- ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
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- 著者: W・チャン・キム , レネ・モボルニュ
- 発売元: ランダムハウス講談社
- 価格: ¥ 1,995
- 発売日: 2005/06/21
★★★☆☆
今更ながら読んでみた。
ブルー・オーシャン戦略そのものについては、
様々なところで論じられている有名な話なので、
ここでは特に触れない。
あの折れ線グラフみたいなのを思い浮かべられれば十分だろう。
さて。
私が読む前から気になっていた疑問は、
「ブルー・オーシャンといっても、
結局後発の模倣は防げないんじゃないの?」
ということだった。
いくら革新的なものだって、
後から出てくるものは可能な限りマネする。
iPhoneやiPadを見ればわかるでしょう?
で、その答えになりそうな部分をピックアップしてみる。
- 従来の戦略論をもとに考えたのでは、バリュー・イノベーションは理解できない。
- 他社のブランド・イメージとは相容れない可能性がある。
- 自然独占によって、2社めの参入が成り立たない場合が少なくない。
- 特許や法規制が模倣を防ぐ例がある。
- 規模の拡大を通してコスト優位性を築き、模倣者の参入意欲をくじく。
- ネットワークの外部性が模倣を阻む。
- 模倣の実践には、業務オペレーション、社風、社内政治のあり方などを大幅に改める必要がある。
- ブランド人気が沸騰して顧客から高いロイヤルティを得るため、他社は模倣しづらくなる。
特許であったり、規模やコストの優位性であったり、どれも
「ブルー・オーシャン戦略だからこそ」
という要因には感じられないのだが、皆さんどうだろうか?
「イノベーションのジレンマ」では、
破壊的イノベーションについては納得できた。
でも、このブルー・オーシャン戦略については、
結局読む前に持っていた疑問は解けなかった。
偉そうなこと書いたものの、社会人の教養として、
知っておいた方がよいと思います。
オススメ度は★3つです。
実現できるかどうかは別問題…
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