★★★★★
やりたいことが、やれない。
意思力が負けてしまう。
誰でも経験があることだろう。
この「意志力」を強化し、
豊富な誘惑に負けないようにする。
そのヒントが、脳科学の知見を元に、
日常生活でも役立つ形で数多く提供されている。
おもしろいのは、一般的に信じられていることでも、
実験データで否定されていることがあること。
これは、知っているだけで人生が変わりうる。
意思力とはつまり、この
「やる力」「やらない力」「望む力」という
3つの力を駆使して目標を達成する力のことです。(p30)
意志力は消耗する。回復させることもできる
脳が自制心を発揮するために実際に必要なエネルギー量は、
1分につきブレスミント1粒の半分にも満たないといいます。(p103)
肉体の疲労は脳が体をだますための策略だということ…
もうダメだというサインを体が最初に出したあとも、
アスリートの肉体には、まだしばらく限界はこない…(p117)
道徳的によいことをしているような気分になると、
よいことをした分、悪いことをしてもかまわないような
勘ちがいを起こしてしまう(p163)
ドーパミンには報酬を期待させる作用があるが、
報酬を得たという実感はもたらさない…
ドーパミンの作用は行動を起こすためのもので、
幸福感をもたらすのではない(p173)
ストレスは意志力を蝕む
最も一般的なストレス解消法は、
実際にそれらの方法を行っている人びとから、
ほとんど「効果がない」と評価されました。(p203)
ストレスによる意思力の挫折を防ぐには、
誘惑に負けることなく気分転換のできる方法を見つける必要があります。
そして、自分を責めたり批判したりして自分をコントロールしようとするのは、
やめなければなりません。
ストレスを感じるとー怒り、悲しみ、自身喪失、
不安などのネガティブな感情も含めてー
脳は報酬を求める状態に切り替わる…(p205)
最も効果的なストレス解消法として、
「エクササイズやスポーツをする」「礼拝に出席する」
「読書や音楽を楽しむ」「家族や友達とすごす」
「マッサージを受ける」「外へ出て散歩する」
「瞑想やヨガを行なう」「クリエイティブな趣味の時間をすごす」(p207)
ストレスを感じているときの脳は、
どうすれば気が晴れるかについて正しい判断ができない(p207)
意志力を強める方法
意思力をてきめんに高める方法があります。
それは、呼吸のペースを1分間に4回から6回までに抑えること。(p74)
自分に厳しくしても意思力は強くならない…
自分への思いやりー自分を励まし、自分にやさしくすることー
は、やる気の向上や自制心の強化につながります…(p220)
驚いたことに、罪悪感を抱くよりも自分を許すほうが
責任感が増すのです(p221)
悪い習慣も好ましい変化も、ともに人から人へ
ウイルスのように感染する(p274)
悪習慣をやめる
「そんなことをするのは、あなたが絶対に
仲間になりたくないような人たちの習慣ですよ」
と言えばよいのです(p290)
ほんとうに心の平安を望み、自己コントロールを
向上させたいなら、頭に浮かんでくる考えを
コントロールすることは不可能だという事実を
受け入れる必要があります。
私たちにできるのは、自分が何を信じ、
何に従って行動するかを選択することです。(p333)
かなり多くの気付きが得られた、充実の一冊だった。
スタンフォードの人気の講義とのことだが、
確かに「人生を変える教室」なのだろう。
オススメです!
「やる気」については、以下にもたくさん書きましたので、
参照してみてください。
個別の本としては、以下がオススメです。
「感想メモ:スタンフォードの自分を変える教室」への1件のフィードバック
コメントは停止中です。