これほど有名なことわざもないだろう、というくらいメジャー感あふれることわざである。しかし、一体どれほどの人がこのことわざの意味を理解しているだろうか?皆さん、じっと手を股間に当てて考えてもらいたい。むぅ。
私?もちろん知ってますよ。それを今から証明して見せましょう。
1.棒=幸運の象徴
犬だって、外を歩くとラッキーなことに出会うわけです。犬派の人々にかわいがられたり、ドッグフードが落ちていたり。犬の幸運ってなかなか思いつきませんなぁ。
それはさておき、いわんや人間をや。
外を出歩けば100円拾うかもしれないじゃないですか。
自販機のお釣りが50円多いかもしれないじゃないですか。
というわけで、家の中でパソコンばっかりいじってないで、外に出なさいそこのあなた! はい。すみません。じゃあ出かけてくるんでここで終了。
2.棒=不運の象徴
何事もなかったかのように続けますが、棒に当たると痛いわけですよ。
犬だって、棒にぶつかったら痛い。「キャン!」とか言っちゃう感じ。
そして不運に会うのは人間だって同じ。
外を歩いていると犬のフンを踏んだり、鳥のフンが落ちてきたり。フンばっか。
つまり
「外には危険がいっぱい!さぁ安全なおうちのなかで力いっぱいひきこもってパソコンいじりに精を出しましょう!」
ということですね。
3.棒に当たるのは世の常
注目すべきは、「棒」と「当たる」です。「棒」で「当たる」と言えば・・・?
そうです。棒付きアイスの「当たりもう一本」です。おめでとう!
しかも、犬「も」歩けば棒に当たるくらいなので、他のものだって、歩きさえすれば当たりまくりなのです。猫だってクリオネだってカブトムシだってハシビロコウだって、そして当然人間にだって当たるのです。 クリオネは歩けないな。うん。
つまり、歩きさえすれば、チャンスは誰にも等しく与えられる。 つべこべ言わず、歩け。歩きまくれ。さすれば道は開かれん、という意味。
ということで3つ適当に並んだところで正解はこちら!
犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)
1. (原義)犬がふらふら出歩くと、棒で殴られるような災難に遭ったりする。じっとしていれば良いのに、余計な行動を起こすべきでないとの戒め。
2. (俗用)行動を起こすと、幸運なことでも、災難なことでも、何らかの経験をすることができる。じっとしていると、そのようなことはできないので、積極的に行動すべきである。
「いずくへ? とは、はて知れたこと。隠密に出るのだ。あんまり、柄に適った役割りでもねえがの。」「というと、いずれかの方面に、何かお心当りでもおありなので——。」「ねえんだよ、そんなものあ。」いいながら、狂太郎は、馬鹿ばかしく長い刀を、こじり探りに落とし差して、「だが、犬も歩けば棒に当たる。あばよ。」(林不忘 『口笛を吹く武士』)
From: 犬も歩けば棒に当たる - ウィクショナリー日本語版
ということは、意味的には「引きこもれ」と「引きこもるな」か。
・・・あれ?ものすごい当たってない? いや、困らないけど、なんかなぁ・・・手応えがないっていうか?
しかし、「棒に当たる」と「棒で殴られる」は大分違うような・・・
「犬も歩けば棒で殴られる」
なんかこう、殺伐としてきますな。
まぁいいか。そういうことで皆さんも使いこなしましょう。
「だが、犬も歩けば棒に当たる。あばよ。」