「★★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:「疲れない身体」をいっきに手に入れる本

★★★★☆

ロルフィングの施術者である藤本氏は、
「五感」の感覚器を活用することが特徴。

私たちの普段の生活では、外の世界との関わりの大部分を
視覚情報を通して行うため、聴覚情報に意識を向けることは、
身体をリラックスさせるのに役立ちます。(p31)

目と耳と口とゆるめると、
身体もゆるんでくるそうだ。
おもしろい!

もっとも手っ取り早いのは、
瞼の上から指で眼球に触れる方法です。(p33)

眼球を動かす筋肉と首の深部筋には、
解剖学的にも神経学的にもつながりがある(p40)

耳の緊張が「頭の芯」を介して横隔膜に伝わり、
横隔膜が固くなっている(p51)

脚を組みたくなったり、貧乏ゆすりしたくなるのは、
脚が身体を支える機能をしていないことが理由です。

耳を引っぱると、頭も横隔膜もほぐれるというのも、
おもしろい。耳なら、やろうと思えばすぐできるし。

仕事でもプライベートでも、
パソコンが日常に浸透している人は、
眼だけでなく頭が慢性的に疲れがち。

うまく疲れを取ってあげたるためのヒントが、
たくさん詰まった本です。

身体についてマニアックに興味がある、
私のような人もオススメです!

感想メモ:ライフ・トラベラー

喜多川 泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2013-08-13
¥ 1,365

★★★★☆

人生は旅のようなものだ。
という考え方を持ったことは、特になかった。

そんな私ではあるが、この本で言わんとすることは、
とてもしっくりきた。

むしろ、これまでの経験から、現在持つに至った考え方を、
ピッタリと言葉にしてくれていることに驚いた。

著者の喜多川泰さんと考え方が似ているのか、
あるいは喜多川さんの本に影響されてきたのか。
おもしろかったから、どちらでも良いことにする。

<やりたいこと>を<やらなきゃいけないこと>に
変えなければいいだけさ(p64)

目の前にやってくることに全力で取り組めば、
楽しく感じて、その中からやりたいことが湧いてくるんだって(p66)

これから誰かに出会うかなんて、どんなに<損得>を考えても、
将来を計算しても誰にもわかりっこない。
でも、その出会いが中心となってぼくたちは人生を創っているんだ(p73)

いま真剣に取り組んでいることから
情熱を感じるものがあったら何か行動を起こす、
という生き方のほうが、自分が想像している以上の
幸せが手に入る。驚くべき人生が待っている、
とぼくは思うんだ(p74)

タイトルの「タイム・トラベラー」については、
小さい驚きが待っていたので、ここでは書かない。

読んだ感触は「スタートライン」に似ていた。
もっと続きが読みたいのに、終わっちゃったなー、という感じ。

今後も期待してます。

喜多川 泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2013-08-13
¥ 1,365

感想メモ:採用基準

伊賀 泰代
ダイヤモンド社 2012-11-09
¥ 1,575

★★★★☆

日本に足りないのはリーダーやリーダーシップであると同時に、
「リーダーシップに関する、重要性や必要性の認識」です(p172)

と、マッキンゼーで12年間採用業務を担当してきた著者は言う。

これは、日本にはリーダーシップに対する誤解があり、
その誤解によって、リーダー経験を持つ人が
不足していることに原因がある。

  • リーダーは一人いればいい
  • リーダーが全部やる。他の人は見てればいい
  • リーダーは全員の意見をまとめなければならない
  • リーダーは調整役である

これらはすべて誤解である。

リーダーとは、
成果を出すことを優先する人
のことなのだ。
他のことは、例えチームの和ですら、二の次となる。

目標を掲げ、先頭に立って進み、
行く道の要所要所で決断を下し、常にメンバーに語り続ける、
これがリーダーに求められている四つのタスクなのです(p133)

リーダーの困難さを知っている人ほど、
リーダーをサポートする良いメンバーにもなれる。

リーダーの苦労を知っていればこそ、
リーダーシップを取った勇気ある人が、
何を求めているのかがわかるようになるからだ。

メンバーがリーダーにどこまでついていけるのかということは、
「その成果を出すことに、それぞれのメンバーがどこまでコミットしているか、
成果を出すことを、みんながどれほど重要だと思っているか」
にかかっているのです(p109)

リーダーシップを取るという経験は、決して楽なものではない。
特に初めての場合、様々な苦労を経験するだろう。
でも、それは将来、必ず大きなものとなって返ってくる。

道に落ちているゴミを拾うのだって、リーダーシップ。
そんな小さなところからでも、始めてみよう。

「リーダーシップとは、学び、鍛えるべき資質である」
(Trainable なスキルである)

のだから。

全般的に、その通り、と頷ける本でした。
日本を良くするためにも、多くの人に読んで欲しい一冊です。

リーダーシップについての本は、以下にまとめてあります。
リーダーシップ

伊賀 泰代
ダイヤモンド社 2012-11-09
¥ 1,575

感想メモ:野球の本当のこと、全部話そう!

★★★★☆

ピッチャーというポジションでありながら、
48歳まで現役で活躍した工藤投手。

体のケアやトレーニングについては、
相当の研究家だったという印象。
読んでみて、内容は技術的な内容も豊富で、
その印象を裏付けるものだった。

野球の技術的な内容については、
書き出すと長くなるので、
好きな人が本を読んでみてください。

以下、共感した部分。

なぜプロで長く野球を続けたいと思うのか?
そういったことを自問自答しながら、
不安を打ち消すためにも毎日、
緊張感のある練習をしなくてはいけないのです(p197)

目標と犠牲。この言葉はプロ野球において
表裏一体と言えるでしょう。
目標をしっかりと持ち、それに向かっている人間というのは
寡黙に練習を続けているものです(p198)

「目標と犠牲」は、プロ野球だけの話ではなく、
社会人における仕事のバランスにも言える話。

まず、人以上の量。
その上で、量より質。
というように転換していくのだろう。

為末氏、梅原氏の本に続き、
同じような内容が語られている本が続いている。
感想メモ:勝ち続ける意志力
感想メモ:負けを生かす技術

勝負の道のプロが語る内容は共通している、
という例が、またひとつ積みあがった。

感想メモ:勝ち続ける意志力

★★★★☆

1/30秒のミスも許されないコマンドを、
99%以上正確に入力できる鍛錬を欠かさないという、
日本初のプロゲーマーである梅原氏。

そんな彼も、ゲームを離れて麻雀に行った時期があったり、
介護の現場で働いたりと、様々な経験を積んでいる。

そんな世界トップに立つ彼の、勝負に対する考え方や、
そこに至るまで歩んで来た道について書かれている。

型にはまってしまうのは、失敗を避け、有名になりたいとか、
目立ちたいとか、誰かに認めてもらいたいという願う
欲望ではないだろうか…
結局はその欲望が自分自身を萎縮させてしまう(p145)

ぼくはどんどん失敗したいと思っている。
5年後、10年後もチャレンジと失敗を
繰り返していたいと思っている(p247)

階段を登れば、それが正しい階段であろうが、
間違った階段であろうが、必ず何かが残る…
勇気を出して、積極的に階段を登った者だけにしか
得られないことが、絶対ある(p248)

自分を痛めつけていると、努力しているような気になる。
しかし、そんな努力からは痛みと傷以外の何も生まれてこない…
大切なのは質であって量ではないということだ(p186)

失敗を、成功へのプロセスと考え、許容する。
努力は成果で測られるべきであり、
それは量だけに比例するわけではない。

最近読んだ、為末氏の「負けを生かす技術」と
驚くほど似ている。

陸上競技と対戦ゲーム。
相手はいるものの、究極的には自分との戦い。
試合は一瞬で、大部分を占めるのは、日常の積み重ね。
となると、似てくるのも当然なのだろうか。

無理をせず、背伸びもせず、毎日毎日、
自分にできる精一杯を繰り返していく。
そんな単調になってしまうかもしれない毎日だからこそ、
自分を変化させることを怠らず、
小さくてもその変化を心から楽しみ、
一日一日を味わい深く噛み締める(p177)

道を極めて行くと、ここまで到達するのかと、
深く感じ入った。

日常をしっかり踏みしめるヒントが得られる、
興味深い本でした。

ちなみにこの本は、ちきりんさんが
梅原氏のエントリーを書き始めるきっかけになった本。
「勝つこと」と「勝ち続けること」 – Chikirinの日記

感想メモ:パワー・クエスチョン

アンドリュー・ソーベル,ジェロルド・パナス
阪急コミュニケーションズ 2013-03-22
¥ 1,785

★★★★☆

「質問」はとっても大事。

どんな質問をするかで、得られる情報は変わるし、
質問者に対する印象も変わる。

質問は、全て自分で考え出す必要はない。
良い質問を知っていればいい。
というところに、この本の意味がある。

本の中では、多くの質問が、
エピソードとともに紹介されている。

その中で、最も印象深かったのが以下のもの。

「どんなふうに始めたのですか?」と訊くと、
相手は胸襟を開き、夢中になって
自分のことを話してくれる(p48)

良い質問をするためには、相手に興味を持つこと。
それには、相手の歴史に興味が持てると、
質問に困ることは、おそらくないのだろう。

アンドリュー・ソーベル,ジェロルド・パナス
阪急コミュニケーションズ 2013-03-22
¥ 1,785

感想メモ:やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている

自分なしでも回るビジネスを(複数)構築することで、
働かなくても大丈夫な体制を作り上げている人々。

普通に生活していると出会うことはなかなかないが、
間違いなく生息している人たち。

そんな人たちは、何を考え、そうやってその体制を
作り上げるに至ったのだろうか?

前作「「仕組み」を作った人が勝っている」に続き、
異なる人々に取材し、彼らが用いていたシステムの
共通点を導き出し、指針として提示している。

まず、彼らに共通点はあるのだろうか?

取材した『仕組み』所有者全員が、
自分がやっていることを客観的に俯瞰して見て、
『思考』に置き換える作業をしていた(p35)

「たまたまそうなってしまったのではなく、
「自覚的に」そうしていた、ということだ。

ほしくない人に”売る”よりも、
ほしい人を探して勝手に”売れる”状態を作ったほうがいい(p150)

『魅力的な商品を用意し、その魅力がしっかり伝わるようにする』
『その商品をほしい人を探す』
『それを欲しい人の目の前にそっと置いてやる』(p155)

これは外せない、という要素は、
突き詰めると2つに集約された。

【他力】【継続】は思考のマストアイテム…
意識的に組み込むようにするのが、
「仕組み」の必勝パターン(p266〜)

全部自分でやろうとしない。
むしろ、システムから自分を消す。
単発ではなく、継続的に売上が立つようにする。

これが、仕組みビジネスの大きなポイントなのだ。

感想メモ:負けを生かす技術

為末 大
朝日新聞出版 2013-04-19
¥ 1,575

★★★★☆

日本は、失敗が許容されにくい雰囲気がある。

それは周囲や世間の目だったものが、
いつの間にか自分の中にインストールされ、
その雰囲気を担う立派な日本人の一員となる。

失敗への恐れが大きいと、挑戦ができない。
挑戦ができなければ、成長が制限される。

陸上競技という、勝ち負けがハッキリした
実力勝負の世界で戦ってきた為末氏の意見は、
明快でキレ味鋭い。

むしろ失敗を肯定し、失敗して良かったと思えることを
ひとつでも見つけるようにすることが大事だ。
それができるかどうかが人生を分ける(p22)

「間違えました」と宣言して改められる人は強い。
なぜなら、何度でもチャレンジできるから(p30)

目標設定についての意見も、陸上選手に限らず、
多くの人が頷ける内容だった。
私も、大いに頷いた。

狙っていくのではなく、結果としてそうだった、
という生き方こそ目指すべきだということだ。
狙いははっきり定める必要なんてない。
なんとなくあのあたり、くらいに定めて動いていく(p32)

何のために今まで山頂目指して頑張ってきたのか。
山頂まで来ればすべては解決すると思っていたのに、
終わらないのである(p39)

そういった様々な経験を積んだ為末氏が至った考え方は、
偶然にも私にかなり近いものがある。

実は人生は有限なのだ。
今日を、明日を、今年を大事にしないといけない。
楽しまないといけないのだ、と(p228)

人には役割があると僕は思っている。
それは、本当にさまざまなのだ。
その役割を認識することができれば、
人はもう少しラクに生きられる気がする(p230)

人生の生きづらさや、漠然とした不安感を感じている人。
そんな人にピッタリかもしれない。
そんな人には、同時に森信三氏の本をオススメしたい。

為末 大
朝日新聞出版 2013-04-19
¥ 1,575

感想メモ:30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人稼げない人

★★★★☆

何か共通項があるのだろうか?

と考えた著者が、300人の30代3000万プレイヤー、
もしく過去にそうだった人を調査した結果が
まとめられている。

結論は、こうだ。

「30代で年収3000万円を実現した人は、必ずこうである」
というような、特定のタイプがあるわけではない(p52)

じゃなくて、やはりパターンはある。
それは、人生を変えるリスクを取ったということ。

本当は、今、この瞬間にでも、
自分が望む人生を求める決意をすることができ、
また、同時に、いつでも動き始めることができるのです(p90)

人と同じ道を行かない、と決意した人たちで
あるのかもしれない。

5章では、インタビューした3000万プレイヤーたちの
アドバイスがまとめられている。
かなりおもしろい。

1 弟子入りする(適切な会社に入って働く)
2 好き・強みを磨く
3 目標を設定する
4 やってみる

好きなこととは、「何がしたいのか」という質問の答えであり、
「何に没頭できるのか」という質問の答えです(p167)

自分の好きなことを見つけるひとつの方法は、
「面白かったこと・つまらなかったことのリストをつくる」
という方法です(p169)

その人が、どのようなことに大きく時間を費やしてきたのか。
それはその人独自の経験で、その人の貴重な財産なんですよ(p171)

強みは自分じゃ見えないんです。
強みは他の人から見て、見えるものなんです(p172)

人生二度なし。
悔いのない人生を送りたいものです。

感想メモ:変な人の書いた世の中の仕組み

斎藤 一人
サンマーク出版 2012-10-17
¥ 1,680

★★★☆☆

斎藤一人氏が書いた、世の中の仕組みについての本。
その仕組みは、至ってシンプル。

まず自分がしあわせになろう。
楽しく過ごそう。
起きることは、すべて乗り越えられる。
自分も人も、得させよう。

など。

しあわせってモノじゃないの。
感じることだから、常に自分のアンテナを
しっかり張ってないと感度が鈍るんです(p27)

しあわせとはどこからやってくるもんだとか、
手に入れるもんだとか思ってるけど、
そうじゃないんです…
しあわせとは思い込みなんです(p30)

ただ、それをやっていてずっとつらいのはダメだよ。
本当にいい方法というのは、お互いにとってもいい方法。
相手にだけいい方法というのはダメなんです(p133)

私に言わせれば、親が子供にすべきことっていうのは
”心配より信頼”なんだよね(p193)

スピリチュアルな話が含まれているので、
苦手な人は合わないかもしれない。

でも、世の中について、こういう見方をすると、
もっと楽に生きていけるかも。

斎藤 一人
サンマーク出版 2012-10-17
¥ 1,680