★★★☆☆
テレビのリモコンは、
「見たい番組を見る」という目的を
達成できるのであれば、
あの形である必要はない。
同じように、電車の切符も、
ポイントカードも、
そもそもの目的を考えれば、
あの形である必然性はないものだ。
冷静に考えると、
「設計がおかしいだろう」
と思われる場合であっても、
自分の使い方が悪いのだ、と
謙虚に使ってしまっていることは多いようだ。
著者は、携帯の予測変換と、
スマホのフリック入力の開発者の増井さん。
同じ人が開発したというのも驚きだが、
彼は日々こんなことを考えているようだ。
おもしろい。
ユーザは自分が何を望んでいるのか
わからないのが普通であり、
基本的な使用に関して
ユーザに意見を求めることはできません。
何かを設計する人には、
将来のユーザが満足するであろう
新しいインタフェースやデザインを
発明する能力が必要なのです。
あと、これは発想がすごい。ステキだ。
面白いページを見たとき
「おおっ」と身を乗り出して体重計に
4キログラム以上の重みがかかると、
現在見ているページがブックマークされる
ようになっています。
どうも、枠にはまった発想しか
しなくなっているな、と反省した。
もっといろんなことを考えて、
遊んでみようと思った。
頭に刺激的を与えてくれる本だった。