読書メモ:アフォーダンス入門——知性はどこに生まれるか

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★★★☆☆

 「地面」という単語は物質名ではない。その上に立ったり、物を支えることができる機能を持つ物体や場所を、こう称している。

 このような考え方を一歩進め、主体を「我々」ではなく「物」に置き、「物」がそういった様々な用途を持つ(アフォーダンスがある)、という考え方をするのがアフォーダンスという概念の特徴だ。この考え方のポイントは、「意味」は我々が作り出しているのではなく、物に属すると捉えていることである。我々は見つけ出すだけでいいのだ。

 私がここから連想したことがいくつかある。一つは、「アイデアのヒント」における、「アイデアはそこにたくさんあり、見つけられるのを待っている」という考え方だ。アフォーダンスの考え方に当てはめれば、我々の身の回りの全てのものは、アイデアのアフォーダンスに満ちているということになる。我々は見つけるだけでいいのだ。 (参考:読書メモ:アイデアのヒント (うむらうす)

 もう一つは、UIは触れる人が誰でも同じ「意味」を見出せるようなものが、本来のUIなのだろうということだ。説明書を見なくても、どこをどうするのか直感的にわかる。これがUIの理想だろう。


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