「★★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

ティナ・シーリグ
阪急コミュニケーションズ 2012-05-31
¥ 1,470

★★★☆☆

自分の中で無意識に設定している、
思考を制限している枠に気づき、
それを外して考えること。

成功を生み出すのは行動しかない。
トライのないところに成功はない。
失敗は成功の必要条件と捉えること。

こういったことが大事なことは、
頭で理解しているだけではダメで、
実感を伴い、腹に落ちて理解していないと、
行動には結びつかない。

この本で紹介されているのは、
まさにそういったことを身につけるために行われている、
スタンフォードでの集中講義(実習?)の内容。

クリエイティブな活動をしている時は、
通常なら新しいアイデアを退ける部位の機能が
低下すると考えられるのです。(p16)
クリエイティブな人たちは、
この機能を停止させるコツを身につけていて(p16)

元々クリエイティブなことができる人もいるが、
日本人は、教育的な背景からそういった人の割合が
少ない気がする。

この本は、クリエイティブな思考をするコツを得ることは可能だ、
という希望と考えられると思う。
ぜひこういった教育が、日本の学校でも
実施されるようになって欲しい。

ティナ・シーリグ
阪急コミュニケーションズ 2012-05-31
¥ 1,470


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:人生教習所

垣根 涼介
中央公論新社 2011-09-30
¥ 1,785

★★★☆☆

小笠原諸島で行われる、
「新しい認知を確立させ、新しい生き方の指針となるセミナー」。
全国から参加者が集まったそのセミナーにおける、
参加者の行動や内面が描かれている。

4人のタイプが異なる中心人物がいて、
誰もが、誰かしらに共感する部分があるように
書かれていると感じた。

何も問題を抱えずに生きている人なんていない。
それならば、そんな自分をどのように認識し、
どのような姿勢で生きていくか

それこそが、その人の人生の質を
規定するものなのだろう。

そして、そんなこと言われても、すぐに
はい、そうですか、と自分の考え方を
変えられる人なんていない。

この物語を読むことで、自分のなかにある
何かに気づくヒントを得る機会となれば、
読んだ価値は十分あると言えるだろう。

私の中に刺さったのは以下の部分。

無意味な心の規制さえはずせば、
足の竦みなどなくなる。

ただし、その自由と引き換えにするもの……つまりは覚悟だ。

私がこの本を読んで連想したのは、喜多川泰氏の著作。
この本がおもしろいと思った人は、
喜多川氏の作品がヒットする確率は高いでしょう。

垣根 涼介
中央公論新社 2011-09-30
¥ 1,785


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:頭を5cmずらせば腰痛・肩こりはすっきり治る!

★★★★☆

タイトルに惹かれて読んでみた。
もっともだ、というのが読んでみた感想。

「姿勢が悪い」といってまず思いつくのは、猫背の姿勢。
しかし実は、椅子にふんぞり返って座っている姿勢も、
背骨を垂直にすれば、同じ頭が出ている姿勢になる。
猫背もふんぞり返っているのも、実は同じ崩れた姿勢なのだ。

頭の移動5〜15cm、背中の前傾10〜30度
わずかな数字に見えるが、この程度で体のバランスは崩れ、
その結果肩こりや腰痛につながってしまうのだ。

それは、以下のような流れ。

1 多くの場合、頭の位置から姿勢は崩れる。
2 頭の位置変化から、背中が丸まって頭突き出し姿勢になり、
首から肩が硬化する
3 頭突き出し姿勢を補正するため、体全体の姿勢は崩れる

以下、おもしろかった部分。

実は、後頭部のつけねの筋肉の間には太い神経がとおっています。

後頭部のつけねの筋肉が緊張すると、この大後頭神経が刺激され、
その結果、後頭部から頭頂部にかけて頭痛がおきると考えられます。
モデルにおける「正しい」姿勢→衣装などをより美しく見せる姿勢
ダンサーにおける「正しい」姿勢→表現したい演技などが寄り際立つ姿勢
仕事における「正しい」姿勢→楽に仕事が続けられる姿勢

数分でできる姿勢矯正エクササイズも紹介されているので、
興味がある人は試してみると良いと思う。

オススメ度は★4つです。
個人的には、足や腰の歪みから頭の位置がずれる、
という流れもあるのだと思います。


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:人生を好転させるたった2つのこと

★★★★☆

いきなりその「2つ」を書いてしまうのは
あまりにもひどいので書かないが
(と言いながらちょっと書いちゃうけど)、

「自分が情熱を持てること」を見つけて、
それに向けてがんばりましょう

ということ。
ソース」や本田健氏の本を読んだ人には
なじみのある考え方かもしれない。

以下、頷かされた部分。

「あなたがいつも報われずに苦しんでいるのは、
自分の好きなことをやっていないからなのでは
ないでしょうか」
人間は成功そのものより、その余韻に浸りたくて
がんばっているのです。
ならば、その感情を先取りして、
初めから喜んでしまいましょう。
大切なのは、自分だけでなく別の誰かにも
喜びをもたらすことです。
「自分以外の誰かのためにやる」という利他の精神がなければ、
あなたを成長させるような進展も大きな成果も決して望めません。

「人生の舵を自分が握っているか?」
と聞かれるとドキッとする人も多いだろう。
オススメ度は★4つです。

最後に、なでしこジャパンの宮間選手の言葉。

「朝、目が覚めた時、もしその日一番やりたいことが
サッカーじゃなかったら、私はその日に引退する」

その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:運の管理学 人生に「結果」をもたらす幸せの方程式

★★★★☆

「運はマネージメントできる」
何とも刺激的な話。

著者はその内容を、
「ラックマネージメント」という運の管理学として、
その確立したそうだ。

その根幹をなす5要素は以下の通り。

  • 「身の程」を知ること
  • 「天の時」を活かすこと
  • 「地の利」を活かす個と
  • 「人の和」を高めること
  • 「実力」を高めること
  • 人は環境に反応する。
    だから、環境を整えることが、
    無意識に入ってくる情報を変え、
    結果として行動が変わり、運が良くなる。

    「風水は環境脳科学である」
    これが著者による風水の考え方なのだ。

    「片付けが人生を切り拓く」
    「トイレ掃除をすると億万長者になる」
    というのも、同じことを違う形で
    表現しているのだろうと感じた。

    「運命を変えたければ、つきあう人を変えなさい」

    湿気った心に点火してくれる、燃えている人です。

    オススメ度は★4つです。
    「風水」というものに対する考えが変わった一冊でした。
    とりあえず見ぬ振りしている部屋の片付けをしよう。


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    感想メモ:体が硬い人のためのヨガ

    ★★★★☆

    ヨガの先生というと、
    体がグニャグニャにやわらかくて、
    謎のポーズを涼しい顔して決める、
    みたいなイメージがあるのではなかろうか。

    しかし、著者は
    「私の体も、ほとんど変わらず硬いままです」
    と書いている。
    それを額面通り受け取るのもためらわれるが。

    体が柔らかければいいってものではない。
    逆に、柔らかくならないからといって焦らず、
    体との対話を積み重ねていくことが大事

    というメッセージだと受け取った。

    1章がイメージや呼吸を使うなど、
    ヨガを行う上でのコツ。
    2章がイラストでのヨガのポーズの紹介。
    3章4章が、動きのコツと瞑想について。

    どこからどうみても女性向けの本だが、
    私のようにストレッチマニアの人は、
    色々な気付きがあるでしょう。
    オススメ度は★4つです。
    勉強になりました。


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    感想メモ:愉しい非電化

    ★★★☆☆

    電化製品、家電製品は、もはや私たちの生活の一部。
    なくなると相当の不便さを感じるだろう。

    一方で、それが本当に適切な設計になっているのだろうか?
    というところまで一般人が考えることはまずない。
    壮大なブラックボックスに囲まれて暮らしている、ともいえる。
    まぁ、便利だからいいか。みたいな。

    今まではそれでも良かったかもしれない。
    しかし原発事故以降、エネルギーの問題は
    一気に身近なものになった。

    使わない電源プラグを抜く、省エネ型の家電を買う。
    というところから、一歩も二歩も進んだ知識が、
    数多く載っている。

    例えば携帯の充電器、洗濯機。

    充電装置の充電効率は13%。
    待機電力をも合わせた全消費電力で割り算してみると、1.6%。(p35)
    電気洗濯機の「洗い」と「すすぎ」
    標準モード電力の場合…
    電力の6割、水の7割が「すすぎ」に
    使われていることがわかりました。(p55)

    えええそうだったの!?

    そしてここからが本番だが、
    電気を使わない「非電化製品」の数々を発明し、
    実際に作られているのだ。

    手押しでドラムが回ることで、ゴミを集める掃除機
    消費エネルギーは、桁が2つは違う。
    考えたこともなかったけど、
    確かに、ものを吸い込んで集めるのってすごく非効率。

    他にも、
    昼夜の温度差と対流で動作し、電気が要らない冷蔵庫
    など、おもしろい発明の数々が。

    もちろん最新の家電製品に性能は及ばない。
    しかし、世の中にはこれらの非電化製品を
    必要としているところがある。

    そう。電気が来ていない地域だ。

    モンゴルでは、著者が協力する
    「非電化製品プロジェクト」が進んでいるそうだ。
    電気を使わない冷蔵庫があれば、
    夏に肉が腐らずに済むので大助かりなのだ。
    モンゴル非電化プロジェクト

    ナイジェリアでも、電気を使わない、
    非常に安価なオレンジジュースの殺菌装置の開発が、
    州政府からの要請で進められているそうだ。

    まさに世界のためになる発明の数々。
    すばらしい。

    私もまずは、携帯の充電器をアダプターを
    コンセントから抜くところから…
    オススメ度は★4つです。


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    感想メモ:僕は君たちに武器を配りたい

    瀧本 哲史
    講談社 2011-09-22
    ¥ 1,890

    ★★★★☆

    タイトルが秀逸で、手に取った本。

    中身はというと、
    不況、グローバル化、国内市場の飽和といった条件の中で、
    これから社会に出ていく若者に対してのメッセージとなっている。
    どういうことを身につけて、何で勝負すればいいのか、
    といったことを「武器」と表現している。

    著者が投資家であることもあり、おおまかには
    投資家として生きることを勧めている。

    ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん、貧乏父さん」、
    勉強ブーム、就活ビジネスなどがザックザックと切られているので、
    こういう視点もあると、読んでおくとおもしろいかも。

    当然ながら、社会を生き残れるかは、この本を読んだ本人次第です。
    オススメ度は★4つです。

    瀧本 哲史
    講談社 2011-09-22
    ¥ 1,890


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    感想メモ:4年1組命の授業

    NHK「こども」プロジェクト
    日本放送出版協会 2003-09
    ¥ 1,260

    ★★★★☆

    小学校の先生というのは、大学の先生のように、
    高度な学問が求められるわけではない。
    一方で、子供たちに与える影響の大きさは
    大学の先生よりもはるかに大きい
    だろう。

    小学校で与えられるのは、知識というよりも、
    価値観、社会のしくみ、他人との関わりかた、
    そういった幅広いものだ。

    子供は鋭い。大人の言うこと、することはすぐ吸収する。
    それだけに、小学校の教師というのは、
    性格を含めた人間性までもが問われる、
    責任の重い職業なのだな
    、という感想を持った。

    父親を亡くした子供にどう接するか。
    それ以外の生徒たちに、その子供とどう接して欲しいか。
    そのことに対して、どう働きかけるのか。かけないのか。
    あなたが教師なら、どうしますか?

    金森先生の信念、覚悟には心を打たれた。
    具体的なエピソードは書かないので、
    ぜひ読んでみて欲しい本です。
    オススメ度は★4つです。

    NHK「こども」プロジェクト
    日本放送出版協会 2003-09
    ¥ 1,260


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru

    感想メモ:はじめの一歩を踏み出そう

    ★★★★☆

    職業人の中には、
    起業家、マネージャー、職人
    という3人の人格がいる。

    多くの起業が成功しない理由は、
    その3つの人格のバランスに問題がある…

    とてもわかりやすい考え方。
    25000社のスモールビジネスに対して
    アドバイスを行ってきた著者の言葉だけに、重みがある。

    多くの起業家では、
    「職人の割合が大き過ぎる」
    ということが、問題の原因であるようだ。
    自分でやろうとしすぎてしまうのですな。
    そうすると、人生と事業のバランスが逆転してしまう。

    あなたの人生の目的は、
    事業という生き物に奉仕することではない。
    反対に、事業という生き物は、
    あなたの人生に奉仕するはずである。(p111)

    この本の考え方は、
    事業を自分と切り離したパッケージとして、
    システム化することを意識した方がいい

    ということ。
    そのためには、数値化、マニュアル化が必要。

    以下、メモした部分。

    事業を立ち上げること、そして挑戦する価値のあるゲームをつくることによって、
    事業というコミュニティをつくることは十分に可能である。
    そしてコミュニティは誠実さ、意思、ビジョンといった理念が、
    言葉だけでなく実践される場となる。(p196)
    テレビのCMでは、最初の三〜四秒で売れるか売れないかが決まる。
    印刷物の広告では、購買の意思決定の七五%が見出しだけで行われる。
    実演販売では、最初の三分で売れるか売れないかが決まる。(p205)

    この本の著者は「史上最高のセミナー」で知ったのだが、
    正直その本を読んだときにはあまりピンと来なかった。
    が、この本を読んでみたら、かなり印象が変わった。
    自分の理解が浅かったのだろう。

    似たジャンルの本は、神田昌典氏の「成功者の告白」。
    あちらの方が、実体験に基づいたストーリーテリングという色彩が強く、
    こちらの方がストーリーは浅く理論の説明の色合いが濃い。

    ビジネスに関わる人であれば、
    何かしら得るものがあるでしょう。
    オススメ度は★4つです。
    起業を考えている人、経営に関わっている人であれば
    プラス1で、★5つです!


    その他の書評などはこちら。
    Socialtunes – haru