★★★★☆
日本に足りないのはリーダーやリーダーシップであると同時に、
「リーダーシップに関する、重要性や必要性の認識」です(p172)
と、マッキンゼーで12年間採用業務を担当してきた著者は言う。
これは、日本にはリーダーシップに対する誤解があり、
その誤解によって、リーダー経験を持つ人が
不足していることに原因がある。
- リーダーは一人いればいい
- リーダーが全部やる。他の人は見てればいい
- リーダーは全員の意見をまとめなければならない
- リーダーは調整役である
これらはすべて誤解である。
リーダーとは、
成果を出すことを優先する人
のことなのだ。
他のことは、例えチームの和ですら、二の次となる。
目標を掲げ、先頭に立って進み、
行く道の要所要所で決断を下し、常にメンバーに語り続ける、
これがリーダーに求められている四つのタスクなのです(p133)
リーダーの困難さを知っている人ほど、
リーダーをサポートする良いメンバーにもなれる。
リーダーの苦労を知っていればこそ、
リーダーシップを取った勇気ある人が、
何を求めているのかがわかるようになるからだ。
メンバーがリーダーにどこまでついていけるのかということは、
「その成果を出すことに、それぞれのメンバーがどこまでコミットしているか、
成果を出すことを、みんながどれほど重要だと思っているか」
にかかっているのです(p109)
リーダーシップを取るという経験は、決して楽なものではない。
特に初めての場合、様々な苦労を経験するだろう。
でも、それは将来、必ず大きなものとなって返ってくる。
道に落ちているゴミを拾うのだって、リーダーシップ。
そんな小さなところからでも、始めてみよう。
「リーダーシップとは、学び、鍛えるべき資質である」
(Trainable なスキルである)
のだから。
全般的に、その通り、と頷ける本でした。
日本を良くするためにも、多くの人に読んで欲しい一冊です。
リーダーシップについての本は、以下にまとめてあります。
→リーダーシップ