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感想メモ:イノセント・ゲリラの祝祭

イノセント・ゲリラの祝祭
イノセント・ゲリラの祝祭
    著者: 海堂 尊

  • 発売元: 宝島社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/11/07

★★★☆☆

チーム・バチスタの栄光」などの海堂尊氏の作品。

フィクションでありながら、
現実の医療問題を取り上げているのが
「バチスタ」の特徴だった。
それこそが、死因の特定についての、
現行制度の問題提起と代替制度の提案だった。

海堂氏は、ブルーバックスの「死因不明社会」という本で、
科学ジャーナリスト賞を受賞している。
そこでは、同じ問題について、法制度などをより広い範囲で
カバーしたものとなっている。

本作は、その内容を「バチスタ」の舞台上で表現したもので、
日本での解剖率の低さ、地域による医療格差、
現状に即していない法制度の問題点などが、
読んでいくだけで理解できるようになっている。

だからこそ、主人公は「バチスタ」と同じく、
田口センセイと白鳥のコンビなのだろう。

海堂氏の作品が好きな人なら間違いなく楽しめるし、
現在の医療制度についての勉強にもなる、良い本でした。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:環境問題はなぜウソがまかり通るのか2

環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks)
環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks)
  • 著者: 武田 邦彦
  • 発売元: 洋泉社
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2007/09/12

★★★★☆

京都議定書の二酸化炭素削減目標は、
本のソムリエさんの言う通り、
実は政治的な側面が強い。
【本ナビ】「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」武田 邦彦

そして、日本はこの駆け引きに、
無類の弱さを見せてしまった。

日本は1990年比で、CO2排出量を
6%マイナスするという約束をした。
しかし日本は既に省エネの優等生なので、
GDPあたりで見れば、CO2排出量は
他の先進国の半分以下だ。
(参考:世界のエネルギーCO2排出量(2008年)

従って、巨額の排出権を購入して
目標を達成したところで、
CO2排出に対する寄与はとても小さい。

何のために、何兆円という税金を使うのだろう?
もっと他に大事な使い道があるはずと思う。
震災後の今という時期なら、なおさらだ。

他の話題は、前作に引き続き
ペットボトルなどのリサイクル、
バイオ燃料などについて。

環境問題というと、かけがえのない地球だから、
反論は許されない、という風潮があるのは確か。
日本人はまじめなので、ついがんばってやってしまう。

しかし、そういったがんばりさえも、
懐に入れようとする人もいるのだ。
やはり、知識は必要。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:環境問題はなぜウソがまかり通るのか

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)
環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)
  • 著者: 武田 邦彦
  • 発売元: 洋泉社
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2007/02

★★★★☆

リサイクル、環境ホルモン、地球温暖化。
これらについて、一般的に信じられていることが実はウソ!
というショッキングなことが書かれている。著者は武田邦彦教授。

リサイクル

リサイクルで最も身近なものであろう、
ペットボトルのリサイクルについて、
次のようなことが書かれている。

我々がせっせと、やれ「燃えるごみ」だの「燃えないごみ」だのと言って
一生懸命分別しているが、回収される量は10分の1、再利用される量は
実に100分の1程度にすぎないのが実態だ。

この数字には異論がある。
ちょっと調べてみたところ、私はこちらの話が一番確からしいと感じた。
元東大教授、国連大学副学長の安井氏のサイト。
最新ペットボトルのリサイクル 市民のための環境学ガイド

しかし、いずれにしてもリサイクルで14.3万トンが国内で製品になっているが、
これを「リサイクルされたのが3万トン」と表現するのは、いかにもひどい曲解。
この3万トンが、協議会から「捏造」だとされている数値。

最新ペットボトルのリサイクル 市民のための環境学ガイド

結論としては、ペットボトルのリサイクルは、
化石燃料の節約という意味でやる意味は十分ある、
というもの。

リサイクル全般についても、安井氏のサイトの文章がとてもためになるので、
興味がある人は一読されたい。
リサイクルを見る視点 その1
リサイクルを見る視点 その2
リサイクルを見る視点 その3

環境ホルモン

環境ホルモンに関しては、どうも騒がれたほどの影響は認められない、
という結論であるようだ。
同じ安井氏のサイトでも同じ結論になっている。
環境ホルモン終焉決定的
あれだけ騒いで、本当になんだったのだろう??

ということで、環境問題について一般的に信じられている話が
正しくなかったりする、という気づきが得られた。
ただし、内容の正確性については疑問があることに注意。
それを踏まえて読むとして、オススメ度は★4つです。

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感想メモ:怒らないこと

怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
    著者: アルボムッレ スマナサーラ

  • 発売元: サンガ
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2006/07/18

★★★★☆

怒るのは良くない。自分を滅ぼすだけ。
上機嫌でいた方がいいに決まってる。

頭ではわかっているけど、でもねぇ。
例えば、やってもいないことで難癖つけられたら、
そりゃカッときますわねぇ…

でも著者のスマナサーラさん(スリランカ上乗仏教長老)は、
こうおっしゃるんです。

怒りの条件が揃ってないときに怒らないのは、
べつに褒められるほどのことではありません。
本当に「怒りがない」ということは、
怒る条件が揃っていても怒らないことなのです。
みんなにけなされているときでも、ニコニコできることなのです。

「7つの習慣」にも
「刺激と反応の間に空白をおいて、反応を選択しなさい」
みたいなことが書いてあるけど、
みんなにけなされてるときに怒らない、なんてできる気がしない。
どうすればいいの?

怒った瞬間に、「これは怒りだ。怒りだ」と観てください。
そうすると、怒りは生まれたその瞬間で消えてしまうはずです。

レコーディングダイエットのようなものでしょうか(違)。
もう、不満は言わない」のブレスレットの方が近いか。
とりあえず、明日から気をつけてみたいと思います。

あと、自分が怒ってなくても怒ってる人には
どう対応したらいいんだろうか。

「ちょっとまって下さい。気持ちではなくて、
何が問題なのか、なぜ問題なのか、そのポイントだけ
おっしゃってください」

これも、自分がヒートアップしながら言ったのでは、
あまり効果がないのだろうなぁ…

あとは「笑い」で怒りを追放するのが良いみたい。

「怒り」と「笑い」は両立しませんから、
怒らないでいるために、とにかくよく
笑うようにしてみてください。

正直、できる気がしない。
けど、少しでもその境地に近づけたら、
すばらしい気がするので、チャレンジしてみたい。

怒っている人や、自分をののしった人に対して怒らないことに
一回でも挑戦したら、相手が味方に変わり、誰も損することなく
勝てることに驚くはずです。

いつかその驚きを感じてみたいもの。
オススメ度は★4つです。
反省させられる本でした。

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感想メモ:一瞬で恐怖を消す技術

一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~
一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~
  • 著者: マイケル・ボルダック
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2010/11/08

★★★★☆

仕事にせよプライベートにせよ、
成果を出す確率は、トライする数に比例する。
しかしほとんどの人がトライの数を増やせない。
それは「失敗・拒絶に対する恐怖」があるから。

ということで、この本のテーマは
拒絶に対する恐怖のコントロール

これはとても難しい。単純に、恐いからだ。
しかし「拒絶は成功の前提条件」と考えれば、
考え方は変えられるかもしれない。
最終的には、次のような状態になるのが理想。

『拒絶の利用』は、拒絶されればされるほど
成功も得られるということを理解した上で、
成功するために多くの拒絶を受け入れる姿勢です。

じゃあ、どうすれば拒絶を恐れなくなれるのだろう?

拒絶に対して満足できるようになるための方法は、
『ノー』という言葉を何度も何度も繰り返しただ聞いて、
それでも満足することなのです。

やっぱり拒絶される経験なりをシミュレーションなりで、
耐性をつけるしかないようだ。

次は、精神状態をピークに持っていく4ステップ。
ここ一番で実力を発揮できる人と言うのは、
無意識にこういうことをしているのではないかな。

  1. 感謝しているものを10項目考える
  2. 望んでいることを心に描く
  3. おまじないを唱えて確信する
  4. 「行動する」と自分で決める

他には、
「恐怖と感謝はお互いに共存できない」
「情報提供マーケティング」
という言葉が印象に残った。

ということで、とても納得できる内容でした。
高額なセミナーがあり、そちらへの誘導という面があるとしても、
読む価値は十分ある本でした。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:ちょっとした習慣であなたの人生は変わる

ちょっとした習慣であなたの人生は変わる ―思いのままに望みが叶い、最高の自分を手に入れる!―
ちょっとした習慣であなたの人生は変わる ―思いのままに望みが叶い、最高の自分を手に入れる!―
  • 発売元: フォレスト出版
  • 著者: 佐藤 富雄
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/07/21

★★★★☆

「習慣を変えれば人生が変わる」

確かに、その通りだろう。
毎日の積み重ねというのは、それほどに大きい。
しかし、習慣を変えるには、どんなことをすれば良いのだろう?
気をつけるべきことは?

この本では、いざ習慣を変えよう、と思い立った時に、
ヒントになるような話が書かれている。

習慣と言っても、いい習慣を身に付けなければしょうがない。

気持ちのいい習慣、没頭できる習慣は、脳にとっても「いい習慣」である。
(中略)
続いて、とくに何も感じない退屈な習慣は「よくない習慣」である。

なんとなく思いついてしまう、罪悪感を感じる習慣…
ダラダラしたネットサーフィンのことか!?
気をつけましょう。

そして、どんな習慣をつければいいのだろうか?

次の3つの習慣を見直すだけである。
1. 口ぐせ(言葉の習慣)
2. 遊び(感動の習慣)
3. エクササイズとサプリメント(カラダの習慣)

他は後述するので、3. のサプリメントについて触れておくと、
ビタミンE+C、コエンザイムQ10がオススメだそうです。

次に、「口ぐせ」について。
「口にすることがその人を形づくる」ということは、
他の人も言っているところだ。
例えば中村天風氏、斎藤一人氏、他にも挙げればキリがない。

そして、脳はクセがあって、
口にした内容を正確には理解してくれないのだ。

つまり、あなたが誰かのことを口汚くののしるほど、
古い脳は「自分が攻撃された」と勘違いしてしまう。

なので、口にすることについては、次のことを気をつけよう。

  • 誰のことであれ悪口は言わない(脳は人称を理解しない)
  • 「いつか」ではなく現在形にする(脳は想像と事実を理解しない)
  • 何もしたいのか具体的に想像する(数値目標はまったく理解できない)

次に遊びの習慣について。

どんな年齢になっても、脳に「刺激」を与えてやれば、
新生ニューロンはどんどん増えていくのである。
その「刺激」こそが「感動」なのだ。

同じことばかり繰り返す毎日では、感動がなくなってしまう。
他の本では、例えば毎日の通勤/通学ルートで、
いつもと一本違う道を通ってみる、ということが書かれていた。
その程度でも良いのだ。

これをスタートするのは、他のどんな日よりも「今日」であるべきだ。
明日でも来週でも来月でもなく、「今日」から始める。

大事なのは、実行してみること。
これに尽きる。

いくらよい知識を身につけても、
実行しなければ何の意味もない。
そして、何かを始めるということが「予定外報酬」となり、
脳に感動を与えてくれるのだ。

今まで読んできた脳や習慣の本を振り返る、よい機会だった。
オススメ度は★4つです。
さっそく、意識的に新しい行動をしてみるようにしよう。
今日からね!

習慣や口ぐせについては、以下の本もオススメです。

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感想メモ:あらすじで読む 世界のビジネス名著

あらすじで読む 世界のビジネス名著
あらすじで読む 世界のビジネス名著
  • 発売元: 総合法令出版
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2004/07/23

★★★★☆

世界的に有名なビジネス書が28冊、「あらすじ」という形で
コンパクトに紹介されている。

ここで紹介されている本28冊全部目を通そうとしたら、日が暮れる。
教養として概要を知っておくということを目的とするなら、
ざっと内容を俯瞰できる、こういうまとめ本はとても有効だ。

ジャンルは大きく3つに分けられている。
ジュニアスタッフ層向け、ミドルスタッフ層向け、シニアスタッフ層向け。
当然、後ろの方に行くほど専門的になる。

何はともあれこれは読んどけ!のジュニアスタッフ層向けは次の2冊。

同意なのだが、これを両方とも読んでる人って、どれぐらいの割合なんだろう。
あと、個人的にはマッキンゼー流図解の技術も加えていい気がする。

ミドルスタッフ層向けからは、どんどん激しくなっていくので、
関係が深いところから読んでみると良いのではなかろうか。

読まないまでも、
「大体こんなことが書いてあったなぁ」
とわかっているということは結構大事。

一回通読しても、内容を全部忘れてしまうよりは、
この「あらすじ」を何回か斜め読みして、
なんとなく覚えている方が絶対実用的。

ということで、一度読むというより、置いておいて
パラパラと参照すると言う使い方が良さそう。
借りるというよりも買う本かな。
オススメ度は★4つです。社会人なら持っていていい本です。
知っているようで知らない 法則のトリセツも合わせてオススメ。

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感想メモ:ゆるめてリセット ロルフィング教室

ゆるめてリセット ロルフィング教室―一日7分!体を芯からラクにするボディワーク
ゆるめてリセット ロルフィング教室―一日7分!体を芯からラクにするボディワーク
  • 著者: 安田 登
  • 発売元: 祥伝社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/12

★★★★☆

ロルフィングという言葉を聞いたことがある人は、それほど多くないだろう。
失っわれた身体のバランスを取り戻すためのボディーワークで、
筋膜への働きかけを特徴とするもの、と言っても知らない人には
よくわからないよなぁ。まぁ、あるんです。そういうのが。

この本は、そのロルフィングでどのようなことを行うのか、
その内容を紹介しているもの。
当然、本で読むだけで全てを理解するのは不可能だが、雰囲気は伝わるだろう。

肩凝りや腰痛、肩や首の凝りの改善など、興味がある項目を
ピックアップして読んでいくだけでも、体の使い方のヒントを得られる。
興味を持ったら、実際にロルフィングの施術を受けてみるのも良いだろう。
高いけど。(大体1回1万円以上)

ロルフィングは指圧やマッサージのように、
押したり、揉んだりということはあまりしません。
ゆるめたい場所に指や手を置き、そこに静かな、
しかししっかりとした圧をかけます。

これがロルフィングに特徴的な部分。
これで本当に筋肉がゆるんでくるのだから、不思議。
これは、体験しないとわからないかもしれない。

他にも、注目されてきている大腰筋の話など、
スポーツや健康に興味がある人にはおもしろい情報が満載。
最近こういった本が出てきていて、喜ばしい限り。

ロルフィングは、操体法と同じく、あまり知られていないが
とても良いものだと思う。ぜひ世の中に広まって欲しい。
という望みもこめて、オススメ度は★4つです。

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感想メモ:知っているようで知らない 法則のトリセツ

知っているようで知らない 法則のトリセツ
知っているようで知らない 法則のトリセツ
  • 著者: 水野 俊哉
  • 発売元: 徳間書店
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2009/02/26

★★★★☆

「○○の法則」というようなものは、使えることが認められているからこそ、
今日まで生き残っている、ということが多い。
例えば2:8のパレートの法則や、
フレームワーク、と言い換えてもいいだろう。
だから、知っておいて損はないよね、と。アグリーです(←偉そう)

知らなかったもの、名前だけで中身が良くわかってなかったものを、
いくつかメモしておく。

  • ハロー効果:挨拶ではなく、背光効果。坊主好きなら袈裟まで気に入る
  • ピグマリオン効果:期待されると伸びる
  • バンドワゴン効果:人づてでほめる
  • 傍観者効果:誰かやるでしょ
  • エメットの法則:先延ばしした仕事は倍の労力がかかる
  • マニャーナの法則:明日やるよ
  • ピークエンドの法則:終わりよければ美化される
  • ホフスタッターの法則:作業は思ったより時間がかかる
  • SMARTの法則:Specific(具体的),Measurable(計測可能),Achieveble(同意できている), Relevant(現実的),Timing(明確な期日)
  • アイビー・リー式:Todo管理。明日やる6個のことを書き出し、当日は順にやっていく
  • プロスペクト理論:人は間違える。ヒューリスティクス
  • バーナム効果:それ私のことだ!当たってる!
  • ジョハリの窓:すごい!当たってる!なんでわかるの!
  • フォールス・コンセンサス:え?オレ普通だよ?

自分がやっていたのがアイビー・リー式っぽいのだと知った。
また、「影響力の武器」の6つの効果は繰り返し出てくる。
返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性。
まずはこれをぜひ読んでおくべき。

こういう法則を色々知っておくと、似たような状況に出会ったときに、
「ああ、アレだな」と考える余裕ができる。
こういう引き出しは多い方がよいので、ぜひ一読をオススメします。
オススメ度は★4つです。

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感想メモ:新・片づけ術「断捨離」

新・片づけ術「断捨離」
新・片づけ術「断捨離」
  • 著者: やました ひでこ
  • 発売元: マガジンハウス
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2009/12/17

★★★★☆

掃除で人生が変わる。

という話、個人的には信じる。
混沌は混乱を引き起こすし、片付けなくっちゃ~、
と思うだけで気力を浪費するし、セルフイメージも下がる。
整理整頓は善だと信じている。
この考え方が端的に表されているのが次の部分だった。

結局、ガラクタをひとまとめに表現すると「後ろめたさの集積」、あるいは「不安の集積」なんですね。
つまり、部屋にモノが堆積しているのに慣れきっているのは、
便秘で感覚麻痺を起こしていることと相似形なんです。
つまり、モノ一つ片づけることが、約束を守った自分となり、
信頼できる自分への信頼貯金となるのです。

そうなんですよね。
できた、ということが自分を信頼することにつながる。
内面、特に自己信頼感が変わることは行動にも現れるし、
行動を起こせば人生が動き出す、と。
決して誇張ではないと思う。

まず他人のことは置いておいて、自分のモノの片づけを楽しんでやることです。

人を変えようとするよりも、自分が変われば他人も変わると。
逆に、自分が変わらず他人を変えることは難しい。

断捨離の副産物はいろいろありますが「選ぶ力」が磨かれるというのもその一つです。

人生は、仕事もプライベートも変わらず、選んで決めることの連続だ。
だからこそ、選ぶ力≒決定力は、ものすごく重要なスキルだ。

と、概念的な話ばかりしたが、具体的な片づけ術も書かれている。

断捨離では、片づけを「必要なモノの絞り込み作業」としています。
断捨離では「そうじ」を、この「片づけ」と、収納術である「整頓」と、
「掃く・拭く・磨く」の「掃除」とに大きく、そして明確に、3種類に分けています。

この「片づけ」がキモだと。
他の本にある、整理整頓は捨てること、という話と共通している。
そうなんですよね。捨てる意志がないと、片づかない…

オススメ度は★4つです。同意できることばかりでした。
本当に大事だと思ってますよ?
なので、ちょっとずつでもがんばっていきたいと思います。ハイ。

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