さて、今日のお題は「尻馬に乗る」です。
意味的には、皆さんよくご存知の通り、
後出しジャンケン的な、フォロワー的な動き、という感じです。
私が、今日、問題にしたいのは、ただ一点。
「尻馬」という言葉、その意味に他なりません。
皆さんと、一緒に考えてみたいと思います。
1. 馬のお尻
いきなり本命ですね。
馬の背中に乗るのではなく、お尻に乗る。
この場所のズレによって、
みんなより乗るタイミングが遅いよ、
という意味合いを持たせています。
しかし問題もあります。
皆さんご存知の通り、
馬の背中は、歩行中に大変揺れます。
通常は、馬の背中に鞍を乗せ、
その鞍にまたがり、手綱をつかむ。
こうした万全の体勢をとることで、
馬から落馬※することを防いでいるわけですね。
しかし馬の尻に乗るとなると、どうでしょうか?
まず、馬の尻に乗せる鞍があるでしょうか?
「オレ、馬の尻に乗りたいからさ、
尻用の鞍、作ってくれないか?
値段は、普通の鞍の3倍出す」
と馬具職人に頼んだとしたら、どうでしょうか。
「他所を当たってくれないか」
私が馬具職人なら、そう言うでしょう。
職人としてのプライドを、少しばかりの金銭で
売り渡すわけにはいかないのです。
「5倍出す」
はい作りますよ!すぐ取り掛かりますね!
多少話がそれましたが、
そういうことです。
※ 強調表現
2. 「尻馬」という馬がいる
一般にはあまり知られていませんが、
馬にも、いろいろいるのです。
- 頭馬
- 肩馬
- 腹馬
- 脚馬(手はない)
- 腰馬
- 尻馬
これ、何だと思いますか?
そうです。
馬の集団を、馬一頭と見立て、
その集団の中での位置を示しているのです。
例えば、
「頭馬」は集団の先頭。
当然、走力と突破力の高い馬が配置されます。
「肩馬」はその次で、左右の部分です。
状況に応じた機転と、機敏な動きが求められます。
「腹馬」は中央付近。
重量を活かして敵にプレッシャーをかけます。
あとは飽きたのでこの辺で。
あ、わかると思いますが、尻馬はしんがり。
ということで、集団内での位置を示すことにより、
フォロワー的な雰囲気を醸し出しているわけです。
もうコレ正解間違いなし。
3. アナグラム
尻馬を分解すると、し・り・う・ま、となります。
これをさらにアルファベットにすると、
SHI・RI・U・MA です。
これを並べ替えると...何ということでしょう!
(注:この時点でも、まだ何も考えていません)
IMAURISH
イマウリッシュ!!
なんかシュッとした雰囲気が漂い始めた!
さっぱり意味がわからないけど、なんかカッコいい!
イカす!!イマウリッシュ!!
勢いで押してみたけど、ちょっと引いて考えると、
先生どうかなって思うな。
ということで、答えが3つ出揃いました!
どれも甲乙つけがたい!
さぁ、答えは!?
【尻馬に乗るの語源・由来】
尻馬とは、他人の乗っている馬の尻(後部)、また、前を行く馬の尻のこと。
他人が手綱をとる馬の尻に乗ったり、前を行く馬についていくことは、人任せにした状態になることから、「尻馬に乗る」や「尻馬に付く」というようになった。
尻馬に乗る - 語源由来辞典
ああ、なるほどね。
「他人が乗っている馬の尻」だと。ニケツだと。
そういう意味合いですね。
あとは「前を行く馬の尻」と。
なんかこの二つ、微妙に意味が違うような気もしますが、
気のせいでしょうか?
まぁそんな感じの意味だとしても、私の日本語感覚としては、
「馬尻に乗る」とかの方がしっくり来るんですけどね〜。
負け惜しみですか。そうですか。
それではまた来週!