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【環境ホルモンを分解する微生物を開発】
住友林業筑波研究所(茨城県つくば市)が、環境ホルモンビスフェノールAを短時間で
完全に分解する細菌を新たに見つけたと発表。この微生物はつくば市の畑から抽出されたもの。
1リットル中に100ミリグラムのビスフェノールAを溶かした溶液にこの細菌を加えたところ、
3時間で水と二酸化炭素に完全分解したという。
同研究所では廃棄物処理施設や化学工場の排水口などにこの細菌を使った処理プラントを設けることで、
自然環境への放出が低減されるとしている。
(10/17 毎日新聞 10/16 共同通信)
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ニュースそのものは結構なのだが、明らかに「開発」ではなく「発見」だ。
畑で見つけたのに「開発」だなんておこがましい!
ということで微生物について。
微生物ってやつは、人類が生まれるはるか以前から地球上に存在している。
そして人類が滅びても、微生物は生き残るだろう。
なぜなら、やつらは数がべらぼーに多く、みょーなやつが多いのだ。
例えば高熱菌なんてマグマの中で生きてたりするし、他にも深海の高圧下でないと
生きていけないなんてものもいる。
また強酸性の条件下でしか暮らせないものもいれば、強アルカリでしか生きられないものもいる。
要するに多様性が凄まじいのだ。
従って、他の生き物が生きられない過酷な条件になっても、かならず生き残るやつらがいるのだ。
また、やつらは数もやたらと多い。
その辺の土を1g取ると、その中に何億匹という数の微生物が住んでいるそうだ。
それだけ多く存在する微生物だが、その多くついて何も分かっていない。
なぜなら、働きを知ることができるのは、人間が培地で増やすことのできる菌だけだし、
増やすことのできる菌の方が少ないのだ。
だから、私達の想像もつかないような働きをする菌が、それこそ数えきれぬ程存在するのだろう。
だから、何かすごい働きをする微生物を見つければ大儲けなワケですよ。
「ダイオキシンを分解する微生物」なんていうのは探されているでしょうね。
他にも、高齢化社会を見据えて「お年寄りの話し相手をする微生物」とか、
アイデンティティー不安な人を助ける「本当の自分を見つけられる微生物」なんていうのも素敵ですよね。(ウソ)