【独学簿記2級・3級】仕訳や集計のミスを劇的に減らすコツ
簿記の勉強を始めて、まずぶつかるのがこの「仕訳」です。
様々な「?」が頭の中で渦を巻きます(というか私はそうでした)。
また、仕訳はいわば土台のようなものです。
B/S(貸借対照表)やP/L(損益計算書)作成の問題にも仕訳は出てくるため、
仕訳で間違えてしまうと、芋づる式に得点を失ってしいます。
つまり、
仕訳のミスをなくすことは、
簿記の試験合格のためには必須
と言っても良いでしょう。
そこでここでは、
仕訳や集計のミスを減らすためのコツ
を紹介します。
仕訳についてのよくある悩みとその対策
- 借方と貸方、どっちがどっちか悩む。どういう意味があるのかわからない。
- 仕訳を左右逆に書いてしまう
- B/SやP/L作成時に、必要な仕訳を抜き出すのに時間がかかる上、まちがえる
1.は、実は意味はなくてただの決まりごとですから、
「ひだ り」が「か り がた(借方)」とか強引に覚えましょう。
ちなみに「ひ だり」が「ひ よう(費用)」という覚え方もあります。
こじつけ万歳!
2.と3.について考えてみると、原因は以下の2点に尽きます。
- プラスの項目とマイナスの項目が同じ見た目をしている(名前と数字のみ)
- B/Sの要素(資産:負債、資本) と P/Lの要素(費用:収益)が両方入っている
どうすればよいでしょうか?
勝手に記号を書き加える
私が泣きながら編み出したのは、以下の方法です。
プラスの項目 と マイナスの項目 、 B/Sの要素 と P/Lの要素 を、
一目で見分けられるような記号
を書き加える。
例えば私は、
- プラスの項目には「+」
- マイナスの項目には「ー」
- B/Sの要素は□
- P/Lの要素には○
を書き加えていました。
記号はなんでもよいのですが、
□の方が固そうで固定資産っぽいからB/S、
○はお金っぽいからP/L、
という適当な理由でこうしました。
これらをドッキングして、
- B/Sのプラスは「□」の中に「+」を書いた記号→
- B/Sのマイナスは「□」の中に「ー」を書いた記号→
- P/Lのプラスは「○」の中に「+」を書いた記号→
- P/Lのマイナスは「○」の中に「ー」を書いた記号→
を書き加えるわけです。
例えばこんな感じ。
現金 1000 | 受取手形 1000
というのがあるとします。
現金も受取手形もB/Sの項目ですから、やを書き加えます。
現金 1000 | 受取手形 1000
これで「この仕訳は、資産の付け替えだな」ということがわかります。
現金 1000 | 売上 1000
というのがあるとします。
今度はB/SとP/Lの両方が出てくるので、
現金 1000 | 売上 1000
となり、B/SとP/Lの両方が増えているのがわかります。
もう一つ。
仕入 1000 | 買掛金 1000
というのがあるとします。
仕入はP/Lの費用、買掛金はB/Sの負債ですから、
仕入 1000 | 買掛金 1000
となる。
B/Sは、左:資産 右:負債/資本、
P/Lは、左:費用 右:収益、
というように左右で項目が違いますが、どちらでも、
増えたら+、減ったらー
としておきます。つまり、
- が左にあるのは資産
- が右にあるのは負債/資本
- が左にあるのは費用
- が右にあるのは収益
ということです。(ーは左右が逆になります)
各勘定科目のホームポジションが左右どちらかは、
絶対に把握しておきましょう。
<追記>
勘定科目ホームポジション確認クイズを作りました!
→【簿記3級クイズ利用券】
メリット
この方法を使うと、以下のようなメリットがある。
○ B/S、P/Lの項目の違いが意識できる
上の4つの記号を書くようにすると、
B/S、P/Lを区別する習慣ができます。
すると、下で書くように、B/SやP/Lを作成する問題でも役立つのです。
○ +とーの数え間違いが劇的に減る
簿記の計算はをしていて、+とーの間違いをしたことがない人は、
ほとんどいないのではないでしょうか?
でも、4つの記号が正しく書かれていれば、まず間違えません。
これが大きいのです。
○ B/S、P/Lの抜き出しの効率が上がる
B/SやP/Lを作成するときに、一つ一つの項目を
「これは資産、これは費用...」
というように判断していくのは、時間と精神力のロスです。
それは、ミスにもつながります。
一方、記号が書いてあれば、
機械的に□や○の項目のみ抜き出せばいいのだから、
楽な上にスピードも精度も上がります。
まとめ
仕訳の悩みは、以下のようなものが多いです。
- 借方と貸方、どっちがどっちか悩む。どういう意味があるのかわからない
- 仕訳を左右逆に書いてしまう
- B/SやP/L作成時に、必要な仕訳を抜き出すのに時間がかかる上、まちがえる
それは、以下のことが原因と思われます。
- プラスの項目とマイナスの項目が同じ見た目をしている(名前+数字のみ)
- B/Sの要素(左:資産、右:負債、資本)とP/Lの要素(左:費用、右:収益)が両方入っている
これらを解決するために、仕訳の横にこんな記号を書き加えてみましょう。
- B/Sのプラスは「□」の中に「+」を書いた記号→
- B/Sのマイナスは「□」の中に「ー」を書いた記号→
- P/Lのプラスは「○」の中に「+」を書いた記号→
- P/Lのマイナスは「○」の中に「ー」を書いた記号→
この方法には、こんなメリットがあります。
- B/S、P/Lの項目の違いが意識できる - +とーの数え間違いが劇的に減る - B/S、P/Lの抜き出しの効率が上がる
もしかすると、他でも使われてるのかもしれませんが、
私は見たことがなく、自分で編み出したものです。
クイズを作ってみた
これって普通に知られていることなのかな?と
税理士さんに話してみたところ、
想いの他好評でした!
おお、そうなのか!
じゃあ、どうせやるなら、楽しくできた方がいいよね。
ということで、上で紹介したコツを、
自習で身につけられるようなクイズを作ってみました。
簿記3級勘定科目ホームポジション確認クイズ
↑こんな感じで、簿記3級の主要な勘定科目の、
ホームポジションがどこかを答えるクイズです。
口数少なめの簿記ガールが、目にやさしいです。
こんな感じで1回に20問、ランダムに出題されます。
ほぼ全正解できるようになっておかないと、
どこかでミスしてしまうかもしれません。
まずはこちらを繰り返しチャレンジして、
マスターしてください。
簿記3級仕訳 4つの記号書き込みクイズ
「ホームポジションクイズ」が十分できるようになったら、
こちらにチャレンジしてみてください。
仕訳を見て、「4つの記号」を考えてみるクイズです。
こちらも、簿記ガールが殺伐とした空気をなごませてくれます。
上の問題だと、
現金は資産でホームポジションがB/Sの左、
売上は収益でホームポジションがP/Lの右、
ですから、
□+ | ○+
で、答えは(2)ですね。
(本当は、□や○の中に+、- を入れた記号の
画像を使いたかったのですが、できませんでした...)
上でも書きましたが、
同じ勘定科目でも、右にあるか左にあるかで、
プラスマイナスがひっくり返ります。
このクイズで、パッと4つの記号が思い浮かべるように
練習してみてください。
慣れてきたら、この仕訳はどういう意味なのかな?
と考えてみると、より理解が深まると思います。
こちらのクイズも、1回で20問ランダムに出題されます。
税理士の先生もオススメ
と、まぁ作ってみたのですが、
どんなものか自分ではよく分からないので、
税理士の先生に見てもらいました。
→起業・創業を支援する新宿の税理士::松本浩幸税理士事務所
「簿記にこれから挑戦しようとする方、
またはすでに勉強を始めた方にとっては、
簿記ってこういう感覚なのか、
と思えるかどうかが、とても重要です。その意味で、このゲーム(?)の基本的な考え方は、
まさにど真ん中ですね。ふだん私が頭の中で
仕訳を考えているときにやっていることを
ビジュアル化するとこんな感じだと思います。」
予想以上に賛同してもらました!
仕訳は、簿記試験の基礎です。
どうせやるなら、楽しく身につけたいものです。
クイズは、スマホと携帯でのアクセスに対応しています。
(タブレットだと、妙に文字が大きくなるのでオススメしません)ただし、ネットにつながる環境でないと使えませんので、
ご注意ください。
価格
クイズは繰り返し練習できますので、
1回分の価値はあるだろうと思いますので、
とりあえず500円で販売します。
サーバの都合があり、まずは100ライセンス限定です。
その後、相場を知るために簿記学校の講座を
調べてみたのですが、こんな感じでした。
なんか結構すごい...
Q & A
以下、質問と答えです。
Q1:クイズを利用できる期限はあるの?
A:いえ、一度購入されたら、ずっと使えます。
月額制にすると「もったいないパワー」で早く覚えられるかな?
とも思いましたが、ま、変わらないと思いますので...
Q2:値上げするの?
A:もし好評を博して、今後コンテンツを増えたら、
値上げすることもあろうかと思います。
が、一度購入された方は追加費用はかかりません。
Q:どうやってアクセスするの?
こちらで購入すると届くメールに、
クイズサイトの情報と、ID・パスワードが書かれていますので、
そちらを参考にアクセスしてみてください。
Q:2級用のクイズはないの?
2級...ちょっと作ってみたのですが、
仕訳が複数行にまたがる複雑なやつが多いんですよ。
ちょっとスマホや携帯用の画面だとわかりにくくて、
ストップしてます。
もしかすると、今後作るかもしれませんが、
今のところ未定です。
繰り返しになりますが、仕訳は簿記の試験の基礎です。
ここを固めてから他に取り掛からないと、
とってもに悲しい事態に陥りかねません!
(というか、私は陥った)
ということで、基礎を固めてミスを一つでも減らし、
合格をゲットしてください!
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