★★★★☆
「思考は現実化する」の著者のナポレポン・ヒルが、
「悪魔との対話」を書き留めたもの。
そんななので、原稿自体は70年以上前のものだが、
親族が出版を差し止めていた、といういわくつき。
確かに、生前にこんな本が出版されたら、
世間の目や評判などが、気になりまくるだろう。
で、内容はどうかと言うと、
とても含蓄深い言葉が並んでいる。
この本にどう臨むかというと、
私は以下の通りだと思った。
おそらく、この対話を最も有効的に利用する方法は、
悪魔の存在を彼の主張する通りに受け入れ、
自分がこれは使えると思うメッセージがあれば、
それに素直に従うことだ。
悪魔が何者で、それが本当に実在するのかどうか
などということは、この際忘れた方がいい。(p86)
ということで、以下がメモした部分。
たくさんになった。
何かを手に入れたいのなら、まず与えることが大切だ。
窮地にある人に手を差し伸べようとする人は、
必ずそれに対して正当な報酬を得ることになる。
それは直接相手から来なくても、
いずれ必ず何らかの形でもたらされる。(p69)
欲しいものをあれこれとねだるのではなく、
すでに持っているものを
自分が無駄にしないようにと祈る。(p72)
すべての人間は、幸福で充実した人生を
自分に与えるという義務がある。
それを達成し、もはや自分の願望の実現のためには
時間もエネルギーもそれほど必要なくなったという人間だけが、
他人を助けるという義務を負うことになる。(p246)
失敗によって人間は、自分が意志の力をどれほど
持っているか試される。
さらに、失敗することがなければ
決して知ることのなかった
多くの真実も学ぶことになる。
また、失敗によって多くの人間が、
自制心の重要性を知るようになる。(p309)
人間の思考習慣は環境から受ける影響によって形成される。
よって、その影響をコントロールすることのできる者は
自分の運命を自ら支配することができる。
そうでない者は運命の方に支配される。(p338)
与えることの重要性、失敗について、思考について、
情報源がなんであれ、大事なことは大事なことなのだ。
結局のところ、とても参考になる本でした。