★★★★☆
「人生は選択の連続」だ。
では、選択とはなんだろう?
わたしたちが「選択」と呼んでいるものは、
自分自身や、自分の置かれた環境を、
自分の力で変える能力のことだ。 (p23)
選択するためには、まず
「自分の力で変えられる」という認識を
持たなくてはならない。(p23)
「自分の人生は、自分で変えられる」という認識。
雇用流動性の少ない日本では、この認識は、
あまり高くないように思う。
仕事の自己決定権は、健康にも影響するというのだから、
笑いごとではすまされない。
仕事上の裁量の度合いが小さければ小さいほど、
勤務中の血圧は高かった。(p34)
人々の健康に最も大きな影響を与えた要因は、
人々が実際に持っていた自己決定権の大きさではなく、
その認識にあった。(p35)
最初にも出てきたように、
「認識」というところがポイントであり、救いだ。
そういった「認識」を持つには、
小さな成功体験を持つことが大事であるようだ。
他にも、個人主義と集団主義における
「選択の自由度」に対する認識の違いや、
ヒューリスティックスのような
「人間の選択のクセ」についても触れられている。
著者は、子供の頃に視力を失ったそうだ。
そして現在は、コロンビア大学のビジネススクールで、
教鞭を取っているとのこと。
彼女はどんな選択をしてきたのだろうか。