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子育てに悩みがない人というのは、
ほとんどいないのではなかろうか。
「育児は育自」とはよく言うが、
自分の精神的な未熟さを、
思い知らされることこの上ない。
そんな「子育て」に対する心の持ち方について、
小林正観氏が語る子育て論。
天才を育てた母親たちは、
「あなたはあなたのままでいいのよ」
という態度を貫き通しました。(p4)
「子育てに気合いをいれないこと」
「子育てをしないこと」
が、一番の子育てである(p6)
冒頭のこの部分だけでも、
この本を読んだ価値はあると思えた。
しかし人間、いとも簡単に忘れてしまうもの。
繰り返し手に取り、自分の軸を設定し直すという
使い方ができる。
すばらしい。また読もう。
<追記>
心に響く言葉が多かったので追記。
親の指導の通り、教育の通りにしていくのではありません。
親のやった通りに真似をし、そのようなやり方を身につけていきます。(p26)
他人とくらべられないようなもの、
あたたかさとか、優しさとか、思いやりとか、やわらかさとか、
他人との協調性とか、そういうものを評価してあげてほめる(p34)
子供は自分の描いたシナリオ通りに伸びていこうとする、
それを親は見守るだけ、応援支援をするだけ。
…
親の思いが強ければ強いほど、子供の邪魔をしているのです。(p53)
親はありとあらゆる反応を、子供の前で否定的なものにしないこと、
肯定的なものにすること、すべてを喜びにとらえ、
幸せにとらえるような考え方、感じ方を子供に示していくと良い(p57)
ストレスをためないですむ方法はあります。
「自分の思い通りにしようと思わない」こと。(p112)
人間が「怒り」を感じるのは、
「いやなものを無理やりやらされたとき」なのです…
「努力を」強いられると「怒り」が湧くのです。(p115)
正しいものが勝つのではなく、
「あたたかいものが勝つ」のです。(p119)
人生をせわしなく生きている人ほど、悩みが多いらしい。
いつも何かに追われていて、何かをしなくてはいけなくて、
いつも悩み苦しみを抱えているようです。(p173)