 2010/01/12

★★★☆☆

どんな本なのかと思ったら、確かにニーチェさんの言葉が書かれている本だった。
ただし、哲学的な、難解な言葉が並んでいるわけではない。
1ページ1項目で、人生訓的な感じ。
中村天風氏のほんとうの心の力やドラッガーの仕事の哲学と同じ形式。

ニーチェ!というと、なんか難しいそうで身構えてしまう感じがするが、
この本に関してはそういうものではなく、
「人生楽しくやっていこうよ」
というトーン。

いつも機嫌よく生きていくコツは、人の助けになるか、誰かの役に立つことだ。
そのことで自分という存在の意味が実感され、これが純粋な喜びになる。
自分自身と友人に対しては、いつも誠実であれ。
敵に対しては勇気を持て。
敗者に対しては、寛容さを持て。
その他あらゆる場合については、常に礼儀を保て。
他人をあれこれと判断しないこと。
他人の値踏みもしないこと。人の噂話もしないこと。
あの人はどうのこうのといつまでも考えないこと。
そのような想像や考えをできるだけ少なくすること。

どれもとてもごもっとも。
気をつけていきたい、と思いました。

たとえば、独創的な人間の特徴の一つは、すでにみんなの目の前にあるのに
まだ気づかれておらず名前さえ持たないものを見る視力を持ち、さらにそれに
名称を新しく与えることができる、ということだ。

なるほどなぁ。
例えば、歩いていて前から向かってくる人と、ことごとく同じ方向によけてしまい、
ぶつかりそうになってしまうことを、
「ぺぽんぬぽすぴょろぽぽ現象」と名付けてみる、とかそういった話ですか?
(違います)

よく生きるために、自分を侮蔑しないためにも、
理想や夢を決して捨ててはならない。

ですよね。このタイミングだからこそ、なおさら心にしみます。

なんかこういった本はニーチェさんの言葉じゃなくてもいいような気もしますが、
哲学って「人生を生きやすくするためのもの」だって、どこかで読んだ気がする。
そういう意味では、哲学者の言葉の、とても適切なまとめ方なのだろう。
オススメ度は★3つです。自分に響く言葉を見つけましょう。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:知的野蛮のすすめ

知的野蛮のすすめ―異才がビジネスを動かす
  • 著者: 小川 明
  • 発売元: ティビーエス・ブリタニカ
  • 発売日: 1988/01

★★★☆☆

冒頭で、今は「変化の時代」だとし、
その理由として以下のように語っている。

第一は世の中の急速な国際化、情報化、高齢化ということだ。
次は技術革新のスピードが激しいことだ。
そして、第三は人々の普通の暮らしにおける価値観の変容があげられる。

特に違和感ないかと思う。
が、実はこの本、1988年の本だ。
逆に言えば、「最近変化がゆるやかだな~」などと
感じられる時代なんてないのだろう。
少なくとも暮らしている人々にとっては。

他にも、現在でも通用するような部分が随所にあった。
「丸金、丸ビ」というような表現はさすがに使わないが、
「勝ち組負け組」といい換えれば、話はスムーズに通じる。
そしてなんと、最近流行りの「残念な人」というフレーズも出てくる。

ディテールだけでなく、コアとなるるメッセージもそうだ。
感性を磨き、行動を起こせ。現代でもそのまま通じる。
考えすぎるより行動。おっしゃる通りです。

オススメ度は★3つです。
「変化が激しい」から「変化に対応できる」ことが求められる、
という基本はこれからも変わらないでしょう。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:仕事するのにオフィスはいらない

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 798
  • 発売日: 2009/07/16

★★★☆☆

いわゆるノマドワーキングについて。
ちなみに、私が昔やったゲームでは、読み方はノーマッドだった。
ノマドだと、
「それはどの窓ですか?」
「野窓です」

という感じがしてしまう。(しません)

読み方はさておき、ノマドワーキングとは、
「職場以外でも、どこでも仕事ができる働き方」という意味合い。
私もこの考え方にはとても共感できる。

だって、職場って仕事はかどらなくない?
話しかけられるし、電話かかってくるし、知ってる人が関係ある話してるし。
集中して考えごととか、ムリだと思うんですよ。
そして周りの人にそう聞くと、みんなそうだって言うんですよ。
一体職場ってなんだろう。

それであるとき困って、スタバとかに行ったときに書類広げてみたら、
これがまたサクサク進むわけですな。
頭を使う仕事だと、効率(所要時間)は簡単に5倍近く変わる。
考える仕事は絶対外でやった方がいい、と確信したね。

これを私はディストラクターという言葉を使ってきたが、
この本では「アテンションコントロール」というこの本で説明している。
まぁ同じことですな。

「アテンションコントロールは究極の個人のパワーだ」

著者は、集中力が必要とされない作業とされる作業に分け、
気分に合わせてそれぞれを割り当てているそうだ。
情報の「取得・整理」が前者、「掘り下げ・連携」が後者としている。

他にも、ノマド強者である著者の使用ツールが紹介されているので、
知らない便利そうなものがあったりして参考になる。

BylineはMobileRSSでもいいと思っていたが、
元サイトもオフラインで読めるようだ。さすが600円。

日経テレコン21を証券会社経由だと無料で使えるとか、
良い情報がいろいろ得られた。読んで良かったと言える本だった。
オススメ度は★3つです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:人生がうまくいく「よい習慣」

人生がうまくいく「よい習慣」 (こころライブラリー)
人生がうまくいく「よい習慣」 (こころライブラリー)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2003/09

★★★☆☆

精神科医である著者が語る、よい習慣とは?

プラス思考、リズム、食と生活、観察、愉しむ、メモを取る、
という6つの軸で説明されている。
基本的に、著者の習慣のオススメという形。

「しびんの勧め」があったりと、全ての項目が全ての読者に合うわけはない。
よいなと思ったものを、ちょっと試してみるという読み方が良いだろう。

私がメモしたのは以下のようなところ。

私が、よくユニークな収集家の例として挙げているのですが、
漫画家の横山隆一氏の趣味は、なんと「すね毛収集」でした。

とりあえず吹いた。

こんなことばかり書いてあるのではなく、
むしろ自分の考えに近いことも多く書いてあったので、
新鮮味がなくてこういう方に目が行ってしまっただけです。
すみません。

オススメ度は★3つです。
プラス思考は健康にいいようです。

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru