感想メモ:採用基準

伊賀 泰代
ダイヤモンド社 2012-11-09
¥ 1,575

★★★★☆

日本に足りないのはリーダーやリーダーシップであると同時に、
「リーダーシップに関する、重要性や必要性の認識」です(p172)

と、マッキンゼーで12年間採用業務を担当してきた著者は言う。

これは、日本にはリーダーシップに対する誤解があり、
その誤解によって、リーダー経験を持つ人が
不足していることに原因がある。

  • リーダーは一人いればいい
  • リーダーが全部やる。他の人は見てればいい
  • リーダーは全員の意見をまとめなければならない
  • リーダーは調整役である

これらはすべて誤解である。

リーダーとは、
成果を出すことを優先する人
のことなのだ。
他のことは、例えチームの和ですら、二の次となる。

目標を掲げ、先頭に立って進み、
行く道の要所要所で決断を下し、常にメンバーに語り続ける、
これがリーダーに求められている四つのタスクなのです(p133)

リーダーの困難さを知っている人ほど、
リーダーをサポートする良いメンバーにもなれる。

リーダーの苦労を知っていればこそ、
リーダーシップを取った勇気ある人が、
何を求めているのかがわかるようになるからだ。

メンバーがリーダーにどこまでついていけるのかということは、
「その成果を出すことに、それぞれのメンバーがどこまでコミットしているか、
成果を出すことを、みんながどれほど重要だと思っているか」
にかかっているのです(p109)

リーダーシップを取るという経験は、決して楽なものではない。
特に初めての場合、様々な苦労を経験するだろう。
でも、それは将来、必ず大きなものとなって返ってくる。

道に落ちているゴミを拾うのだって、リーダーシップ。
そんな小さなところからでも、始めてみよう。

「リーダーシップとは、学び、鍛えるべき資質である」
(Trainable なスキルである)

のだから。

全般的に、その通り、と頷ける本でした。
日本を良くするためにも、多くの人に読んで欲しい一冊です。

リーダーシップについての本は、以下にまとめてあります。
リーダーシップ

伊賀 泰代
ダイヤモンド社 2012-11-09
¥ 1,575