「★★★★」カテゴリーアーカイブ

感想メモ:楽しい人生を生きる宇宙法則

小林 正観
講談社 2006-06-16
¥ 1,500

★★★★☆

タイトル通り、
「楽しい人生を生きるためのものの見方、考え方」
を小林正観氏が語っている本。

もともと宇宙には「成功・失敗」も「勝ち・負け」も存在しません。
「成功」の概念が存在しないのだから、「成功哲学」というものもないでしょう。
「成功」を目ざすのではなく、自分がどう生きるか、に徹することができたら、
人生は楽で楽しいものになります。

その秘訣が「き・く・あ」(競わない、比べない、争わない)。
「そ・わ・か」(掃除、笑い、感謝)というのもありますな。

そして、「今」を生きること。
変えようとするのではなく、受け入れること。

損得勘定で突き詰めていくと、すべてのことに鷹揚になって、
イライラしなくなったら自分が一番ラクだ、ということなんです。
これを、「究極の損得勘定」といいます。

小林正観氏の本は何冊か読んでいるので、
あの話だ、と読んでいてピンと来るものが多い。

そうやって、日々暮らしている中でも
「あ、あのことだ!」と思えるようになれば、
それこそ読んだ価値があったというものだろう。
オススメ度は★4つです。

小林 正観
講談社 2006-06-16
¥ 1,500


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:脳を鍛えるには運動しかない!

ジョン J. レイティ,エリック ヘイガーマン
日本放送出版協会 2009-03
¥ 2,205

★★★★☆

運動が体に良い、というのは誰しも知っているところ。
しかし、運動は脳にも良い
というのはどうだろうか?

運動で爽快な気分になるのは、
心臓から血液がさかんに送り出され、
脳がベストの状態になるからなのだ。
運動が脳にもたらすそのような効果は、
体への効果よりはるかに重要で、魅力的だ。

もし運動が薬の形で摂取できるのなら、
世紀の大発見として一面にでかでかと
報じられただろうに。

脳科学的にも、
運動がストレスや不安を軽減することが
確かめられている。
そりゃそうだ。スカッとするもの。

また、運動は学習にも目覚ましい影響を及ぼすそうだ。
イリノイ州で取り入れられた体育プログラムは、
なんと、生徒を世界でもトップクラスの成績に
押し上げてしまったのだ。

運動をすると、
ニューロンの数が増える、
かつニューロンの成長が促される、
ということらしい。

運動の種類としては、
有酸素系と複雑な動きをするものを
両方行うと良いとのこと。
テニスとかサッカーとか、
ずっと動くスポーツでもよさそうだ。

他にも、ストレス、不安、うつ、
注意欠陥障害、依存症、ホルモンの変化、
加齢などに対して、
運動は良い効果を示すそうだ。
万能薬ですな〜。

ブレイン・ルールでも運動が脳に良いと言っているし、
動きが心をつくる姿勢のふしぎリラクセーションでは、
体と心が一体であると言っている。

これだけ国も時代も違う人が
同じことを言っているのだから、
確かなのだろう。

運動のすごいところは、
筋肉の回復プロセスだけでなく、
ニューロンの回復プロセスのスイッチも
入れるところだ。
つまり、運動すれば、
心身ともに強く柔軟になり、
難問をうまく処理し、決断力が高まり、
うまく周囲に適応できるようになるのだ。

ふと考えると、
運動部の人が成績が良いわけではなく、
むしろ逆の傾向がある気がする。
それは、勉強の絶対時間が足りないからであって、
脳のコンディションとしては良くなっているはずだ。

私も試験勉強のときなどは、
ストレス解消のために走ったりしていたが、
こんな良い効果もあったのだなぁ。

ちなみに、当たり前のことだが、
激しい運動中は学習に向かない。
運動が終わり、脳に血が戻ってきたときが
学習のチャンス
だ、
というようなことは、覚えておいて損はないだろう。

オススメ度は★4つです。
最初の3章ぐらいで、
大体の内容は把握できるかと思います。

あとは詳しい話に入るので、ちょっと難しいかも。

ジョン J. レイティ,エリック ヘイガーマン
日本放送出版協会 2009-03
¥ 2,205


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:身のこなしのメソッド

身のこなしのメソッド―自然身法
身のこなしのメソッド―自然身法
  • 著者: 出口 衆太郎
  • 発売元: 春秋社
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2010/11

★★★★☆

日常生活での身体の使い方

健康というと、スポーツやトレーニングを思い浮かべる。
しかし、スポーツもトレーニングも、
やりすぎれば体を壊してしまう。
となると、これらは本当に健康に良いのか。

そのような疑問から入り、
本当に生活の質を高めて健康に暮らすには、
日常をいかに過ごすかが一番大事だ、と説く。

二四時間、休む間もなく続く日常の動作に大切なのは、
自然に逆らわず、いかに無駄な力を入れずに、楽に過ごせるかです。
安定した姿勢、楽でバランスの良い歩き方、荷物を持つ時も
なるべく全身で抱え、特定の部位がすぐに疲労しないような
省エネの姿勢やしぐさをするということです。

そのための身体の使い方、例えば、
歩く・立つ・ものを扱う・坐る・寝る
といったことを自然に行うやり方を説明している本。

バランスをとるためには、体の重心が動く方向と
腰、膝、つま先の向きがそろっていることが
ポイントなのです。

様々な動きや、気を高める方法なども紹介されているが、
全てはとてもできないので、まずは以下のものが良さそう。

・座って(足を投げ出して)の三動作
足先の開閉ゆすり、膝の上下打ち、かかとの交互ずらし
・寝ての三動作
両膝そろえ倒し、両膝開き倒し、片膝内合わせ倒し

言葉では説明しにくいので、
詳細は本を参照して欲しい。

一週間のうち、スポーツやトレーニングを
することができる時間は限られている。
一方、日常生活がトレーニングとなれば、
一気に時間が何、何十倍にもなる。

そこを意識しながら生活するかどうかが、
5年、10年経ったときに大きな違いとなるのだろう。

自然に逆らわず、いかに無駄な力を入れずに、楽に過ごす。
心がけてみよう。
うなずける内容が多い、良い本でした。オススメ度は★4つです。

身のこなしのメソッド―自然身法
身のこなしのメソッド―自然身法
  • 著者: 出口 衆太郎
  • 発売元: 春秋社
  • 価格: ¥ 2,100
  • 発売日: 2010/11

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:姿勢のふしぎ

姿勢のふしぎ (ブルーバックス)
姿勢のふしぎ (ブルーバックス)
  • 著者: 成瀬 悟策
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 861
  • 発売日: 1998/07/17

★★★★☆

心と体はつながっている。

心が落ち込んでいると、
表情は暗くなり、顔はうつむき、
背筋も曲がってしまう。

逆に考えれば、体にアプローチすることで、
心に影響を与えることもできるはず。

先日読んだ「動きが心をつくる」でも
体と心がつながっていることが書かれていたが、
体へのアプローチには、
もっと驚くべき可能性があったようだ。

著者は「動作法」という手法で、
脳性マヒで体が動かせない子を、
世界で初めて自力で動かせるように
することに成功したそうだ。

動作法って?

そのからだの持ち主の心理的な活動によって
自らからだを弛めること
自分の意図どおりにからだを動かす
要領を身につけること
体軸をまっすぐに立てて
自然に無理のない姿勢がとれるようにすること。

詳細は以下を参考にされたい。
(→動作法 おおみや|動作法とは?

この動作法、脳性マヒの子への治療だけでなく、
以下のような症状へも効果があると
確認されているそうだ。

不安神経症、強迫神経症、対人恐怖症、
抑鬱神経症、転換ヒステリー、
神経疾患を疑われた歩行不能、
自己臭、解離性精神障害チック、
失語症、不登校、過呼吸症候群、心身症、
自分のからだを叩いたりつねったり
噛んだりする自傷行為などから、
阪神大震災の後のような被災後に起こる
PTSD(外傷後ストレス障害)

一般的には心の問題とされるこれらの症状に対し、
体からのアプローチにより効果がある。
これはまさしく、
体と心がつながっていることの証だろう。

動作法は、他にも一般の人の
姿勢(猫背)の改善や、
腰痛にも効果があるそうだ。

この動作法において、
筋肉を弛める際には、コツがある。

他者に頼っていては駄目で、
結局自分で自分を弛める
自己弛緩でなくてはならない
ことが
わかってきたのです。
他者による弛緩は、
そのとき限りの筋弛緩には役立つとしても、
その刺激がなくなれば元に戻るだけでなく、
その刺激に対して生体としての耐性が高まるので、
刺激がなくなれば元に戻るだけでなく、
繰り返しによって弛緩効果は
だんだん低下してしまうのです。

「自分で弛める」ことが大事
これは、グイグイと強くマッサージすると、
そのときは血流が促されて気持ちが良いのだが、
だんだん慣れて効かなくなる、という話。

そもそも筋肉が緊張するのには、
その人の姿勢や身体の使い方の癖などに原因がある。
その原因にアプローチしなければ、
再発するのは当たり前なのだ。

動作法には更に良いことがある。

ところがこれには副産物があって、
姿勢がよくなるにつれてからだが柔軟になって
動きが全般によくなるばかりか、
気持ちが落ち着いて、勉強や物事に
能動的、積極的になるという
報告が多くなりました。

体を弛めることが、精神面も健康になるというのは、
まさに「動きが心をつくる」でも語られていたこと。

体というのは、考えられているよりも
ずっと広大で、奥が深いものであるようだ。
オススメ度は★4つです。
健康に興味がある人にとっては、
おもしろいと思います。

姿勢のふしぎ (ブルーバックス)
姿勢のふしぎ (ブルーバックス)
  • 著者: 成瀬 悟策
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 861
  • 発売日: 1998/07/17

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:億万長者専門学校 実践編

億万長者専門学校 実践編
億万長者専門学校 実践編
  • 著者: クリス岡崎
  • 発売元: 中経出版
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2011/03

★★★★☆

人の可能性は、その人が持っている
セルフイメージによるところが大きい。

「自分にはできっこない」と思っていることに、
チャレンジしようとする人はいないだろうからだ。

「自分の可能性を信じる力」
言い換えてもいいかもしれない。
しかしその力は、様々な外的な要因で弱められてしまう。

それが意外とキミたちの「信じる力を」小さくしているものは、
「実績」や「推薦」や「保証」や「前例」を求める心なんだ。
「信じる力」が外側からの保証ではなく、
「自分の中」にある場合は、他人に何をいわれても気にならない。
成功者の多くは、信じる根拠やデータは
自分で集め吟味して、自分の確信に変えていくんだ。

普通に日本で働いていると、そんな「信じる力」を
保ち続けるのは難しい。
でも、持っていた方が良い、はず。

この本は、いまの仕事が自分に合っていなくて、
ほんとうに自分らしい人生を生きていけない大人たちが
転職して『天職』となる仕事を見つけたり、
起業して『天職』を見つけるための本なんだ!

とはいえ、信じるだけでご飯は食べられないので、
方向性も、きっちりと示されている。
・自分の性格を分析し、市場において強みがある価値を把握する
・「時間消費型収入」から「価値運用型収入」への転換が必要
など。中でも、以下がメモしたところ。

「プレゼンテーション能力」っていうのはね、
「行動したくなるしくみをつくる、
そしてその1つがおみやげを提供する」
能力のことなんだよね。
すでに満足している人を動かすには、
何よりも「感情」が必要なんだ!!!!
「おなかはいっぱいだけど、それなら食べてみたいな」
と思わせる「感情」が必要なんだ!!!
億万長者になるのは、ほんとうに自分がやりたいこと、
そして、周りの人が幸せになってくれるようなことを
実現するためだ。

「億万長者」というキャッチーなタイトルではあるが、
自分が人生をかけてやるに値することを仕事にして、
充実した人生を歩もう、というニュアンスだった。
おっしゃる通り。オススメ度は★4つです。

億万長者専門学校 実践編
億万長者専門学校 実践編
  • 著者: クリス岡崎
  • 発売元: 中経出版
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2011/03

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:20歳のときに知っておきたかったこと

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
  • 著者: ティナ・シーリグ
  • 発売元: 阪急コミュニケーションズ
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2010/03/10

★★★★☆

スタンフォードでの集中講義。
そこで行われる変わった演習の内容や、
それにまつわるエピソードの紹介。

シリコンバレーのお膝元のスタンフォードだけに、
起業やイノベーションというのがテーマ。

イノベーションを起こすためには、
起こそうと試みる必要がある。
問題が、勝手に思いもよらない方法で解決する、
なんてことは期待できない。

そういうチャレンジをしてもいいんだよ
というメッセージこそが、この講義の
エッセンスであるようだ。

以下は、そのための心構えについての教え。

リーダーになろうと思ったら、
リーダーとしての役割を引き受けることです。
ただ自分に許可を与えればいいのです。
仕事が忙しかったとか、病気になったとか、
社会的に許される言い訳はできますが、
本気でそうする気があるなら、
実現する方法をひねり出しているはずです。
耳に痛いのは、身に覚えがあるからでしょう。
人に対して言い訳をしなくてはいけないと感じたとしても、
自分自身には言い訳をしてはなりません。
本気で何かしたいのなら、すべては自分にかかっているという事実を
受け入れなければなりません。

つまるところ、やるかやらないかは自分次第
そして、どれだけ本気でやろうと思うのか。
それで決まる。

そして、不安定な状態こそがチャンスである
と信じられるメンタリティー。
ここが日本にはないところだ。

不確実性こそ人生の本質であり、チャンスの源泉だと。
正直に言えば、
いまだにどの道を行くべきか迷うときがあり、
目の前の選択肢の多さにたじろぐことがあります。
でも、いまならわかります。
不確実性こそが、イノベーションを爆発させる火花であり、
わたしたちを引っ張ってくれるエンジンなのだと。
予想できる道を外れたとき、常識を疑ったとき、
そしてチャンスはいらでもあり、世界は
可能性に満ちていると考えることを自分に許可したときに、
飛び切り面白いことが起きるのですから。

日本はいい国だと思うが、
アメリカのこういうところはうらやましいと思った。

確かに、20歳のときに知っておきたかった。
でも、20歳を過ぎているからこそ
心に刺さる言葉も多かった。

つまるところ、いつ読んでも良くて、
そのときにはそのときの気付きがあるのだろう。
オススメ度は★4つです。

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
  • 著者: ティナ・シーリグ
  • 発売元: 阪急コミュニケーションズ
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2010/03/10

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―
日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―
  • 著者: 三輪 康子
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2011/07/15

★★★★☆

その筋の人たちがたむろする、
歌舞伎町のホテルの支配人に赴任した三輪さん。
その時点では、業界全くのシロウト。

そんな立地で、そんな人たちを相手に、
正しいと信じることを貫き通す。

当然ながら、身の危険を感じたことも
一度や二度ではないそうだ。

誰しもができることではない。
妥協しても、誰もが仕方ないと思うだろう。
そんな中、なぜ三輪さんは、
自分を貫き通すことができたのだろうか?

私のおもてなしやクレーム対応にマニュアルはありません。
私が、信条としているのはたった一つ。

怒鳴られたら、やさしさをたった一つでも多く返すこと。

サラッと書いてあるが、言うは易し、行うは相当難い。
特に相手はその道のプロ達。
そんな人が日本刀を振り上げている。
そんな状況でも自分を保てるのか。

まったくできる自信がないです。

クレームをつける人にしてみれば一番の気持ちは、
「謝って欲しい」なのです。
これは、どのお客様も同じです。
お客様から遠いところにいると、まず
「解決方法」に考えがいってしまいますが、
それは順番がちがうのです。
まず、「人の心」です。

三輪さんが持っているすばらしい点として、
・怒っている人がいても、つい一歩前に出てしまうという性格
・人の心を大切にした医師であった、お父さんの教え
があるようだ。

特に、前者は普通じゃない。
日本刀を振り上げられて、一歩前に出る、とか
この人だからこそできたことであるのは間違いない。

だからといって、
「自分にはできないや、おしまい」
では、読んだ意味がない。

とりあえず、
「やさしさを返す」
と心にインプットしてみた。
例え百回に一度、千回に一度しかできなかったとしても、
いいじゃないですか。

オススメ度は★4つです。
影響を受けました。

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―
日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―
  • 著者: 三輪 康子
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2011/07/15

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:フットコンディショニング

フットコンディショニング
フットコンディショニング
  • 著者: 有吉 与志恵
  • 発売元: 祥伝社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/07/28

★★★★☆

足裏は第二の心臓。
健康のバロメーター。

というくらい、大事な場所なのに、
とてもないがしろにされているのが足の裏。
ケアしてあげると、
身体全体の調子が整えられるのだ。

フットセラピーは「間脳調整」
ともいわれています。
足を触ることで脳の中の
間脳という部分の血流が
よくなるという医学的なエビデンス(検証結果)も
出ているということです。
間脳とは、脳の視床、
視床下部のことを指し、
自律神経やホルモンなどを介して
内臓全体を制御する働きなど、
私たちが生命を維持するために
必要な働きをしています。

足は、全体重がかかる土台でもある。
歪みがあると、膝や腰、
肩や首にも影響が出る。
全身へ影響を及ぼすという意味でも、
足を整えることはとても大事。
身体と心はつながっているのだから。
(動きが心をつくる──身体心理学への招待)

とはいえ、何をどうすればいいか、
わからない人も多いだろう。
この本では、一日2分の簡単コースから、
さまざまなケアの仕方が紹介されている。

基本は、以下の4つ。

  • 足指回し(1本ずつつまんで回す)
  • かかとゆすり
  • 足首回し(手と足指付け根まで組んで回す)
  • ふくらはぎのケア

ただし、以下の点に注意。

ゴリゴリと痛みが出るほど
圧す方がいらっしゃいますが、
丁寧に的確にツボを圧していくことが大切です。
ゆっくりさすっているだけでも、
足裏の肌ツヤがよくなり、
ポカポカと温かくなってくるでしょう。

また、足のどの部分が体のどの部分に
関係があるかも紹介されている。

便秘や下痢を繰り返す人は
中指の付け根が硬く、触ると痛い。
花粉症の方は親指の内側が硬く、
人差し指と中指とその間が痛かったり……
かかとがガサガサしている人は腰痛持ちで、
指の付け根が痛い人は肩コリさん。

とりあえず、以下のチェックを
してみるのはどうだろうか。

足指にギュッと力を入れて握り、
手の指で足指を一本一本伸ばしてみてください。
このとき、足指がどれだけ抵抗できるか?
抵抗力の弱い指はどの指でしょうか?
弱い指が示すのは、その指と繋がっている
内臓も弱っているということです。
  • 小指は腎臓・膀胱系。冷えやむくみがある場合が多い。
  • 薬指は胆系。神経質な方の特徴が現れます。
  • 中指は消化吸収に関与する指。特に腸です。
    便秘、下痢ぎみのか方はこの指に力がなかったりします。
  • 人差し指も消化吸収に関与する指。こちらは胃。
    食べ過ぎや食欲不信、胃痛もこの指に現れます。
  • 最後の親指は脳。頭を使い過ぎたり、緊張性頭痛などがあれば、
    この指に力が入りにくいでしょう。

試した見たところ、
確かに左右とも1本の指だけ特に弱く、
左は小指、右は薬指だった。
とりあえず、テレビを見ている間とか、
足の裏をいじってみることにしてみよう。

運動好きとしてはとてもおもしろい本でした。
オススメ度は★4つです。
ありがとうございました!

フットコンディショニング
フットコンディショニング
  • 著者: 有吉 与志恵
  • 発売元: 祥伝社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/07/28

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:失われた「売り上げ」を探せ!

失われた「売り上げ」を探せ!―商売繁盛の大冒険
失われた「売り上げ」を探せ!―商売繁盛の大冒険
  • 著者: 小阪 裕司
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2001/10/01

★★★★☆

「不況だから売れない」
「値段を下げないと売れない」
「ニーズを把握し、合ったものを出さないと売れない」
「商品の売り方をきちんと考えないと売れない」

どれももっともに聞こえるが、
それらに対して異を唱えるのが、
小阪氏のワクワク系マーケティング。

売れないのは不況だからじゃなくて、
動機付けができていないから!
不景気も好景気も関係なく、問題は
お客に対して動機付けができているかどうかなのです。
実は、お客のニーズに対応するビジネスは、
お客を感動させられないのです。
お客は商品が欲しいのではない。
ワクワクする毎日が欲しいのです。

いわゆる一般的な、ビジネスのあり方からは外れた考え方。
だからこそ、大きな可能性がある。
何より、直感的にこれは何かあると、
私のゴーストがささやいているのだ。
だから私は、小阪氏の本を色々と読んでみている。

★お客に教えるという考え方

でもその反面でお客は、自分の金を
何に使ったらいいか、よくわかんないんですよ。
お客は「教えてくれませんか?」そう言っているんです。
お客が欲しいものはこの問いへの答えです。
重要なのは、「売る」ということは、
「教える」ことだということです。
お客に動機付けするのは、あなた…
すなわち「教える人」なのです。
いってみれば本来、商売とはすべて
マスタービジネスなのです。
お客様は神様ではなく、弟子です。

これが商売のありかたの全てだとは言わないが、
こういうビジネスの可能性を、とても魅力的だと感じる。

★3つのポイント

このマスタービジネスを成功させる上でのポイントは、以下の3つ。
「ネーミング」「メッセージ」「コミュニティ」

詳細は省くが、ネーミングは魔法、メッセージは武器、
そしてコミュニティは魔法のランプ、と例えている。

小阪氏の本の中では、ワクワク系というものの
あり方の全体像が示されているタイプ。
毎日お客が来たくなるマーケティング実践術に近いが、
こちらの方がより中身を掘り下げた感じで、オススメ。
ビジネスのあり方についてという意味では、自分らしく稼ぐ。にも近い。

読んでいてとてもワクワクする、刺激的な本でした。
オススメ度は★4つです。

失われた「売り上げ」を探せ!―商売繁盛の大冒険
失われた「売り上げ」を探せ!―商売繁盛の大冒険
  • 著者: 小阪 裕司
  • 発売元: フォレスト出版
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2001/10/01

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru

感想メモ:なぜ社員はやる気をなくしているのか

なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)
なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)
  • 著者: 柴田 昌治
  • 発売元: 日本経済新聞出版社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2010/03/02

★★★★☆

人の力をフルに発揮して、組織としてのアウトプットを高める。

文字で書くのは簡単だが、現実にはとても難しい。
人が多くなればなるほど、
「自分がやらなくても誰かがやるだろう」
という意識が生まれるし、
人が少なすぎれば、目の前のことで手いっぱいになり、
一歩引いて考えることができなくなる。

本書のトピックは、まさにこの点で、
「組織としてのアウトプットを高めるために、
どうすれば人のやる気=内発的動機を
引き出すことができるのか」

ということ。

社員が仕事への誇りと働きがいを持ち、
内発的な動機を持ちながら仕事をすることで、
問題解決し、業績を上げ続けていくことが、
私たちのめざす「変革」なのである。
組織というものは、集団として安定していればいるほど、
大きな組織であったり歴史を持つ組織であればあるほど、
「人が前向きになる力」が働いてしまうものなのである。

やる気を喚び起こすには、
「経営と仲間に対する信頼」が前提であり、
そのためには「スポンサーシップ」を
形成しなくてはならない、
というのが本書の主張。

スポンサーシップという言葉が聞き慣れなかったが、
どうやら以下のようなものであるようだ。

言い換えれば、
「部下が主体的に考えざるを得なくなるような
場と条件を準備し、セーフティネットをつくり上げていく」
という黒子的・世話役的機能を果たしていくことだ。

こうした組織に変革を引き起こすためには、
多くの関係者を巻き込むことが必要。

「まーた何かめんどくさそうなこと言い出した」
と思われていては、うまくいくことはないだろう。
そのヒントが以下の部分。

「答えを最初から用意するという姿勢では、
内発的動機は引き出せない」
と考えている。内発的動機は、
「同じ目線で一緒に答えをつくっていく」
中でこそ引き出されるのである。
連動性を高めようと思えば、
「ほかの人に協力した人が結果として損をせず、
協力し合うことでお互いに利益を享受できる」
という条件を作る必要がある。
この条件を整えてはじめて多くの人は自発的に動きはじめるのだ。
では、「変わり続けるための因子」とは何か?
それは、「内発的動機を持ち、主体的に取り組むことで、
問題をみずから発見し、提起し、周囲の協力を得ながら、
問題解決していくことが、誰にとっても当たり前」
という「組織として共有している価値意識」の存在だ。
では、どのように言えばいいのか。
これしかないというような言い方はもちろんないし、
状況に応じて言い方を変える必要があるのだが、
基本は、「相手に手柄を」である。
空いてを責めるのではなく、相手のいいところを認めながら、
そこに言いたいことをうまく織り込んでいく姿勢を持つのである。

人の心を変えるというのは簡単ではない。
色々と経験知もあるようだから、本を読んだからといって
できるほど甘くもない。
が、知っていることは絶対に役に立つ。

モチベーションに興味がある人、
企業で働いている人は、
同じ著者の風土改革シリーズ、
報酬主義をこえてと合わせて
読んでみるとおもしろいでしょう。
(末尾の関連図書参照)

オススメ度は★4つです。

なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)
なぜ社員はやる気をなくしているのか(日経ビジネス人文庫)
  • 著者: 柴田 昌治
  • 発売元: 日本経済新聞出版社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2010/03/02

関連:


その他の書評などはこちら。
Socialtunes – haru